2年以上の開発期間を経て生まれた超高性能オイル
86&BRZ純正トルセンデフ用オイルまで!
「上質の足と的確なボディ補強で86&BRZを鍛え上げる!」クスコの最新チューニングテクノロジーに迫る
それはもはや執念。田中ミノルさんから、数時間ほどビリオンオイルの開発秘話を聞いた後に抱いた率直な感想だ。なかでもミッションオイルへのこだわりは、度を超えているかもしれない。
田中ミノルさんは、F3やスーパーGTのドライバーとして活躍後、トヨタをはじめ様々な方面の開発ドライバーを担当。その一方で本当に効果があるチューニングパーツの開発にも尽力。ミノルインターナショナルを中軸にユーザー目線のパーツ開発を現在も続けている超理論派チューナーだ。
86&BRZに搭載されているミッションはアイシン製のTL70なのだが「問題は1~3速の入りです。低温域でとにかく渋い。じゃあ低粘度のオイルを使おうとなるわけですが、すると低温域こそ改善されるものの、サーキット走行時に温度が上がってくるとまた渋くなっていく…。そんな堂々巡りにハマりましたね」とは田中さん。
目指したのは究極のシフトフィール、油温に左右されない安定性。それを実現するために潤滑油のスペシャリストたちに協力を仰いで、ベースオイルや添加剤、配合バランスまでを徹底的に追求。気がつけば2年以上の歳月が過ぎていた。
「本当に良いものを作りたかったので期限は設けませんでした。でもそのおかげで最先端の増摩擦剤と出会えましたしね」。
苦心の末に完成させたミッションオイルには、ミッションの形式名をそのまま使った。自信の現れに他ならないが、その性能の高さは口コミで広がっていき、86&BRZワンメイクレースでは圧倒的なシェア率を誇るまでになっている。
そうした製品開発へのこだわりは、他のオイルにもおよぶ。デフオイルはLSD用だけで数十種類のブレンドを用意し、LSDの特性を変化させるチューニングパーツとしてスタンバイ。
86&BRZレースという過酷な舞台で性能に磨きをかけて、そこで得たデータを元に3種類を製品化したという経緯がある。
ビリオンオイルの攻勢は止まらない。純正トルセンやオープンデフ用の専用オイルや、究極の添加剤と言われる富士フイルムの「FTソフトマター」を配合した超高性能エンジンオイル、レースシーンで絶大な支持を受けているドラシャ/ベアリンググリースなど、本気で86&BRZの走りを楽しんでいるユーザーへ向けたルブリカント開発を展開。
それらすべてが田中ミノルさんの執念と情熱、探究心の結晶であることは言うまでもない。
●価格表
トランスミッションオイル TL70(2.2L):1万1000円/デファンシャルオイル FR-740(部分合成油 1.3L 80W-90):5400円、FR-760(100%化学合成油 1.3L 80W-140):6800円、FR-780(100%化学合成油 1.3L 80W-250):8200円/純正トルセンデフ用オイル FR375(部分合成油 1.3L 80W-90):5200円/エンジンオイル 5W-40(100%化学合成油 4.0L 5W-40):9250円、10W-40(100%化学合成油 4.0L 5W-40):9450円
●取材協力:ミノルインターナショナル TEL:04-2788-7878
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