ここ最近のMotoGPでは、2025年シーズンに向けて続々と各チームのライダーラインアップが決まっている。トラックハウス・レーシングのラウル・フェルナンデスはまだ来季が未定となっているが、Moto2クラスへの出戻りなどは拒否する姿勢を示している。
フェルナンデスは2021年にMoto2でランキング2位となり、2022年に最高峰クラスへと昇格。しかしそれ以来、期待に応えられるような結果は残せていない。
■ライダー刷新のアプリリア、マルティン&ベッツェッキの超強力ラインアップも「それが唯一の疑問」
ただ今シーズンのカタルニアGPでフェルナンデスはスプリントレースで一時トップを快走し、さらに決勝では6位と久々の上位フィニッシュを果たす活躍を見せた。
そしてMotoGPクラスのライダー市場はここにきてかなり大きく動いている。マルク・マルケスがドゥカティ昇格を決めたことで、各チームのシートが急速に決まりだしたのだ。
一方で、アプリリア陣営はマーベリック・ビニャーレスが離脱し、後任にはマルコ・ベッツェッキが入った。一方サテライトのトラックハウスに2つの未定のシートがある。フェルナンデスとしては、残留の選択肢が増えたということになるだろう。
「僕は自分のやりたいことはわかっている。ここにとどまりたいんだ」
カタルニアGPの際、フェルナンデスはそう語った。
「その件については、話す時じゃないと思っている。僕は2~3レースはあと待たないといけないと思っているけど、すべて順調に進んでいると言えるよ」
そして、フェルナンデスはもしオファーがあった場合でも、Moto2クラスへの出戻りは拒否すると語った。
「いや、僕はそうしたいとは思わない。そうする(Moto2を検討する)前に、優先事項がいくつかあるんだ」
歴史的には最高峰クラス以外でも成功し、歴史に名を馳せたライダーもいたが、今ではそんな時代は過ぎ去ってしまったのも、Moto2クラスへ戻りたがらないライダーが多い理由かもしれない。
また歴史を振り返ってみると、最高峰クラスからMoto2へと戻って、再びMotoGPクラスへ戻る道を見つけたライダーはほとんどいない。数少ない例はトニ・エリアスだろう。彼は2010年にMotoGPからMoto2へ戻ると、その年にタイトルを獲得。2011年にMotoGPクラスへ復帰した。
そして成功した例としては、アレイシ・エスパルガロがいる。彼は2011年にMoto2へ戻っていたが、2012年にMotoGPクラスへ復帰。2015年にスズキファクトリーへ加入し、今はアプリリアを成功の道へ導き、3勝をマークしている。
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