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最近いくらなんでも高すぎない? 高額疑惑ホンダ車11台 「高すぎ度」調査

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最近いくらなんでも高すぎない? 高額疑惑ホンダ車11台 「高すぎ度」調査

 今年1~9月の登録車+軽自動車(商用、貨物除く)のブランド別シェア。1位は当然トヨタだったのだが、ホンダが16.5%で2位となった。これだけなら「ホンダ、よかったねえ」で済む話なのだが、問題はその「内訳」だ。

 車種別の販売台数上位15台を見てみる(下記を参照)と、なんとホンダ車でランクインしたのはN-BOX(1位)とフィット(15位)の2車種のみ。N-BOXの飛び抜けた販売台数、そしてフィットが15位ということを考えると、ほぼ「N-BOX頼み」ともとれる現状が浮かび上がる。

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 どうしてこうなってしまったのか? ホンダらしさが薄れてきたというのもあるのかもしれない。しかし今回ここでフォーカスしたいのは、「らしさ」と同じくらい深刻な問題として聞こえてくるようになった「ホンダ車は高い!」という声である。

 本当にホンダ車は高いのか? という訳で、高額疑惑のかかるホンダ車11車種をベストカーでピックアップ。コスパの鬼、自動車評論家の渡辺陽一郎氏に、その「高すぎ度」を評価してもらった。

〈2018年4月~9月 車種別販売台数〉

1位…ホンダ N-BOX(11万7100台)


2位…スズキ スペーシア(7万3606台)


3位…日産 ノート(6万3303台)


4位…ダイハツ タント(6万3273台)


5位…日産 デイズ(6万3177台)


6位…トヨタ アクア(6万2220台)


7位…ダイハツ ムーヴ(6万1141台)


8位…トヨタ プリウス(5万4388台)


9位…ダイハツ ミラ(5万2992台)


10位…スズキ ワゴンR(5万625台)


11位…日産 セレナ(4万7472台)


12位…トヨタ ヴィッツ(4万6213台)


13位…トヨタ カローラ(4万6114台)


14位…トヨタ ルーミー(4万4414台)


15位…ホンダ フィット(4万1929台)

※本稿は2018年10月のものです


文:渡辺陽一郎/写真:ベストカー編集部


初出:『ベストカー』 2018年11月26日号

1位 NSX(2370万円)

 ホンダの販売会社のホームページには、NSXの車両情報が掲載されていない。年間の販売計画が100台で、実質的に買えないからだ。この状態でNSXは、販売を終えて改良を受ける。

 ハイテクの塊で、加速力を含めた走行性能は凄いが、運転感覚が無機的だ。車両と対話しながら、綱渡りのように絶妙なバランスを保ちつつ、カーブを曲がる情緒は乏しい。

 2370万円の価格も割高だが、生産台数が少ないために、納車待ちが長く、欲しくても買えないNSXのファンも多い。そこにつけ込み、200万円以上も高い中古車も売られている(ただし、もちろん「高くてもいいものはいい」、あるいは「値段相応の性能だ」という意見も多く、別記事ではNSXの「ホンダ車らしさ」を感じるポイントも挙げられている)。

高すぎ度……100%

2位 クラリティPHEV(588万600円)

 アウトランダーPHEVのGプレミアムパッケージは、前後輪にモーターを配置して本革シートなども備わり、価格は479万3040円だ。クラリティPHEVは2WDで588万600円になり、17kWhのリチウムイオン電池などを考えても割高だ。

 また燃料電池車のクラリティフューエルセルは、リース販売のみだが価格は767万2320円だ。CEV補助金(2018年度)の208万円を差し引くと559万2320円に収まる。一方、クラリティPHEVのCEV補助金は20万円だから、これを引いても568万600円になり、燃料電池車より高くなる(一方でフューエルセル車の特筆ポイントを並べた記事はこちら)。

高すぎ度……98%

3位 シビックタイプR(450万360円)

 2Lのターボは、4Lのノーマルエンジンに匹敵する動力性能を発揮して、それ以上に走行安定性が勝る。4輪が常にしっかりと接地するから、駆動力の伝達効率が高く乗り心地も快適だ。

 しかし価格は450万360円で、1997年に発売された初代モデルの2倍以上だ。性能が大幅に違うとはいえ、極端に高い。この価格にするなら、動力性能に見合う4WDを搭載すべきだ。前輪駆動では雨天の走りで不安が伴う。また先進の安全装備と運転支援の機能を兼ね備えるホンダセンシングも装着すべきだ。

高すぎ度……88%

4位 CR-Vハイブリッド(378万4320~436万1040円)

 CR-Vハイブリッドの価格は、1.5Lターボに比べて約55万円高い。ステップワゴンは約47万円だから、CR-Vのハイブリッドは割高だ。

 またCR-Vの内装は、ハリアーに比べて質が低く、フォレスターやエクストレイルと同程度。従ってカーナビの標準装着などを考慮しても、すべてのグレードにわたり30万円は割高だ。

 仮に30万円値下げすれば、ターボのEX・2WDは300万円以下になって印象が変わる。それからSUVの3列目シートの相場は7万~16万円だが、CR-Vは19~22万円に達する。

高すぎ度……83%

5位 アコード(385万~410万円)

 アコードのハイブリッドシステムでは、エンジンは効率の優れた回転域を使うから、LXのJC08モード燃費は31.6km/Lだ。ノーマルエンジンを積んだLサイズセダンは13km/L前後なので、アコードであれば数値上は燃料代を半額以下に抑えられる。

 それでも価格は少し高くLXは385万円だ。アコードハイブリッドにはカーナビが標準装着されるものの、カムリXに比べると50万円以上も高い(一方こちらの記事では、ホンダ車ならではの居住空間の快適性など、アコードの地味だが価格の差を埋めて余りある点を指摘)。

高すぎ度……75%

6位 オデッセイハイブリッド(375万~415万円)

 オデッセイのハイブリッドシステムは、アコードと同じタイプになる。価格もアコードハイブリッドと同等だから、オデッセイには広い室内と3列のシートが備わる分だけ、価格は割安に受け取られる。

 ただしハイブリッドとノーマルエンジンの差額は、装備の違いを補正すると58万円前後に達する。ステップワゴンの約47万円に比べて格差が大きい。ハイブリッドの機能は優れているが、価格はもう少し割安にできる。

高すぎ度……70%

7位 レジェンド(707万4000円)

 V型6気筒3.5Lエンジンをベースにしたハイブリッドと、高機能なSH-AWDを搭載している。SH-AWDはホンダ独自の4WDで、後輪をモーターで駆動する。しかも左右輪をそれぞれ別のモーターが担当するから、カーブを曲がる時は外側のホイールに強い駆動力を伝え、旋回性能を高めることが可能だ。

 価格は707万4000円だが、SH-AWDの機能を考えると、Lサイズセダンでは割安になる。

高すぎ度……65%

8位 シビックハッチバック/セダン(265万320~280万440円)

 シビックハッチバックの価格は280万440円だ。1.5Lターボの性能は、2.2L前後のノーマルエンジンと同程度で、18インチアルミホイールなども標準装着する。

 しかし、アクセラスポーツに1.5Lのクリーンディーゼルターボを搭載した15XDプロアクティブは244万800円に収まる。装備の充実するLパッケージでも270万円以下だから、シビックハッチバックはもう少し割安にしたいところだ。

高すぎ度……60%

9位 N-VAN(126万7920~179万9280円)

 LEDヘッドライトなどを装着したプラススタイルファン・ホンダセンシングの価格は156万600円だ。助手席を小さく畳めて、左側には開口幅のワイドなドアを備えるが、価格も相応に高い。装備が同等になるN-BOX・Gホンダセンシングの138万5640円に比べると、約18万円上まわる。

 N-VANは商用車だから、N-BOXほど割安ではない。助手席や後席の座り心地も悪いから、注意して選びたい。

高すぎ度……48%

10位 ステップワゴンスパーダ(330万480~355万9680円)

 ミニバンでは標準ボディが5ナンバー車になるミドルサイズの人気が高い。ステップワゴン/セレナ/ヴォクシー3姉妹車が、激しいライバル競争を展開している。そしてミニバンでは、家計を受け持つ妻が車種を決めるから、割高だと顧客を逃してしまう。なので、設計の新しい車種ほど割安になる。

 ステップワゴンスパーダの発売は2015年だから、ヴォクシー3姉妹車よりは新しく、リアゲートなどに工夫を凝らしながら価格を抑えた。

高すぎ度……33%

11位 N-BOX(138万5640~208万80円)

 N-BOXの価格は、標準ボディのG・Lホンダセンシングが149万9040円、上級のカスタムG・Lホンダセンシングは169万8840円だ。軽自動車なのに小型車のフィットと同程度になる。

 全長と全幅はフィットよりも小さいが、空間効率の優れた設計により、車内はN-BOXのほうが広い。シートアレンジも実用的で、自転車などを積みやすい。機能と価格のバランスではフィットよりもお買い得で、高い人気を得ている。

高すぎ度……19%

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