かつてドゥカティのライダーとしてMotoGPを戦っていたダニーロ・ペトルッチは、来季はマルク・マルケスがドゥカティのファクトリーチームに昇格すると予想している。
ドゥカティは、現王者のフランチェスコ・バニャイヤとの契約を延長済み。来季に向けて、そのチームメイトを評価している最中だ。
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その候補は、今季からグレシーニに移籍し、ドゥカティ陣営入りしたマルケス、プラマックのホルヘ・マルティン、現在ドゥカティに所属しているエネア・バスティアニーニの3人だ。
ドゥカティは当初、マルケスがサテライトチームであるグレシーニに加入することに難色を示していたが、最終的には1年落ちのバイクに乗ることを許可した。
そしてそれ以来、マルケスはその走りで評価を高め続けている。ドゥカティとしても、彼のスター性や実績、レースに対する姿勢は魅力的であり、マルケスがファクトリー昇格を果たすのではないかという声も多い。
ドゥカティは、早ければ来月のイタリアGPでバニャイヤのチームメイトが明らかになる可能性を示唆している。その決定において重要な役割を果たすのが、ゼネラルマネージャーのジジ・ダッリーニャだ。
2019年から20年にかけてドゥカティに在籍し、2勝をマークしたペトルッチはダッリーニャをよく知る人物であり、ダッリーニャならマルケスを手放すはずはないと主張した。
「内部情報を持っているわけではないが、マルケスがそこ(ファクトリーチーム)に行くだろうという予感はしている」とペトルッチはGPOneに語った。
「エナジードリンクのスポンサーシップ(マルケスはレッドブルの支援を受け、ドゥカティはモンスターのスポンサーを受けている)に問題があるかどうかは分からない」
「しかし私の理解では……エネアには同情するが、ジジ・ダッリーニャはマルケスのようなライダーを逃がさない」
「彼(ダッリーニャ)がドゥカティを勝利に導くことができたのは、彼は目標達成を執拗に追い求め、容赦ないほど理詰めだからだ」
「好き嫌いは分かれるかもしれないが、彼がドゥカティをMotoGPの基準へと導いた。彼の理論を知れば、マルケスのようなライダーが自分のバイクで何ができるかを知りたいと思うだろう」
一方ペトルッチは、マルケスによってドゥカティでのナンバーワンライダーだという立ち位置が危うくなることを、バニャイヤが望んでいるかどうかを疑問視した。
「ペッコ(バニャイヤ)が信じられないような瞬間を過ごしていることや、必要なときにいつも違いを生み出してきたことを考えると、彼がマルクの加入を好むかどうかは分からない」
「チーム内の人間的な側面も考慮すべきかもしれない。2人は偉大なチャンピオンだから、それぞれの義務を果たすだろう」
マルケスがファクトリーチームに加わった場合、バスティアニーニはシートを失うことになる。また、ファクトリーチームからのオファーを待っているマルティンも、陣営外に流出する可能性も浮上する。現在ポイントリーダーのマルティンは、すでに来季は現在所属しているプラマックに残らないだろうと語っている。
ペトルッチは「エネアのことは残念だと思っている」と付け加えた。
「というのも僕の意見では、彼は昨年の怪我がなければ可能だったはずのパフォーマンスを発揮できていないからだ」
「彼はドゥカティのファクトリーチームのポテンシャルをフルに発揮できていないと思うし、それができることを願っている」
「マルティンがあのバイクに乗りたがっているのは明らかだし、彼はそれに値する。あとはマルコ・ベッツェッキ(VR46)もそうだ」
「最終的に、彼ら(ドゥカティ)は結果を評価することになるが、それは簡単なことじゃない。ただひとつ僕が願うのは、彼らがその場しのぎで性急な決断をしないことだ」
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