現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 数字以上に良く走る ボルボXC40 B3へ試乗 163ps 4気筒のマイルドHV 小変更

ここから本文です

数字以上に良く走る ボルボXC40 B3へ試乗 163ps 4気筒のマイルドHV 小変更

掲載 1
数字以上に良く走る ボルボXC40 B3へ試乗 163ps 4気筒のマイルドHV 小変更

新鮮さを保つべく繰り返されるアップデート

ボルボのコンパクト・クロスオーバー、XC40が発売されたのは5年前。英国では頻繁に見かける人気モデルへ急成長した。同社のラインナップとして重要な一角をなしており、対照的にハッチバックのV40の存在感はずっと小さくなっている。

【画像】数字以上に良く走る ボルボXC40 B3 競合の小型クロスオーバーと写真で比較 全203枚

そんなXC40にフェイスリフトが施された。もっとも、ボルボは新鮮さを保つべく、毎年のようにパワートレインのアップデートやトリムグレードの見直しをしている。今回の変更内容は、さほど大きなものではない。

現在の英国市場の場合、3気筒エンジンにMTが組み合わされたT2とT3は販売が終了。トルクコンバーター式のATも、段階的にデュアルクラッチ式へ置き換わっている。ディーゼルターボは、2020年から販売されていない。

トップグレードとして据えられるのは、リチャージとリチャージ・ツインと呼ばれるバッテリーEV(BEV)仕様。ツインモーターの後者では四輪駆動になる。

ガソリンエンジンがお望みの場合は、T4かT5のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)が選択肢の1つ。T4には128ps、T5には179psの設定が与えられた3気筒エンジンに、82psの駆動用モーターが組み合わされる。ただし、少々お値段が張る。

お手頃に乗りたい向きには、B3とB4という2種類が控えている。2.0Lガソリンエンジンをマイルド・ハイブリッド化し、それぞれ163psと196psを発揮する。

数字以上によく走るB3 やや癖のあるHV

2023年仕様のフェイスリフトでは、C40 リチャージが採用する、アンドロイド・ベースのインフォテインメント・システムを獲得したことがトピック。見た目ではヘッドライトがスリムになり、バンパーの造形が新しくなっている。

今回試乗したのは、前輪駆動のXC40 B3。トリムグレードは中級となるプラスだ。車重1580kgのボディに163psと聞くと、活発には思えないかもしれないが、実際はその数字以上に良く走る。実際、0-100km/h加速を8.6秒でこなせ、まったく不足がない。

マイルド・ハイブリッドのシステムは、エンジンが低回転域の場面で、13psと4.1kg-mを加勢してくれる。その効果も大きいはず。

ただし、癖がないわけではない。燃費向上のため、走行中はエンジンが積極的に止まり、高速道路でもしばしば惰性走行状態になる。再び加速へ移ろうとすると、エンジンが始動しギアがつながるまでに若干のラグが生じてしまう。

結果として試乗時に得られた燃費は、平均で12.7km/L。悪い数字ではないものの、パワフルで四輪駆動のBMW X1 xドライブ23iと変わらなかった。

それでも、4気筒エンジンのサウンドは常に控えめ。トランスミッションも、ドライバーが意図したとおりには動いてくれる。印象自体は悪くない。

ボルボらしく、XC40は先を急ぐタイプではない。ステアリングホイールには安心感のある重さが伴う反面、手のひらへ伝わるフィードバックは殆ど感じられなかった。

スタイリッシュな内装 直感的なタッチモニター

XC40のサスペンションは硬めで、路面の凹凸やワダチを越えると完全には揺れを抑えきれない。しかし姿勢制御は良好で、不快に感じることはなく、調和の取れた乗り心地といえる。心地良いシートに身を委ね、リラックスして移動できる。

インテリアはスタイリッシュで、操作系のレイアウトも賢明。センターコンソールにはゴミ箱が設けられるなど、小物を収納する場所も各所に用意されている。

モニター式のメーターパネルと、インフォテインメント用のタッチモニターは、ドライバーが表示情報や項目などを変更できない。エアコンの操作系はタッチモニターへ集約されているが、直感的には扱えるだろう。

触ってみて意外だったのが、アンドロイド・オートが実装されないこと。グーグル・ベースのシステムなのに。

またプラス・グレードの場合、アダプティブ・クルーズコントロールが省かれる。必要ならアルティメット・グレードを指定する必要があるが、ステアリングホイールには車間距離調整ボタンが残されていた。押しても、特に反応はしない。

ボルボXC40 B3の英国価格は、3万5835ポンド(約576万円)から。パワフルなB4では、4万460ポンド(約651万円)へ上昇する。同クラスのBMW X1やアウディQ3より僅かに高いものの、レンジローバー・イヴォークよりお手頃だ。

近年のボルボは、サブスクリプションでの販売に力を入れている。この場合、英国での価格設定は競争力が高いといえるだろう。

ボルボXC40 B3(英国仕様)のスペック

英国価格:3万9385 ポンド(約634万円/試乗車)
全長:4440mm
全幅:1863mm
全高:1652mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:8.6秒
燃費:13.7-15.1km/L
CO2排出量:152g/km
車両重量:1580kg
パワートレイン:直列4気筒1969ccターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:163ps/4750-5250rpm(システム総合)
最大トルク:20.4kg-m/3000-5000rpm(システム総合)
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

こんな記事も読まれています

少しうるさい?ロータリーエンジン マツダMX-30 R-EV 長期テスト(3) 不調で車両交換
少しうるさい?ロータリーエンジン マツダMX-30 R-EV 長期テスト(3) 不調で車両交換
AUTOCAR JAPAN
碓氷峠最速の男は俺だ! 新井大輝選手が堂々の総合優勝 でも一悶着あったってマジ?
碓氷峠最速の男は俺だ! 新井大輝選手が堂々の総合優勝 でも一悶着あったってマジ?
ベストカーWeb
酷暑日要注意! うっかりNG行為と夏本番までに必ずやっておきたい寿命を長くするメンテナンスとは
酷暑日要注意! うっかりNG行為と夏本番までに必ずやっておきたい寿命を長くするメンテナンスとは
ベストカーWeb
MotoGPマシンがスーパーバイクに負ける日は来ない? 排気量ダウンで懸念もFIM会長は自信示す
MotoGPマシンがスーパーバイクに負ける日は来ない? 排気量ダウンで懸念もFIM会長は自信示す
motorsport.com 日本版
トヨタ新型「スポーツコンパクト」発表! 全長4.3m以下ボディ&6速MTの設定アリ! ブレンボ製ブレーキも搭載の「GR86」墨に登場
トヨタ新型「スポーツコンパクト」発表! 全長4.3m以下ボディ&6速MTの設定アリ! ブレンボ製ブレーキも搭載の「GR86」墨に登場
くるまのニュース
シッカリと説明できる? 交通違反の罰金と反則金の違いを徹底解説
シッカリと説明できる? 交通違反の罰金と反則金の違いを徹底解説
バイクのニュース
ピニンファリーナ、ハイパーEV『バティスタ』展示…架空の億万長者「ブルース・ウェイン」の自宅に
ピニンファリーナ、ハイパーEV『バティスタ』展示…架空の億万長者「ブルース・ウェイン」の自宅に
レスポンス
工夫の塊[新型スイフト]はちょっと不便!? 正常進化も[リアに室内灯なし]!! トラウマになってるクルマって?
工夫の塊[新型スイフト]はちょっと不便!? 正常進化も[リアに室内灯なし]!! トラウマになってるクルマって?
ベストカーWeb
オコンの後任どうする? アルピーヌが重要視するのは“仲良しコンビ”にあらず「プロフェッショナルなドライバーが必要」
オコンの後任どうする? アルピーヌが重要視するのは“仲良しコンビ”にあらず「プロフェッショナルなドライバーが必要」
motorsport.com 日本版
クルマの個人売買で目にする「予備検」ってなに? 検査せずとも車検がとれる仕組みとは
クルマの個人売買で目にする「予備検」ってなに? 検査せずとも車検がとれる仕組みとは
WEB CARTOP
クラッチ操作不要の「E-Clutch」はDCTと何が違う? なぜ「CB650R/CBR650R」に初採用? ホンダ開発陣に聞いた
クラッチ操作不要の「E-Clutch」はDCTと何が違う? なぜ「CB650R/CBR650R」に初採用? ホンダ開発陣に聞いた
レスポンス
「めちゃくちゃ変わった」 宝塚IC接続の「尼宝線」大改造が完了 IC渋滞ゼロ「効果絶大」の声
「めちゃくちゃ変わった」 宝塚IC接続の「尼宝線」大改造が完了 IC渋滞ゼロ「効果絶大」の声
乗りものニュース
なぜ「ETCレーン」でバーがあがらない? “突破”しても良い!? 「正しい対処法」とは
なぜ「ETCレーン」でバーがあがらない? “突破”しても良い!? 「正しい対処法」とは
くるまのニュース
高速道路を乗り降り自由!? 料金も半額以下に!? ETC周遊割「ドラ割」「速旅」「みち旅」って何? 使い方と注意点とは
高速道路を乗り降り自由!? 料金も半額以下に!? ETC周遊割「ドラ割」「速旅」「みち旅」って何? 使い方と注意点とは
VAGUE
50ccエンジンバイクの新車が国内から消える!! 二重規制で2025年6月に前倒しか?
50ccエンジンバイクの新車が国内から消える!! 二重規制で2025年6月に前倒しか?
バイクのニュース
ルクレール、スペインGPでレッドブルの復調を予想。これからは四つ巴の優勝争いが見られる?
ルクレール、スペインGPでレッドブルの復調を予想。これからは四つ巴の優勝争いが見られる?
motorsport.com 日本版
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第10回】フェラーリへの愛
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第10回】フェラーリへの愛
AUTOCAR JAPAN
脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
ベストカーWeb

みんなのコメント

1件
  • お買い得グレードとは言え、ACCを省くのはどうなんだろう。
    後一回りコンパクトなサイズなら文句無しに買いなんだが。
    ハイブリッドでいいからXC20とかの名で出して欲しい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

549.0629.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

199.0559.8万円

中古車を検索
XC40の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

549.0629.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

199.0559.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村