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勝田貴元とスニネンの3番手争いが白熱。首位エバンスはデイ3をほぼ制圧/WRCフィンランド

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勝田貴元とスニネンの3番手争いが白熱。首位エバンスはデイ3をほぼ制圧/WRCフィンランド

 8月5日(土)、WRC世界ラリー選手権の2023年シーズン第9戦『ラリー・フィンランド』は、デイ3のSS11~18が行われ、金曜日に総合トップに躍り出たエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が圧巻の走りを披露し、後続を引き離してみせた。TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からワークス参戦している勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、熾烈な3番手争いを経て順位を維持している。

 降雨の影響もあり“サバイバルラリー”の様相を呈した競技2日目において、3人の脱落者を出したラリー・フィンランド。そのデイ2で僚友のカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)と僅差のトップ争いを繰り広げ、地元ドライバーのビッグアクシデント後に総合首位に浮上したエバンスは、今朝のオープニングステージとなったSS11から速さを見せつけた。

3番手を争う勝田貴元「できる限りプッシュしました」/2023年WRCフィンランド デイ3後コメント

 前日の午後は、総合2番手に順位を上げてきたティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)に迫られた2021年大会のウイナーだったが、サービスパークの南西エリアが戦いの舞台となったこのデイ3では一転して反撃態勢に。SS11で今大会初のステージウインを飾ると、これを皮切りに降雨が続く午前中の4ステージすべてでトップタイムをマーク。2日目終了時に6.9秒差となっていたライバルとのギャップを10秒以上拡げることに成功する。

 トヨタドライバーの勢いはこれに留まらず、雨が止み陽射しがステージを照らした午後のループでも“絶好調”状態を維持。勝田がベストタイムを刻んだ3日目最後のSS18を除く3つのステージを制し、都合7ステージ連続ベストの力走で、最終的にヌービルとのギャップを32.1秒まで拡大させた。

 8本中7つのSSで最速タイムを記録したエバンスは、「今日はフィーリングが良く、クルマもよく走ってくれた」と一日を振り返った。

「プッシュする自信もあったし、必要に応じてクリーンなドライビングに集中することもできた。この順位で一日を終えることができて嬉しく思うよ」

■抜きつ抜かれつの3番手争い

 一方的な展開となったトップ争いとは対照的に熱を帯びたのは、ポディウム圏内のポジションを懸けた争いだ。デイ2終了時の3番手勝田と4番手テーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー1)のタイム差は12.4秒だった。

 翌朝のオープニングステージは、スニネンが勝田のタイムをわずかに上回る。続くSS12では追われる立場の勝田がスピンを喫し約15秒のタイムロス。ライバルに3番手の座を譲ることとなった。しかし勝田も再逆転を狙ってプッシュを続け、3ステージ連続で3番手タイムを記録しSS15で順位を取り戻すことに成功する。

 直後のSS16ではふたたびスニネンに先行を許すも、0.1秒差で迎えたデイ3最後のステージで今大会2度目のステージウインを飾り再度の逆転を果たす。3番手勝田と4番手スニネンのタイム差はラリー最終日を前に6.4秒となっている。

 2020年のWRCスウェーデン以来となる、シリーズ復帰を果たしたヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、首位から3分39秒おくれて総合5番手につけている。

 その後方にはシュコダ・ファビアRSラリー2を駆るオリバー・ソルベルグが続き、総合7番手以降にWRC2クラス上位を争うサミ・パヤリ(シュコダ・ファビアRSラリー2)、アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2)、ニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRSラリー2)が並ぶ。トップ10リザルトの最後にはアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2)が入った。

 SS19~22が行われるラリー最終日は、ふたたびサービスパークの南西エリアでの戦いに。6日(日)は“モクシ-サーロイネン”“ヒモス-ヤムサ”というふたつのステージを、ミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行していく。この内、最終ステージとなるSS22はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスポイントが付与されるパワーステージに指定されている。計4本のステージ合計距離は51.64km、リエゾン(移動区間)を含めた一日の総走行距離は309.61kmだ。

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