現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 車内の「謎の木目」何で出来てる!? ホンモノの木じゃないってマジ!? 知ってるようで知らない「“木目”パネル」の正体とは

ここから本文です

車内の「謎の木目」何で出来てる!? ホンモノの木じゃないってマジ!? 知ってるようで知らない「“木目”パネル」の正体とは

掲載 83
車内の「謎の木目」何で出来てる!? ホンモノの木じゃないってマジ!? 知ってるようで知らない「“木目”パネル」の正体とは

■木材ではなく「木目の印刷」というケースも多い「木目パネル」

 高級車に良く使われている「木目」柄は、ワンポイントでインテリアに加わることで質感を高めてくれる大事な要素ですが、そこには本当に「木材」が使われているのでしょうか。

【画像】「えっ…!」これが木目の多すぎる「斬新ウッド内装」です!(画像30枚以上)

 クルマの内装加飾として定番なのが、金属の輝きが美しいアルミなどのメタルパネルや、スポーティなカーボン柄のパネル、そして高級感のある木目柄のパネルです。

 これらの加飾が施されることで、無機質な樹脂のパネルで構成される車内に彩を加えてくれます。

 その中でも特に質感と高級感が高まるのが木目柄です。

 クルマのインテリアで使われている木目柄のパネルのほとんどはカタログなどに「木目調パネル」と記載されています。

 木目“調”ということは、本物の木のように見えるものの、実は天然木を使っていないことの証し。

 あくまで「本木目のテイスト」だというワケです。

 天然の木に見える木目調パネルは、どのように作られているのでしょうか。

 一般的な木目調パネルはフィルムの上に木目柄の印刷し、樹脂パーツに水圧転写する方法や、フィルム自体をそのまま樹脂パーツに被せ、樹脂と一体に成型する方法で作られています。

 内装パーツでは、フタやその周りのフレームなど、異なる部位同士で木目調パネル同士が組み合わされることが多いため、各々の木目模様を合わせる必要があります。

 そのため、すべて同じ柄にできる印刷フィルムが木目柄として使われています。

 木目調パネルはこれまで、表面にニスが塗られたようなツルツルの光沢感のあるものが主流でした。

 しかし近年は、よりリアルに木目を再現するため、表面に凹凸を付けているタイプもあります。

 実際のパネルに触れてみても、素人目には木でできているようにしか見えないクオリティがあり驚かされます。

■ホンモノの「天然木」を用いるケースもある

 木目調パネルは、カラーも多彩です。

 定番カラーの茶木目のほか、赤木目、黒木目、白木目など様々なタイプがあります。

 またウォールナット柄やマホガニー柄、平行した節目の柾目柄などは特に高級感があり人気があります。

 最近では最初から木目調パネルを装備しているクルマは減ってきていますが、オプションカタログを見ると、軽自動車や小型車などにもインテリアパネルとして設定されていることも少なくありません。

「ちょっと高級感が足りないなあ」と思った際にはそれらのインテリアパネルを装着してみるのも良いでしょう。

 自動車の起源となる「馬車」や、戦前につくられたようなクラシックカーでは、鉄よりも加工がしやすいという理由で、車体の構造部品も含め内外装には木製のパーツが多用されていました。

 木目パーツが現在も内装の一部に使われているのは、こうしたクルマの起源から由来している面もあります。

 しかし現在の量産車では、木製のパーツはほぼ使われていないのが実状です。

 しかし加飾用の木目柄パネルに限っていえば、ホンモノの「天然木」を採用しているモデルもあります。

 量産車では、ヤマハがピアノづくりで培った木材加工や塗装の技術を生かし、1960年代後半にトヨタ「2000GT」の本杢パネルを、1980年代後半には初代レクサス「LS」用に加飾パネルを手掛けています。

 ヤマハの技術は、最近では3代目となる現行「センチュリー(セダン)」などにも採用されています。

 また、家具製造などを手掛ける天童木工(山形県)は、天然木を使用した木目自動車内装部品を1987年からホンダ「レジェンド」に供給していました。

 各社とも高い技術力がみとめられたことで、様々な自動車メーカーに採用例があり、内装パネル以外にもステアリングの一部などに採用するケースは今でも高級車の定番となっています。

 ちなみに天然木を使った木目パネルといっても、彫刻のように天然木を削り出して無垢(むく)のパネルにするのではありません。

 天然木を0.2mm程度に薄くスライスした突板を、アルミや樹脂パーツなどの上に接着する形で作られているのです。

 天然木の加工には高い技術力が必要であり、かつ手間もかかるため、高級車の一部でしか採用されていません。

 しかし天然木を使うことで、量産車でありながら1台1台違う木目模様となるという個性も生まれます。

 つまり高級車というのは、そのようなこだわりも付加価値となるわけです。

※ ※ ※

 ちょっと珍しい採用例もあります。

 マツダ「MX-30」のコンソールパネルの一部には「コルク」が使われています。

 コルクはコルク樫の樹皮から作られるもので、コルクを作る際には、木を伐採するのではなく、木の皮を剥いで作ります。約8年から10年ごとに収穫することができるということで、環境にやさしい素材と言われています。

 伐材の有効利用に加え、木とCO2が固定化されるという面もあり、木製の高層ビルが建てられるという昨今。単に加飾というだけではなく、難燃加工をした木材が再びクルマに多用される時代がそう遠くない将来、やって来るのかもしれません。

こんな記事も読まれています

まさかの「“自家製”ランボルギーニ」!? 精巧すぎる「ディアブロ!?」の正体に驚きの声も! 精巧すぎる「2ドアスポーツカー」に反響集まる
まさかの「“自家製”ランボルギーニ」!? 精巧すぎる「ディアブロ!?」の正体に驚きの声も! 精巧すぎる「2ドアスポーツカー」に反響集まる
くるまのニュース
トヨタ 新型「4人乗りアルファード」実車公開! 斬新「後ろ向きシート」×「豪華スギ内装」採用! 「画期的技術」採用のスゴいモデルとは
トヨタ 新型「4人乗りアルファード」実車公開! 斬新「後ろ向きシート」×「豪華スギ内装」採用! 「画期的技術」採用のスゴいモデルとは
くるまのニュース
トヨタ 新型「4人乗りアルファード」登場! 斬新「後ろ向きシート」×設定無い「2トーン内装」採用! トヨタの「スゴい技術」搭載した謎の個体とは
トヨタ 新型「4人乗りアルファード」登場! 斬新「後ろ向きシート」×設定無い「2トーン内装」採用! トヨタの「スゴい技術」搭載した謎の個体とは
くるまのニュース
日産に「6ドア・6人乗り」“SUVミニバン”あった!? 斬新ドア×「豪華インテリア」採用! 迫力ありすぎな奇抜モデル「Kuraza」とは
日産に「6ドア・6人乗り」“SUVミニバン”あった!? 斬新ドア×「豪華インテリア」採用! 迫力ありすぎな奇抜モデル「Kuraza」とは
くるまのニュース
トヨタが「小さな高級ミニバン」を展示! 「DIY・アルファード」がスゴい!? 白・茶・黒ブロックで完全再現! どんな特徴?
トヨタが「小さな高級ミニバン」を展示! 「DIY・アルファード」がスゴい!? 白・茶・黒ブロックで完全再現! どんな特徴?
くるまのニュース
車の屋根に「ルーフキャリア」“載せっぱなし”で車検に通る? アウトドア感がカッコいい“便利アイテム”の良し悪しは?
車の屋根に「ルーフキャリア」“載せっぱなし”で車検に通る? アウトドア感がカッコいい“便利アイテム”の良し悪しは?
くるまのニュース
【解説】スバル「クロストレック」ってどんなクルマ?サイズやエクステリア&インテリアの特徴は? グレード・価格はどうなっている?
【解説】スバル「クロストレック」ってどんなクルマ?サイズやエクステリア&インテリアの特徴は? グレード・価格はどうなっている?
くるまのニュース
[ビークロス]背面タイヤの謎!! 超絶カッコいいけどどうやってタイヤ出すの!?
[ビークロス]背面タイヤの謎!! 超絶カッコいいけどどうやってタイヤ出すの!?
ベストカーWeb
トヨタ「“黒顔”ハイエース」実車公開! ウッド内装がめちゃ「オシャレ」! 家族で寝られる“丸目レトロ車中泊カー”「GMLVAN V-01」とは
トヨタ「“黒顔”ハイエース」実車公開! ウッド内装がめちゃ「オシャレ」! 家族で寝られる“丸目レトロ車中泊カー”「GMLVAN V-01」とは
くるまのニュース
全長3.6m! タフすぎるスズキ「斬新2ドアモデル」がスゴい! 「ジムニー後継機」想像させた謎モデル「エックスランダー」に今でも反響
全長3.6m! タフすぎるスズキ「斬新2ドアモデル」がスゴい! 「ジムニー後継機」想像させた謎モデル「エックスランダー」に今でも反響
くるまのニュース
日産「新型・車中泊“専用”バン」がスゴい! 超オシャレ「上質インテリア」採用! クルマとは思えない斬新「部屋仕様」に大反響
日産「新型・車中泊“専用”バン」がスゴい! 超オシャレ「上質インテリア」採用! クルマとは思えない斬新「部屋仕様」に大反響
くるまのニュース
ダイハツ斬新「スゴいSUV」登場! 2.8リッター&5速MT採用!? カクカクデザイン「謎のSUV」海外で発見される
ダイハツ斬新「スゴいSUV」登場! 2.8リッター&5速MT採用!? カクカクデザイン「謎のSUV」海外で発見される
くるまのニュース
世界初の「2階建て」ミニバンが凄い! 斬新すぎる「屋根裏部屋」付きマツダ車に反響あり! “車中泊”に最適な「面白ミニバン」は誕生が早すぎた?
世界初の「2階建て」ミニバンが凄い! 斬新すぎる「屋根裏部屋」付きマツダ車に反響あり! “車中泊”に最適な「面白ミニバン」は誕生が早すぎた?
くるまのニュース
トヨタの「次期型エスティマ」!? 結構ビッグな斬新「タマゴ型ミニバン」に熱望の声! ぐるぐる回る「シート」搭載の「FCR」に反響アリ
トヨタの「次期型エスティマ」!? 結構ビッグな斬新「タマゴ型ミニバン」に熱望の声! ぐるぐる回る「シート」搭載の「FCR」に反響アリ
くるまのニュース
6速MT搭載! 新型「4ドアスポーツカー」25年に登場へ 旧車デザインד匠の手作りモデル”がカッコイイ! 期待高まる「M55 C」とは
6速MT搭載! 新型「4ドアスポーツカー」25年に登場へ 旧車デザインד匠の手作りモデル”がカッコイイ! 期待高まる「M55 C」とは
くるまのニュース
レクサスが「斬新リアゲート」採用の「高級SUV」初公開! ガバっと開く「観音開き」は中身がスゴイ! 米の新型「モノグラムGX」の正体とは
レクサスが「斬新リアゲート」採用の「高級SUV」初公開! ガバっと開く「観音開き」は中身がスゴイ! 米の新型「モノグラムGX」の正体とは
くるまのニュース
「愛車が盗難に遭いました。」 警察推奨“ハンドルロック”でも盗まれるのですか? 今は「ゲームボーイ」で盗む時代… 盗まれない方法はあるのでしょうか?
「愛車が盗難に遭いました。」 警察推奨“ハンドルロック”でも盗まれるのですか? 今は「ゲームボーイ」で盗む時代… 盗まれない方法はあるのでしょうか?
くるまのニュース
30年ぶり復活!? ホンダ「シティ」登場か? 丸目ライト&背高フォルムが超カッコイイ「サステナC」は26年発売か
30年ぶり復活!? ホンダ「シティ」登場か? 丸目ライト&背高フォルムが超カッコイイ「サステナC」は26年発売か
くるまのニュース

みんなのコメント

83件
  • chi********
    そこまで書くならマツダは最初はコルクの会社だからと書かないと
    もう少し社歴からの繋がりを書けば記事にも厚みが出るのに
  • にゃたろう
    この記事書いてる人「謎の〜」好きですよね。
    大抵は謎でも何でもない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

707.41100.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.8599.8万円

中古車を検索
レジェンドの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

707.41100.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.8599.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村