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【レクサスLC詳細解説】「外観」と「内装」は何ものにも似てない唯一無二の造形

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【レクサスLC詳細解説】「外観」と「内装」は何ものにも似てない唯一無二の造形

 機能と見た目を妥協せずに作り上げたエクステリア

 世界のLクラスクーペをライバルとするLC500h/500。ラグジュアリークーペとしての存在感を高めるため、オリジナリティの高いエクステリアデザインで登場した。

【開発陣に直撃】不可能と思われたレクサスLC500の量産を実現した「情熱」

「他のどのクルマにも似ていない唯一無二のスタイリング」。それがレクサスLCが目指したアピアランス。Lクラスクーペならではのサイズに規制されない伸びやかなデザインが魅力だ。

 レクサスのアイデンティティであるスピンドルグリル、フロントフードからAピラーに向かって流れる独特のキャラクターライン、タイヤを四隅に配置するグラマラスなフェンダーが特徴的なフォルムを作り出しているが、これは新型プラットフォームの採用により、エンジンなどの重量物をより車体中心に近づけることで、フロントミッドシップ&ロングノーズというパッケージングがもたらしたもの。

 1900mmを超える車幅はLX系を除けば歴代レクサスのなかでも最大級。ディメンションとしては日産GT-Rよりやや大きく(全高は小さい)、アストンマーティン・ヴァンキッシュとほぼ同じくらいだ。

 エクステリア各部のディティールを見ていくと、やはり特徴的なのはヘッドライトとテールランプのデザイン。ヘッドライトはトライアングル配置の3連LEDにL字型のポジションランプ、そして縦型のウインカーランプを配置する。ランプ下部にL型ポジションランプがレクサスらしさを表現。全車オートマチックハイビームを搭載している。

 テールランプは上部にブレーキランプ、下部にテールランプ(尾灯)というレイアウト。ヘッドライト同様のモチーフでウインカーは縦型となる。

 フロントからサイドを見ていくと、フロントバンパーとドア後方に走行風導入用ダクトがあることに気づく。ラグジュアリースポーツならではのスタイリングとパフォーマンス表現を両立させる手法かと思いきや、実際にタイヤハウス内で発生する空気の乱流を整える働きがあるという機能パーツなのだ。

 エアロダイナミクスでいえば、ドアミラーの形状や取り付け位置、突起のないドアハンドルもその効果を狙ったもの。ドアハンドルはリトラクタブル式で、レバーを引き出すとそこには「LEXUS」のロゴが刻まれている。

 リヤスタイルでは、グリルこそないものの、全体の造形としてはスピンドルのモチーフを採り入れたデザイン。Sパッケージでは自動開閉式のアクティブリヤウイングを装備する。約80km/hでアップ、40km/h未満になると自動格納するというものだが、手動で操作することもできる。

 マフラーは平行四辺形タイプのテールフィニッシャーをもつ左右出し。マフラーの上にあるのは、リヤバンパー内の空気を排出するダクトだ。ディフューザー部分には、リヤフォグランプ(バルブタイプ)とリバースランプ(LED)を備える。

 そして、レクサスLCならではといえるのが、CFRP(カーボン)のルーフパネル。軽量化と重心高を下げる目的で採用された。標準車およびSパッケージに装着され、全ボディカラーでブラックの設定となっている。なお、オプションのLパッケージを装着するモデルでは、ガラスパノラマルーフ(シェード付き)となる。

 タイヤ&ホイールは、標準仕様およびLパッケージでは20インチ、両車のオプションおよびSパッケージでは21インチとなり、それぞれ専用デザインのアルミホイールが組み合わされる。

 パンク時にもホイールから外れないことで安全性を確保するために、乗り心地の面では一般的な空気入りタイヤに比べて硬くなりがちなランフラットタイヤだが、今回、LC用に専用開発し、乗り心地と繰安性を両立させている。また、Lパッケージでは、さらに静粛性を高めたノイズリダクションホイールとの組み合わせがオプションとして用意されている。

 包み込まれ感のある運転席と開放感のある助手席

 レクサスLCのインテリアは、エクステリア同様、オリジナリティの高いデザインとなった。左右非対称の形状となるダッシュボードは、ドライバー側は適度な囲まれ感をもつコクピットスタイルとしつつ、パッセンジャー側は開放感がありくつろげる空間としている。ダッシュボードからの視界特性はAピラーとドアミラーの距離を最適化することで死角を少なくしている。前方から左右にかけて良好な視界だ。

 メーターまわりでは、ドライバーが乗車してから発進・走行するまでの左右の手が辿る一連の動作の流れを考慮してスイッチ類がレイアウトされている点が特徴。パワーウインドウなどのドアスイッチの上に電動シートのポジションメモリーボタンを配置。メーターフード左右のクラスタースイッチには、ドライビングパフォーマンスに関連するVSCやTRC、VDIM、ドライブモードなどの切り替えスイッチを配置している。

 メーターはナビゲーションやエアコン、安全装備類の作動状況を示すモニター部から独立したメータークラスターのなかに収まる。左右にスライドする大型タコメーターはデジタル表示のスピードメーターを内蔵し、ドライブモード(ノーマル/スポーツS/スポーツSプラス)に応じてグラフィカル表示が変化する仕組み。ハイブリッド車ではEVモードやエネルギーモニターなど、ガソリン車と表示内容は異なる。

 そのほか操作系では、シフトレバーにレクサスのFR系モデルでは初めてエレクトロシフトマチック(電動スイッチ式レバー)を採用。シフトノブは職人の手によるハンドメイドで、本革&ステッチの触感や適度な弾力など、細部にこだわったもので、確実な操作性を実現している。

 また、アルミ製のペダル(アクセル、ブレーキ、フットレスト)は足を載せたとき、さらには踏み込んだときなど、操作時のペダルの角度をシミュレーションした上で、取り付け位置や設置角度が決められたという。まさにドライビングのためのペダルなのだ。

 シートは全車に電動&ポジションメモリー(運転席のみ)機能付きを装備。標準車とSパッケージでは、運転席・助手席8ウェイ調整式のアルカンターラ仕様のスポーツシートとなり、Lパッケージでは運転席・助手席10ウェイ調整式のセミアニリン本革シートが設定される。

 どちらのシートも、ブラック、オーカー(ブラウン系)、ダークローズ(レッド系)のインテリアのテーマカラーに合わせて設定され、さらにLパッケージのセミアニリンのシートはブリージーブルー(ホワイト×ブルー)が追加オプションとして用意されている。

 レクサスLCはラグジュアリースポーツだけに、ハッチバックではなくファストバックスタイルを採用した。やはり独立したトランクをもつことは、フォーマルな用途も想定されるラグジュアリークーペでは必要だ。ただし、ボディスタイリングが優先されるモデルだけに、クルマの大きさのわりにはトランクスペースとしてはそれほど広いものは与えられていない。

 最大幅1390mm×高さ345mm×奥行き680mm(ハイブリッド車)または922mm(ガソリン車)だ。とくにハイブリッド車では走行用バッテリー搭載のためにガソリン車よりも容量が小さい(ハイブリッド車:172L、ガソリン車:197L)。また、トランクスルー機構もガソリン車のみとなる。トランクフロアの下にはサブトランクを備え、補機類用バッテリーや車載工具が収納されている。なお、ランフラットタイヤ仕様のため、スペアタイヤはない。

 とはいえ、フラットで横に長いトランクスペースは、荷物の出し入れがとてもやりやすく、使い勝手はいい。車体全体の重量配分を考慮し、床下に補機類用バッテリーを搭載したり、トランクパネルの外板に樹脂、フレームにCFRPを採用することで、軽量化を実現するとともに重心高を下げるなど、トランクルームひとつを取ってもラグジュアリースポーツに相応しい性能向上が追求されている点は、やはり、さすがレクサスというべきだろう。

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