現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 世界チャンピオン目前でリタイア!? 悔しさ溢れるも大健闘を果たしたチームエトワールの1年目 レーシングライダー大久保光のレースレポート

ここから本文です

世界チャンピオン目前でリタイア!? 悔しさ溢れるも大健闘を果たしたチームエトワールの1年目 レーシングライダー大久保光のレースレポート

掲載 更新 1
世界チャンピオン目前でリタイア!? 悔しさ溢れるも大健闘を果たしたチームエトワールの1年目 レーシングライダー大久保光のレースレポート

小さなトラブルはありながらも順調な走り出し

 皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。今回は、世界耐久選手権(EWC)最終戦の決勝レースについて書いていきたいと思います。

どうやって行けばいい? ボルドール24時間レースの現地観戦

 知っている人も多いと思いますが、最終的にチームエトワールはマシントラブルでリタイアとなってしまいましたが、そこまでの闘いぶりをレポートします。

 今回のレースでは朝のフリー走行がなく、いきなり午後の3時からレースがスタートするというスケジュールでした。

 その代わりなのか、コースオープン後ピットレーンは20分開いており、その間ピットロードを通過することで、何周かの確認走行ができるという、新たなレギュレーションが追加されており、私たちも実際にそのやり方で何周か走行し、マシンの最終チェックを行いました。

 今回のスタートライダーは、渡辺一樹選手。マシンの確認が終わったのちにグリットにつき、いよいよ長丁場のレースが始まります。

 私の走行順は3番目ということもあり、スタートしてからもまだ1時間半ほど時間があったので、スタートを見届けたのちに仮眠に入ることにしました。

 そして私の走行の順までにしっかりと準備をして、今回のレースの最初のスティントへ。コースコンディションやマシンにも異常がないとのことを前のライダーから聞いていたので、安心してコースインすることができました。

 アベレージタイムには自信があった私ですが、その自信のおかげでしっかりとアベレージタイムを刻むことができ、次のライダーにバトンを渡すこと予定でしたが、今回私のスティントでは、チームの作戦で3スティント目のタイヤを使用していることもあり、残り6周というところでタイヤが剥離。

 幸いタイヤの異常にいち早く気がつくことができた私はピットインをすることができ、最小限のタイムロスで済ませることができました。

世界チャンピオンを目指して激走

 スタートでの出遅れもあり、レース序盤はクラス3番手で走行する展開。

 世界耐久選手権の24時間レースでは、8時間、16時間、24時間時点の順位でポイントを獲得できるシステムとなっており、もちろん24時間目が一番多くのポイントを獲得することができますが、8時間、16時間ともに1位が10ポイントで、そこから上位10位までがポイントを獲得するレギュレーションとなっています。

 8時間目を3位で通過した私たちは、まずは8ポイントを獲得することができました。

 その後はライバルチームのトラブルにも助けられ、日付を跨ぐ夜中の時点ではクラストップでレースを進める展開に。

 そしてこのままの順位をキープすると逆転世界チャンピオンも見えている状態となっていましたが、2位との差が1秒もなく、真夜中のバトルがコース上で行われていました。

 私のスティントでも、夜の時間帯に1位から3位までが1秒以内での戦いが繰り広げており、とても緊迫した中での走行でしたが、私自身とても面白く感じ、本当に世界チャンピオンをかけた戦いをしていると体感し、緊張より面白味がまさっているのが正直な所。朝4時ごろの話です。

 その後も夜通しライバルチームとの激しいバトルを繰り広げましたが、日が昇るにつれてライバルチームとの差を広げることができ、16時間目の順位をクラストップで通過することができ10ポイントを獲得。

 そのままの勢いで24時間を走り切ろうと意気込んだ、午前11時あたりにマシントラブルが発生。直すことは困難という判断で、そのままリタイアとなりました。

 最終的な年間ランキングは5位でしたが、それ以上に世界チャンピオンが見えていたレースなだけに、とても悔しい気持ちです。

 しかし設立1年目のチーム、そして0から始まったこのプロジェクトで、ここまで健闘することができた事実は誇らしいことだと思います。これも応援してくださる皆様のおかげです。本当にありがとうございます。

 私自身チームエトワールとは複数年契約を結んでいるため、来年も同チームから世界耐久選手権に参戦する予定です。

 この悔しさを忘れずに、来年は笑顔で終えられるように今から努力をしていきたいと思います。

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

やっぱりロードスターは初代だよなぁ……は思い込みじゃない! 初代こそが最高なこれだけの理由
やっぱりロードスターは初代だよなぁ……は思い込みじゃない! 初代こそが最高なこれだけの理由
WEB CARTOP
軽快なハンドリングが高評価 人気の“ミドルクラスネイキッド”ヤマハ「MT-07」とスズキ「SV650」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
軽快なハンドリングが高評価 人気の“ミドルクラスネイキッド”ヤマハ「MT-07」とスズキ「SV650」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
VAGUE
「125ccで国内販売して」話題のターボ機能付きスクーター、ヤマハ『AEROX ALPHA』に日本のファンも注目
「125ccで国内販売して」話題のターボ機能付きスクーター、ヤマハ『AEROX ALPHA』に日本のファンも注目
レスポンス
運転中の「ながらスマホ」は罰金だそうですが、「信号待ち」だったら「運転中」ではないのでOKですよね? 別に事故とか起こさないから大丈夫…? 法律では実際どうなのか
運転中の「ながらスマホ」は罰金だそうですが、「信号待ち」だったら「運転中」ではないのでOKですよね? 別に事故とか起こさないから大丈夫…? 法律では実際どうなのか
くるまのニュース
進化した三菱「アウトランダーPHEV」公道での印象は? ルックスは従来モデルと“ほぼ同じ”でも“中身は別物”! 新型は何が違うのか
進化した三菱「アウトランダーPHEV」公道での印象は? ルックスは従来モデルと“ほぼ同じ”でも“中身は別物”! 新型は何が違うのか
VAGUE
ドゥカティ新型「ムルティストラーダV4 S」初試乗!! 万能ツアラーが足つき向上デバイス投入でさらに快適に!
ドゥカティ新型「ムルティストラーダV4 S」初試乗!! 万能ツアラーが足つき向上デバイス投入でさらに快適に!
バイクのニュース
『サーキットの狼』のロータス「ヨーロッパ」が「日本一のフェラーリ遣い」の出発点!「幻の多角形コーナリング」ができるのか作者に尋ねてみたら…【極私的スーパーカーブーム】
『サーキットの狼』のロータス「ヨーロッパ」が「日本一のフェラーリ遣い」の出発点!「幻の多角形コーナリング」ができるのか作者に尋ねてみたら…【極私的スーパーカーブーム】
Auto Messe Web
【元警察官】が答える!「アルコール検知器っていいもの?」性能は高いが、頼らないのが◯  
【元警察官】が答える!「アルコール検知器っていいもの?」性能は高いが、頼らないのが◯  
モーサイ
幻の挑戦に終わったゴルフ III ラリー A59【ゴルフ50周年 モータースポーツを彩った8台(6)】
幻の挑戦に終わったゴルフ III ラリー A59【ゴルフ50周年 モータースポーツを彩った8台(6)】
Webモーターマガジン
初心者必見!スピーカー交換の基本と「インナーバッフル」が必要な理由「失敗しない初めてのスピーカー交換」Part5
初心者必見!スピーカー交換の基本と「インナーバッフル」が必要な理由「失敗しない初めてのスピーカー交換」Part5
レスポンス
軽じゃない「ジムニーJ1」が凄かった! 6枚ドアの「ワイド&ロー」ボディדV6エンジン”搭載! NATSがカスタムした超シャコタンの「巨大ジムニー」とは?
軽じゃない「ジムニーJ1」が凄かった! 6枚ドアの「ワイド&ロー」ボディדV6エンジン”搭載! NATSがカスタムした超シャコタンの「巨大ジムニー」とは?
くるまのニュース
レッドブル&HRC密着:追われる側から追う側に。窮地を救ったフェルスタッペンが4連覇も、提携最終年は技術面の課題解決が不可欠
レッドブル&HRC密着:追われる側から追う側に。窮地を救ったフェルスタッペンが4連覇も、提携最終年は技術面の課題解決が不可欠
AUTOSPORT web
降雪地だと軽油が凍って走らなくなるってマジ!? それどころかウォッシャー液も冷却水も凍る可能性があった
降雪地だと軽油が凍って走らなくなるってマジ!? それどころかウォッシャー液も冷却水も凍る可能性があった
WEB CARTOP
[15秒でニュース]トヨタGAZOOレーシングが「ダカールラリー2025」参戦へ…8000km以上の過酷なラリー
[15秒でニュース]トヨタGAZOOレーシングが「ダカールラリー2025」参戦へ…8000km以上の過酷なラリー
レスポンス
角田裕毅擁するレーシングブルズ、2024年シーズン途中の”失速”は必要な躓きだった……メキーズ代表「現状に満足することを防いでくれた」
角田裕毅擁するレーシングブルズ、2024年シーズン途中の”失速”は必要な躓きだった……メキーズ代表「現状に満足することを防いでくれた」
motorsport.com 日本版
スバル「STI E-RA」が凄かった! 1000馬力超え「ヤマハ製ユニット」&“独自の4WD”採用! 薄型ボディに巨大GTウイング装備の「スーパーコンセプトカー」とは?
スバル「STI E-RA」が凄かった! 1000馬力超え「ヤマハ製ユニット」&“独自の4WD”採用! 薄型ボディに巨大GTウイング装備の「スーパーコンセプトカー」とは?
くるまのニュース
新規則『WRC27』を各チーム首脳が支持。多様なエンジンやボディを許容、参戦コストは大幅削減へ
新規則『WRC27』を各チーム首脳が支持。多様なエンジンやボディを許容、参戦コストは大幅削減へ
AUTOSPORT web
クルマ業界はどうなる? 2025年のニュースを大予言!(ウソ) F1、新型車、噂のあの人…
クルマ業界はどうなる? 2025年のニュースを大予言!(ウソ) F1、新型車、噂のあの人…
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

1件
  • hab********
    マシントラブルの内容が書かれていないのでなんとも言えないが、悔しいに決まってるよね。
    確か数年計画だったはずだから、日本のチームであるチーム エトワールの来季の活躍に期待したい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村