今話題の排気ガス規制 これまでの歴史はどうなっている?
「2025年問題」と呼ばれた新たな排気ガス規制。2025年に適用される規制の対象になるのが、総排気量50cc以下の原付バイクです。そのため、各メーカーからは続々と50ccバイクの生産終了が発表されています。
バイク業界に大きな影響を与えた今回の規制ですが、実はこれまで幾度かバイクへの排出ガス規制はおこなわれています。ではこれまでに、排ガス規制によってどのような変化がもたらされてきたのでしょうか。
最初にバイクの排気ガス規制が始まったのは、1998年のこと。ちょうど前年の1997年には京都議定書が採択され、世界的に地球温暖化への注目が高まりだした頃でした。当時、排出ガス規制を達成できなかった2ストロークエンジンたちは生産終了を余儀なくされ、NSR250などの名機たちが市場から姿を消す結果となります。
その次の排気ガス規制がおこなわれたのが、2006年です。当時の中央環境審議会「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」第6次答申に基づいて施行されました。
自動車から排出されるHC(炭化水素)の排出量30万トンに占める二輪車の寄与率が20%と高いことから、HCに重点を置き規制を強化しています。またこの規制は非常に厳しく、1998年の規制値から7~8割削減することが目標にされました。
さらに大打撃を与えたのが、測定方法が暖気モードから冷気モードに変わったこと。これにより、キャブ車や空冷エンジン車の多くが生産終了に追い込まれます。
そして2016年の排気ガス規制では、「車載式故障診断機(OBD)」の装備を義務化し、燃料蒸発ガスの規制が進められました。
揮発性であるガソリンや軽油は、給油している間や燃料給油バブルからも蒸発しており、2016年の排ガス規制はこの蒸発ガスを抑制するために実施されました。そのため、排ガス対策装置の故障などを感知することができるOBDシステムの導入が進められたというわけです。
そしてさらに厳しくなったのが、今話題になっている令和2年排出ガス規制。その厳しさは、世界で最も厳しいとされている「EURO5」と同等といわれるほど。
対象とされていたのは2020年12月から全排気量の新型車、そして2022年11月からは継続生産車にも及び、すべての新型・継続の全車種が規制をクリアしなくてはならなくなりました。
2022年から施行されたこの規制は、自動車の運行中に排出される一酸化炭素や窒素酸化物などの大気汚染物の上限を定めたものです。さらに、OBDを国際基準化した「OBD II」の搭載も義務化されています。
この規制に対応できなかったのが、排気量が50cc以下の原付一種です。そのため、原付一種のみ規制の施行が2025年10月末まで猶予されました。
やがて消滅するエンジン搭載の原付一種......今後はどうなるのか
前述のように、令和2年排出ガス規制の原付一種への猶予期間が2025年10月末で終了することに伴い、原付一種はなくなるとされています。
また、排気量が小さい原付一種は排気ガスの浄化が技術的に困難とされているほか、安価であることが求められています。
そもそも原付一種の販売台数自体が低下しており、1980年には約198万台だったものが2021年には約13万台と約40年の間で大幅に減少。技術の面は大きいものの、原付一種の人気低下や一方での原付二種への人気も相まって、原付一種を排出ガス規制に対応させるためのコストを回収することは厳しいとされています。
しかし、そうなると原付免許はどうなるのか……といった疑問を抱く人も少なくないでしょう。
そこで現在、「新基準原付」の制度が検討されています。この制度が施行されれば、最高出力125cc以下のバイクを原付免許で乗ることが可能になるというわけです。
ちなみに、問題がなければ2025年4月にはこの制度が施行される予定で、今後は原付一種に代わり新基準原付が普及していくと見込まれます。
※ ※ ※
「原チャリ」と呼ばれ愛されてきた原付一種を消滅の危機に追いやった、新たな排気ガス規制。しかし世界的に環境への配慮が注目された今、こうした規制強化は仕方のないことかもしれません。今まさに、バイク界に大きな変革がもたらされているといえるでしょう。
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みんなのコメント
なに言ってんだ?バカなのか?この記者は?