トヨタの新型ハリアーが登場してから約1年、デビューから売れまくっていたが、その勢いが1年たった今も変わらない。比較的高額なこのモデルが売れ続けている。
世界的なブームとなっているSUVカテゴリーにあって、それなりに高額なジャンルであるにもかかわらず、ハリアーの快進撃は続いている。
ヤリスクロス納期は半年後! トヨタ販売好調の裏には問題点もあり?
かつて(「いつかはクラウン」になぞらえて)「いつかはアルファード」と言われていたものだが、いまは「いつかはハリアー」になっているのだろうか。
ハリアーのなかでもどんなグレードが売れているのか。買っているのはどんな人たちなのか。魅力と購買層、売れ方などを調査した。
文/遠藤徹 写真/ベストカー編集部、TOYOTA
【画像ギャラリー】ハイブリッドは納車半年待ち!! 売れゆき絶好調のトヨタハリアーをじっくり見る
■発売開始から1年経過したハリアー ハイブリッドは納車6ヶ月待ち!
2020年6月に発売された4代目ハリアーはクーペスタイルの高級SUVとして圧倒的な人気を誇る。ボディサイズは全長4740mm、全幅1855mm、全高1660mm
質感高く仕上げられたハリアーのコクピット
昨年(2020年)6月17日にフルモデルチェンジしたトヨタ新型ハリアーが、登場後約1年経過した最近になってもますます売れている。
2021年6月中旬現在の納期は、売れ筋の「ハイブリッドZ」で今年12月末、ガソリンNA車で10月と長期間の「待ち」状態。推定バックオーダーは約4万台に達している。
生産工場ではフル稼働で対応しているが、それでも供給が追い付かない状況にある。納期は今年に入って一時短縮する傾向にあったが、最近になってサプライヤーからの半導体部品の供給遅れが発生し、再び先送り状態に逆戻りしている。車両価格が高いこともあって、販売店では嬉しい悲鳴が止まらない状況だろう。
最新の登録実績では2021年5月単月で6313台、前年同月比441.9%増、1~5月累計4万1036台、前年同期比330.6%増の急増ぶりである。5月単月の乗用車ブランド通称名別ランキングはヤリス、ルーミー、カローラに次いでなんと4位。上位は同じトヨタ車だが、いずれもコンパクト&小型クラスで、車両本体価格は140~280万円台という手頃な価格帯である。これに対してハリアーは300万~500万円のアッパーミディアムクラスの上級車であり、これだけ売れているのは大健闘といえる。
同クラスのSUVではRAV4、フォレスター、CX-8、CX-5、エクストレイル、CR-V、アウトランダーなどのライバル車が存在するが、これらのいずれの車種も大きく引き離してダントツのトップセラーモデルに君臨している。
この要因を首都圏にあるトヨタ系列店の営業担当者に取材すると「このクラスでは最も新しく、商品性が高く、利便性や安全面の装備が充実し、走りも良いので狙い撃ちでお客さんが購入してくれている。」とコメントしている。
■トヨタの全店販売解禁がハリアーの人気に貢献した
パワートレインは2.5Lハイブリッドと2Lガソリンの2種類。ハイブリッドZ(2WD)のWLTCモード燃費は22.3km/Lを達成。動力性能と環境性能の両立を実現した
この破竹の快進撃には、トヨタ系列店のセールスパワーの強力さも貢献している。
2020年5月以前までハリアーはトヨペット店の専売モデルだったが、現行の新型車からはトヨタ店、カローラ店、ネッツ店も含めた全系列店扱いになり、セールスパワーは約4倍に増強された。
トヨペット店は歴代のハリアー、マークX(II)、トヨタ店はクラウン、エスティマ、アイシス、カローラ店はエスティマ、ノア、ネッツ店はRAV4、ヴォクシーなどからの代替えが目立っている。クロスオーバーSUVは最近ブームになっており、こうしたマーケットニーズの高まりも追い風になっている。
現行ハリアーのパワーユニットは2リッターガソリンNA、2.5リッターハイブリッドであり、ライバル他車の2リッター中心のラインアップに比べると格上であり、メインの2.5リッターハイブリッド車は直接の競合車が少ないのも強みとなっている。
同クラスのトヨタ車ではほぼ同じ価格帯にRAV4が存在するが、RAV4がラフロード走行を意識した4WD車中心の売れ方なのに対して、ハリアーはシティ走行向きで2WD車がメインで売れており、棲み分けが出来ているのも強みとなっている。
■リセールバリューの高さでもライバルSUVを圧倒
ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャインに人気が集中している
現行ハリアーは代替えする際のリセールバリューも飛び抜けて強力である。
残価設定クレジットで購入する場合、3年後の残価は60%、5年後で40%であり、ライバル他車よりも5~10ポイントも高値がついている。特に下取り額が大幅に落ちる傾向にある5年後が高く手放せる状況にある。
一般的には人気の高いモデルだと新車購入時の値引き幅は小さいが、ハリアーは比較的好条件で買えるケースが多い。車両本体から定価の6%、オプション&付属品から10%程度が、ごく標準的でトータルだと50万円程度のオプション&付属品装着であれば35万円程度の値引き提示額が中心となっている。
まだ多くの地域でトヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店の4系列店が存在し、お互いに競争しながら販売活動をしているので、値引き競争によって好条件が多く発生するという側面もある。
おおよその販売構成比は、パワーユニットだと60%がハイブリッド、40%がガソリンNA、駆動別だと80%が2WD、20%が4WDで占められる。
グレード別では最上級のZが50%、中間のGが35%、ベーシックのSが15%と、装備が充実した上級グレードのほうが販売構成比が高い傾向がある。
ボディカラーは半分以上が有料のホワイトパールクリスタルシャインで最も多く、次いでシュルバー系のスティールブロンドメタリック、ブラックでこれら3色合わせて90%程度を占めている。
首都圏にある最も販売台数の多いトヨペット店で2.5リッターハイブリッドZFFクリスタルシャイン(車両本体価格452万円)にメーカーオプション&付属品のホワイトパールクリスタルシャイン、パノラミックビューモニター、盗難防止付きナンバーフレーム、前後ドライブレコーダー、フロアマット、サイドバイザー、レインクリアリングミラー、グラスシーラント(ディスプレイオーディオ、ETC2.0は標準装備)などを装備して弾いて貰うと法定、法定外費用を含めて504万円強と出た。値引きは総額から35万円程度を一応の限度額としている。
■「最近はやや高齢化」証言1:首都圏トヨペット店営業担当者
新型ハリアーは引き続き好調な販売推移となっている。これだけの高額な価格帯だから、主要購買年齢層は40代以降の中高年層になっている。下取り車は歴代ハリアーのほかにはマークX、マークII、プレミオなどからのセダンが目に付く。
支払いは多くが5年程度の残価設定クレジットであり、最近は現金での2回払いも目立つようになっている。電動化志向の強まりでハイブリッド車の販売比率が高まる傾向が強くなっている。
■「とてもありがたい存在」証言2:首都圏トヨタ店営業担当者
新型ハリアーが好調なのはモデルそのものの人気の高さもあるが、ほかに直接競合できるライバル車が存在しないからだ。クラウンやアリオンなどのセダン、生産中止になったエスティマ、アイシスなどのミニバンからの代替えが目立っている。マージン幅がたっぷりあり、台あたりの収益が高いので、販売店にとってはありがたい存在だ。半年待ちで納車しないと儲けにならないので困っている面もあるが、半年前に受注した分は確実に納車出来ているので助かっている。
7月から現行モデル発売後2年目に入るので、以降は多少納期が短縮傾向になると予想している。4系列店併売だが、まだトヨタ系列店同士での競合はあまり激しくなっていない。
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みんなのコメント
見栄が張れる
みんなが乗ってる
SUVが流行
そんな連中がこぞって買ってるんだろう
エクステリアをじっくり観察すれば
ダサいデザインで誤魔化しなのが良く分かるけど
そこまで見て買う奴はいないんだろう。
しかも、あの価格
トヨタはチョロイもんだとウハウハだな。