2022年秋にスタイルを一新、クロスオーバーとして登場した16代目のトヨタ クラウン。デビュー当初は賛否両論あったが、少し時間を経たところでハイパフォーマンスモデルのRSにあらためて試乗してみた。
「クラウン」でなければ、素直に受け入れられた?
クロスオーバーとなった新型クラウン。街中でも、その姿をけっこう見かけるようになった。最初は「えっ、これがクラウン?」と思ったスタイリングも見慣れてきたし個人的には嫌いじゃない。新型プリウスの兄貴分といったスタイルは新鮮だし、これが新世代のセダンなのだと思えば、むしろ今後は主流になっていくのかもしれない。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
おそらく、そのスタイリングが「クラウン」という車名から想像するイメージと乖離していたから、拒否反応も多かったのだろう。車名がクラウンでなかったら、もっと素直に受け入れられたのではないだろうか。
バイトーンのボディカラーも好きずきで、実際に売れているのはモノトーンの無彩色が多いらしい。スタイルはアバンギャルドでもボディカラーはコンサバに・・・という人が多いのかもしれない。新世代のクラウンと考えれば、今回試乗したレッド×ブラックなんかは今までのクラウンとは違うという感じで悪くないのだが。
インテリアの雰囲気は、やっぱりクラウンらしい
ドアを開けると、今回の試乗車であるRS系はブラック×イエローブラウンのオシャレな本革インテリアが目をひく。クラウンというとブラック系やフロマージュ(明るいベージュ)といったインテリアカラーが多いのだが、これくらいの色使いのほうがボディデザインには合っていて、いい雰囲気だ。
クーペ風のシルエットになっても、リアシートの居住性はしっかり確保しているのは、さすがクラウン。中央は形状の関係で少し座りにくいけれど、おとな二人ならゆったりくつろげるし、中央も子どもが座るのだったら問題ないだろう。
そして一見ハッチバック風に見えるけれど、独立したトランクを備えているのもクラウンらしい。積み方を工夫すれば9.5インチのゴルフバッグを3個詰めるとカタログで謳っているのは、いままでのクラウン ユーザーに対してのアピールなのだろう。
走り出しは「大きなプリウス」にも思えたが・・・
シートポジションを決め、シートベルトを締め、システムを立ち上げ、セレクターをDに入れて走り出す。発進はモーターでスッと出て、速度が上がるとエンジンがアシストする・・・という感覚は、プリウスから始まってセンチュリーに至るまで、いわゆるトヨタのハイブリッド車らしいものだ。
だが、すこし強めにアクセルペダルを踏むと印象は一変する。2.4Lの直4ターボ+モーターで前輪を、eアクスルと呼ばれるモーター/インバーター/ギアが一体となったトラクションモーターシステムで後輪を駆動する、2.4Lターボデュアルブーストハイブリッドシステムによる走りは、ちょっとしたスポーツセダン(死語か?)のようだ。
モーター+エンジンの駆動にターボがアシストされ、伸びやかに加速する。中間加速でアクセルを踏み増したときもターボラグをモーターが補うから、きわめてレスポンシヴ。しかも、その加速は力強く、速い。市街地走行などでもけっこうエンジンが元気よく働き、あまりハイブリッドを意識させない。
それゆえ、かつてのクラウンほど静粛性は高くない(それでも十分に静かなレベルに入ると思えるが)。よりクラウンらしいジェントルな走りを求めるならば、RSではなく2.5L+モーターのGやXを選んだほうが良いということだろうか。
安心感や懐の深さは、クラウンのクラウンたる所以
今回はワインディングロードでハンドリングを楽しむ機会はなかったが、サスペンションは状況において減衰力を制御し、電気式4WDのE-Fourがコーナリング時に前後の駆動力をコントロールしてくれる。これは、いずれあらためて試してみたいものだ。
乗り込んでいるうちに、ああ、やっぱりこれはクラウンだなと実感してきた。じつは試乗中にゲリラ豪雨に見舞われ、歩道の縁石が見えなくなりそうなほど車道が冠水した状態で走ることがあったのだが、もちろんエアコンをはじめ灯火類などは普通に機能し、安全&快適装備も問題なく粛々と走り続けてくれる。この安心感や懐の深さこそ、クラウンがクラウンたる所以なのだろう。
ひとつだけ苦言を呈するとすれば、エンジンを撮影しようとボンネットを開けたら、ダンパーではなくステーだったこと! クラウンなのに・・・!とビックリしたのだが、オーナーはボンネットなんか開けなくても大丈夫ですよ、ということなのだろうか。それでもオイルや冷却水、ウインドーウオッシャーといった最低限の点検はするべきなのだから、ボンネットにはダンパーくらい付けて欲しいところ。
安全&快適装備はトヨタのトップレベルのものが充実しているのだから、こんなところでコストを削減すると、ちょっとクラウンのイメージをスポイルしそうだな・・・と思わずにはいられなかった。逆に言えば、それ以外に欠点が見当たらなかったということかもしれないのだが。
今回の試乗では、300km近く走行して、平均燃費計の数値は13.7km/Lを表示した。市街地が4割、高速道路が6割くらいで、高速道路ではほとんどACCを使用した。ハイブリッドとはいえ、2.4Lターボエンジンと車両重量を考えれば、悪くない数値だろう。
クラウンクロスオーバーは、新世代のセダンとして順調な滑り出しを見せているようだ。オーナーの若返りにも成功しているようだし、このあとに続くスポーツ(SUV)、セダン、エステート(ワゴン)といったバリエーションの展開が、ますます楽しみになっていく。(写真:Webモーターマガジン編集部)
トヨタ クラウンクロスオーバー RS アドバンスド 主要諸元
●全長×全幅×全高:4930×1840×1540mm
●ホイールベース:2850mm
●車両重量:1920kg
●エンジン:直4 DOHC+モーター×2
●総排気量:2393cc
●最高出力:200kW(272ps)/6000rpm
●最大トルク:460Nm(46.9kgm)/2000−3000rpm
●モーター最高出力:前61kW(82.9ps)、後59kW(80.2ps)
●モーター最大トルク:前292Nm(29.8kgm)、後169Nm(17.2kgm)
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:4WD(E-Four)
●燃料・タンク容量:プレミアム・55L
●WLTCモード燃費:15.7km/L
●タイヤサイズ:225/45R21
●車両価格(税込):640万円
[ アルバム : クラウンクロスオーバーRS 試乗 はオリジナルサイトでご覧ください ]
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みんなのコメント
なぜその事実をわざわざ捻じ曲げようとする?
トヨタに頼まれた?
おまけに酷いデザインにきもきもツートンカラー
クラウンネームつければなんでも許される楽な商売
アジア人は見る目がないから騙しやすいぜ!