2025年シーズンのF1開幕戦オーストラリアGP決勝は、ウェット→ドライ→ウェットという刻々と変わる路面コンディションにより大荒れの展開となり、6名のドライバーがリタイアという大混乱。マクラーレンのオスカー・ピアストリにとっては重要な母国戦となったが、2番手走行中に痛恨のスピンを喫し、大きく後退した。この結果についてピアストリは、来年までには呪いを解く必要があると語った。これまでのF1の歴史で、オーストラリアGPでの母国ドライバーの表彰台獲得数はゼロなのだ……。
マクラーレンは予選でフロントロウを独占し、ピアストリは2番手からの出走となったが、スタートではレッドブルのマックス・フェルスタッペンに交わされ3番手に後退。その後コース上でタイヤの消耗に苦しむフェルスタッペンから2番手を奪い返したが、オープニングコーナーでの動きがあまり上手くいかなかったと認めた。
■6台リタイアの大波乱! ノリスが大荒れのレースを制す。角田裕毅は戦略大失敗で上位フィニッシュが幻に|F1オーストラリアGP決勝
「スタートはあまり良くなかった。(ターン1の)イン側で少しモタついて交わされてしまった。ペース自体は、ピットインしてスリックタイヤに履き替えるまで、とても良かったと思う」とピアストリは言う。
「そしてマックスが少しロックアップしてはらんでしまった。そこから僕は本来のペースを示すことができたと思う。それが結果に結びつかなかったのは残念だ」
全車がスリックタイヤで走っていたレース44周目、再び雨が降り始める中で1-2体制を築いたマクラーレンのランド・ノリスとピアストリは、サーキットの最終区間で揃ってコースオフを喫した。ノリスがミスを最小限に押さえてコースに戻りピットにたどり着くことができた一方、ピアストリはその後スピンを喫して最終セクションの芝生の上でストップ……ギヤをリバースに入れるなどしてコースに戻ることができたものの、これには大変な時間を要し、ほぼ最後尾まで転落した。
「プッシュしすぎてしまった。あのコンディションでは、(路面が)どれだけ滑りやすくなるのか判断するのは非常に難しい」
「前の周から次の周まで、あまり変わらなかったと思う。目の前でランドがコースオフするのが見えたけど、僕も既にそのコーナーに進入していたから、その時点で減速することはできなかった」
「グラベルと芝生に入った後は、できるだけマシンを真っ直ぐに保とうとした。芝生に足を取られてしまい、マシンの中では信じられない心境だった。あそこに行ってしまった自分を責めるしかない」
後方集団でレースに復帰したピアストリは9位まで巻き返してポイントを掴んだ。
「僕らに強力なペースがあることは分かっていたし、僕にも強力なペースがあると分かっていた。最後のリスタートの後もフラストレーションが溜まっていた。オコンが最終コーナーではらんだか、マシンコントロールを失ったか、普通に走っていただけなのに抜いてしまって、ポジションを返さないといけなかった」
「周回遅れから戻ったことで、タイヤの温度も上がっていたし、マシンのペースと自分の自信を活かすことができた。少なくともポイント圏内に戻れてよかったよ」
2024年シーズンは、チーム内の交戦規定を定めた通称“パパイヤルール”をどう適用するかがマクラーレンの課題のひとつだった。開幕戦では一時的にポジション争いが禁じられたものの、周回数が少なくなる中で自由なバトルが許された、現在のルールは明確なモノか? と訊かれたピアストリは次のように答えた。
「今回のレースと状況はかなり極端だったと思う。雨が降るかどうかも分からないまま、ドライの走行ラインは1本でバックマーカーに近づいていた。チームと話し合って、どういう考えがあったのかをもっとよく理解しようと思う。そういう判断はどういった方向に進むのもあり得るというのは、常に明らかだと思う」
なお、ピアストリは最近、イギリス・コッツウォルズにある元トップギア司会者のジェレミー・クラークソンの農場(アルピーヌF1ファクトリーのすぐ側!)を訪れ、トラクターのバック走行を学んだとして、それがオーストラリアGPでの芝生からの脱出に活きたと冗談めかして語った。
「僕はレースにとどまろうとしていた。前に進もうとしたけどできなくて、オフシーズンにジェレミー・クラークソンの農場でトラクターのバック走行を習っていてよかったよ。今日はそれが役に立ったと思う。レースに戻るために頑張ったんだ」
今回のオーストラリアGPはピアストリだけではなく、アルピーヌの新人ジャック・ドゥーハンにとっても母国戦となったが、ドゥーハンは雨降りしきるオープニングラップでクラッシュを喫し早々にリタイアを喫した。
オーストラリアGPは1985年にアデレードで初開催を迎え、1996年からは現在のメルボルンでの開催となって今年で39回。この間にこれまでアラン・ジョーンズやマーク・ウェーバー、ダニエル・リカルドも母国の声援を胸に走ってきたが、オーストラリア人が母国戦で獲得した表彰台はゼロのままだ。
オーストラリア人による母国での初表彰台を叶える絶好の機会を逃したピアストリは、来年までに“ブードゥー教の魔法”で呪いを解く必要があると、再びジョークを飛ばした。
「子どもの頃に夢見たレースで、多くの人に応援されるのは本当に特別なことだ。メルボルンはどんなスポーツでも応援してくれる街だけど、その情熱はどんどん高まっていると思う。週末の観客の多さは本当にすごかった」とピアストリは言う。
「もしかしたらオーストラリアの呪いを解くために、ブードゥー教の魔法を使ったり、祈ったりできるかもしれない。そうすれば来年は幸運に恵まれて表彰台に上がれるかもしれない」
「芝を2~3センチ短く刈ってくれれば、僕は助かるかもしれない。今回の結果は明らかに残念だ。僕らは表彰台に相応しかったと思うし、応援を送るオーストラリア人が表彰台の上に立つ姿をファンが目撃するのに相応しかったと思う」
「表彰台に上がれなかったことは残念だけど、僕自身は今回得たことがまだたくさんある。今後も今回みたいなマシンを手に入れることができれば、あまり長い時間待つ必要はないだろうね」
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