月刊『GENROQ』の名物コーナーがWebで復活!
かつて月刊自動車雑誌『GENROQ』で連載されていた「お喋り工房」では、“ゲンロク太郎”なる人物に事寄せて自動車ジャーナリストの清水和夫が様々な出来事を語ってきた。そして令和の今、人気を博しつつも連載を終えた「お喋り工房」が復活する。
帰ってきたゲンロク太郎がコロナ禍の今想うこととは?【清水和夫の「新・お喋り工房」第1回】
クルマを媒介とした歯に衣着せぬ批評、男のダンディズム、問題提起などを、清水和夫・・・もとい、ゲンロク太郎が自由気ままに語りつくす。今回のお題は、コロナ禍の今、ゲンロク太郎が日本有数の高級歓楽街である東京・銀座で「ちょっとヤンチャで粋なオヤジのライフスタイル」について語った。
人の姿が消えた銀座の夜
コロナ禍で真冬のような冷たい風が吹く夜の銀座(タイトル写真は人の姿が消えた銀座の街並み)。昔はゲンロク太郎がよく出没していた日本屈指の高級飲み屋街だが、最近はコロナ禍の影響で、「接待」という社会悪の烙印を押されてしまい、さすがの太郎も足が遠のく。職場を失った銀ホス(銀座のホステス)はどこに行ったのだろうかと太郎は気にしている。それにしてもコロナはすごいヤツだな。タバコの煙の微粒子と同じくらいの大きさにも関わらず、世界中の人々を恐怖のどん底に落とし入れたのだから。ノーテンキなのか、威勢を張っているのかわからないが、ブラジル大統領はコロナに感染しても、楽観的。
しかし、多くの国では働き方や暮らし方が変わり始めている。三密を防いでソーシャルディスタンスを守って行動する時代に、満員電車で通勤することは「勘弁してくれ」と思う人は少なくない。太郎の知り合いが多い、自動車業界では開発や工場の現場を除いては、リモートワークがニューノーマルとなりつつある。このGENROQ Web編集部もSOHOスタイルが定着しそうだ。
リモートで真のイノベーションは生まれない
だが、こんな声も聞こえてくる。まず、某大手企業のCEOは「イノベーションはリモートでは生まれない。フェイストゥフェイスで熱く語り、時には胸ぐらを掴むくらいの迫力で真剣勝負しないと、いいモノは作れない」というのだ。たしかに、太郎もリモート会議に週ニのペースで参加しているが、相手の顔が見れないので(マスク姿が多い)、発言の本気度が計れない。最後は実際に会って話さないと、真意は伝わらないのではと思っている。ラインみたいに、スタンプで自分の気持ちをイラストで示せるといいのだが。
本来なら今頃(このブログを書いているころ)はオリンピックで盛り上がっていたはずだが、人々の頭の中からオリンピックのイメージは消えかかっている。神宮を通るたびに、主人公のいない競技場が静かにそびえ立つのを見かける。来年の夏に開催されるのかどうか、今の段階ではわからないが、なんとも虚しい競技場になりそうだ。企業も国も右肩上がりで成長しているときは気持ちも浮かれて、ちょっと背伸びしても贅沢を楽しみたいと思うのは人間の性かもしれないが、今回のような世界的な感染危機ではどのように振る舞うのか難しい。
リーマンのときは金融危機だったが、今回は命の危機なのだから、恐怖の種類が違う。ただじっとしてコロナ禍が収まるのを待っているだけでは能がない。コロナ禍にふさわしい行動規範を守りながらも、ちょっとヤンチャで粋なオヤジのライフスタイルに挑戦したいと思う。
穴があくほど『GENROQ』誌(紙)を見よう
こんなときはGENROQ誌の隅から隅まで(書かれている文字はどうでもいいが)、紙に穴があくまでスーパーカーの写真を見つめてみよう。ネットで見てもいいが、紙はその写真を撮ったカメラマンと編集者の意図が詰まっている。アストンマーティンの写真を10分も見つめると、どうしようもなく欲しくなる。パラパラとページをめくるような見方はだめだ。数分も経つと自分の気持ちを奮い立たせることができる。新車が買えないなら、中古でもいい。こんなご時世だからこそ、「不要なモノに金をかけずに」と考えるべきだが、一方でアストンマーティンはよりディープな世界に連れてってくれるかもしれない。
ビフォーコロナの時代は、身の丈のクルマを選ぶという空気も流れていたが、コロナ禍ではいつ人生が終わるかわからないから、今までは思いつかないような愉しい世界に飛び出すべきなのだ。太郎はコロナ禍の最中に新型ヤリスを買って、全日本ラリーに参戦すべく、現在はマシンを作っている。
銀座のピアノバーで癒しの時間を過ごす
緊急事態宣言が解消されたとき、高級車が少なくなった夜の銀座をぶらついた。コロナ禍でもこっそりと裏銀座に足を伸ばしたりもした。リーマン・ショック前から通っている銀座6丁目のピアノバー「DREAM」。ここは相当なJAZZオタクが集まるお店だが、派手さはなく、飾りっ気がないところが気に入っている。太郎はお酒には弱いが、アイラ島のスコッチウイスキー・ラフロイグは舐める程度に味わう。太郎はここでピアノを弾くオーナー兼ピアニストの松田さんのファンなのだ。
松田さんは鹿児島県・奄美大島の出身で、学生時代には早稲田大学のジャズサークル「早稲田ハイソサエティオーケストラ」に所属し、その後、29歳でプロとなった。ピアニストとしては50年以上のキャリア。場所は帝国ホテルに近い銀座コリドー街。場所柄、40~50代のサラリーマン、部長クラスの人々が主なお客さんで、基本的にはみんなジャズが好きな人たちが集まる。青春時代にジャズを聞き込んだ世代で、自らも演奏できる人も多いから、お客さん同士のセッションもあるフランクなお店だ。
松田さんが奏でるのは貴族御用達の1台でもあるグロトリアンシュタインヴェーク(Grotrian Steinweg)。170年以上続く伝統のピアノで「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ」を聞くと時間が過ぎてゆくのを忘れてしまう。女性を口説く時はこの曲がお勧めですよ、と松田さんは言う。別れる時に聞く曲としては映画『ひまわり』が良いかもしれない。きっとこのジャズバーで人生の出会いと別れのステージになる。
ちなみに松田さんはアウディ A4オーナーなので、クルマを見る目も持っている。女性をくどくときは松田先生にウインクして合図。ふられたら『ひまわり』を聞きながら、去っていった女性を思い出して涙を流すのもいいだろう。
ゲンロク太郎、いや清水和夫から聞いたと言ってJAZZを楽しんでください。
TEXT/清水和夫(Kazuo Shimizu)
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