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期待のワンモーション・グリップ レクサスRZ 450e 純EVの試作車へ英国試乗 前編

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期待のワンモーション・グリップ レクサスRZ 450e 純EVの試作車へ英国試乗 前編

e-TNGAアーキテクチャの新モデル

レクサスは既に、コンパクト・クロスオーバーの純EV版、UX 300eを販売している。だが、今回試乗したプロトタイプは、電気自動車専用のプラットフォームを採用したRZ 450e。ブランド初となる純EV特化モデルであり、重要度は間違いなく高い。

【画像】新ステアリング採用 レクサスRZ 450e プロトタイプ 純EVの競合モデルと写真で比較 全137枚

電動化技術として、長年トヨタとレクサスは独自のシリーズ・パラレル方式ハイブリッドに固執し、技術を磨いてきた。このRZ 450eは、ゼロ・エミッションに対する新しいステップだといえる。

早速、このクロスオーバーを詳しく確認していこう。ベースとするのは純EV専用のe-TNGAアーキテクチャで、注文の受け付けが始まったトヨタbZ4Xとスバル・ソルテラも採用するもの。

RZ 450eではツインモーターが標準で、合計の最高出力は313ps、最大トルクは44.2kg-mを発揮する。リチウムイオンとなる駆動用バッテリーの容量は、このクラスではやや小さめの71.4kWh。航続距離は、402km以上になる見込みだという。

そして何より筆者が関心を抱いたのが、指先と地面とを結びつける、新しいステアリング・システム。トヨタとレクサスが「ワンモーション・グリップ」と呼ぶ、バイワイヤー方式となる電気じかけの技術だ。

ちなみに同社としては初採用のシステムだが、実は日産の上級ブランド、インフィニティがQ50で10年ほど前に同等のものを試みている。今回はうまく普及するだろうか。

電気信号で操舵する新システムを採用

ステアリングホイールには、舵角を電気信号に変換するセンサーが内蔵されている。ステアリングラック側の電気モーターは、その信号を受けてフロントタイヤの向きを変える。

ドライバーの手のひらへフィードバックを伝えるため、別のモーターも備わっている。コーナリング時の負荷の増大に合わせて、ステアリングホイール側のモーターが力を生み、手応えを生んでくれる。

万が一に備えて、機械的にもフロントタイヤと結びついている。システムがフリーズしても大丈夫なように、旅客機にも採用されるような、万全を期したバックアップ構造が控えている。

考え方としてはさほど難しくないものの、トヨタは開発に12年を費やした。簡単な技術ではないのだろう。ちなみにRZでは、希望すれば従来的なステアリングラックを選ぶこともできるという。

どんなステアリングフィールなのか、興味を持つ読者も多いと思う。まだ完成前ではあったが、筆者の印象は特徴的で良く機能するな、というものだった。

ワンモーション・グリップを搭載するRZには、丸いステアリングホイールが付かない。リムの上下が切り取られ縦の部分だけが残った、四角い航空機の操縦桿のようなモノが備わる。

バイワイヤー・システムによって、ステアリングレシオを無段階に大きく変化させることができるため、丸い必要がないのだ。超スローな状態から、超クイックな状態まで、電気的に制御できる。

自信を持って違和感なくコーナリングできる

レクサスは、実際のレシオ比に当たる数字を教えてくれなかったが、ロックトゥロックはたった150度。1回転どころか、半回転も必要としない。つまり交差点でも、直進状態からステアリングホイールを握りかえる必要はない。

今回の試乗では、このワンモーション・グリップを試すべく、スペイン・バルセロナ郊外のパルクモートル・カステリョリ・サーキットを数周走らせていただいた。果たして、サーキットではとても自然に操縦することができた。

重み付けは良好で、従来的なステアリング・ラックを備えるRZより手応えがあり、自信を持ってコーナリングできる印象すらあった。違和感なくボディが向きを変え、バイワイヤーであることは、タイトなヘアピンでのみ実感する程度だ。

プロトタイプのRZ 450eは、驚くほど俊敏にフロントノーズの向きを変える。勢いが良すぎると思えるほど、コーナーの頂点めがけて食らいついていく。さらに、並んだパイロンをクネクネと縫う、スラロームへも自然に対応できる。

狭い場所でのUターンですら、90度も傾けずに完了できる。確かに当初はレシオの変化が急すぎ、慣れが必要だと感じだ。それでも筆者は短時間で順応でき、最小限の腕の動きで大柄なクロスオーバーを運転できる操縦性の高さには、心の底から驚かされた。

この続きは後編にて。

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