■トヨタ「GR86」が高すぎ?
マレーシアでトヨタの車両販売を行うUMWトヨタモーターは、2024年8月16日、コンパクトスポーツカー「GR86」の新たな一部改良モデルの受注を開始すると発表しました。
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そんな同車について、日本国内でも様々な反響が出ています。
「86」は、トヨタがスバルと共同開発し、販売しているスポーツカー。
初代モデルが登場したのは2012年で、高級志向ではなく多くのユーザーが楽しめる手ごろなスポーツカーを意識して、開発されました。
メインターゲット層は、かつてトヨタが販売していた「カローラレビン」および「スプリンタートレノ」というスポーツカーに乗っていた、もしくは憧れていた40代から50代の男性で、10年後20年後にはそれらのユーザーの子どもたちが憧れるようなクルマを目指して開発されたものです。
初代モデルの登場から約9年が経過した2021年には、現行モデルである2代目モデルが誕生。車名は86からGR86に変更されています。
GRとは、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタガズーレーシング)が展開する、トヨタのモータースポーツ部門で、「G’s」というチューニングモデルを前身に、2017年から展開されているブランドです。
GRブランドに共通する特徴としては、スポーツシートを採用することにより、躍動的な走りに対応しつつ、長距離ドライブでも疲れにくく作られていること。
フレームの補強によりボディ剛性が高いこと、高い空力性能を追求したエアロパーツを搭載しながら、同時にデザイン性にもこだわることにより、機能性と美しさを両立していることなどが挙げられます。
今回マレーシアで受注を開始した一部改良モデルの変更点は、アブソーバーの減衰特性と、電動パワーステアリングの特性を改良したこと。
MT仕様車のエンジントルク制御の変更、AT仕様車のダウンシフト操作時のエンジン回転数の許容領域を拡大、18インチマットブラックホイールやウルトラスエード×本革シートといった装備の追加です。
ボディサイズは、全長4265mm×全幅1775mm×全高1310mm、ホイールベースは2575mm。
エクステリアは、フロント部分にBi-Beam LEDヘッドライト(1灯の光源でロービームとハイビームを切り替えられるヘッドライト)を採用し、光源周辺にはパラボラ状の透明部品を配することで、先進的で荒々しく鋭い印象を与えます。
リア部分には、立体的で一体感のあるLEDリアコンビネーションランプを搭載。左右ひとつながりに見せることで、車体のワイド感を演出するデザインです。
インテリアは、7インチカラー+LCD液晶メーターが特徴。円形のタコメーター内に、大型表示のデジタルスピードメーターとシフトタイミングインジケーターを集約することで、スポーツ走行をするための情報を運転中に見やすくしています。
水平対向エンジンのピストン動作をモチーフにしたオープニングアニメーションや、レーシングカーのメーターを参考にしたトラックモードでの表示といった、視覚から高揚感を感じられる要素が備わっているのもポイントです。
運転席の足元には、レーシングカーのようなアルミ製ペダルを採用。
観音開きでかつ落ち込み開閉であるセンターコンソールボックスが搭載されているなど、日常の使いやすさに配慮した収納スペースも備わっています。
パワートレインは、2.4リッター水平対向4気筒エンジンを搭載。6速MTもしくは6速ATと組み合わせ、最大出力235馬力/7000rpm・最大トルク250Nm/3700rpmを発生します。
先進安全装備として、衝突被害軽減ブレーキや、車線逸脱防止システム、全車速追従機能つきレーダークルーズコントロールなどの機能がついた、アイサイトを搭載。
ボディカラーは、スパークレッド、クリスタルブラックシリカ、クリスタルホワイトパール、マグネタイトグレーメタリックの全4色から選択可能で、日本仕様にあるサファイアブルー、リッジグリーン、アイスシルバーメタリックは設定されていません。
価格は、MT仕様車が29万5000マレーシアリンギット(約964万884円)、AT仕様車が30万5000マレーシアリンギット(約997万156円)です。
そのような特徴を持つマレーシアのGR86に対する日本国内での反応は、「GR86がマレーシアで1000万はバカ高い」「俺が買った約3倍ぐらいやん。日本人でよかったわ」という、値段におどろく声が圧倒的でした。
上述したとおり、86はもともと高級志向ではなく、多くのユーザーが楽しめる手ごろなスポーツカーを意識して開発されたモデルですが、様々な関係からマレーシアでは気軽に手が出せる金額ではなくなっているようです。
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