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トヨタ アリオンはマイナーチェンジでゆとりあるトルク感を全域で演出した【10年ひと昔の国産車 62】

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、トヨタ アリオンだ。

トヨタ アリオン(2010年:マイナーチェンジ)
カリーナの後継車として、同じくコロナの後継車となったプレミオとともに2001年に登場したミドルセダンのアリオン。現行型は2007年にフルモデルチェンジされた2代目となるが、そのプレミオ/アリオンはマイナーチェンジされた。

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今回のマイナーチェンジの目玉ともいえるのが、2Lモデルに続いていよいよ1.8Lにもバルブマチック エンジンを採用した。素のNA(自然吸気)エンジンの進化だけで経済性を追求するモデルとして、環境性能を追求したセダンとして、一躍頭角を表してきたようだ。これによって、プレミオ/アリオンの全グレードがエコカー減税対象車となった。

外観も、大きく印象が変わった。ラジエターグリルには、メッキ処理を施した横バーが追加された。丸形の3連ヘッドランプによって、目つきは従来型より鋭いものとなっている。15インチのアルミホイールも新デザインとなって、若々しさが増している。ちなみに、エントリーモデルの1.5Lエンジンも燃費を向上し、減税幅を従来の50%から75%へと拡大している。

トルク感の太い2Lモデルと、軽い吹け上がりの1.8Lモデル
乗ってみると、従来の2Lモデルは吹け上がりがまったりとしている反面、トルク感が太くてクラストップレベルの力強さであることを再認識させられた。バルブマチックといえばBMWのバルブトロニックや日産のVVELなどと同様に、バルブが吸気量をダイレクトにコントロールすることで、パワーも経済性も両立させる優れものだ。

だが、他のメーカーでは走りに振ることで技術の高さをアピールしているのに対し、トヨタはあくまでも経済路線を追求している。その結果、まったりとした吹け上がりしか味わえなかったのが、実に惜しいポイントだった。

ところが、これが今回の1.8Lモデルになると、いささか雰囲気は異なってくるのだ。エンジンスペックを見てみると、2Lモデルに対してボアは同じものの10mm近くショートストローク化(97.6mm→88.3mm)されている。その影響なのか吹け上がりは軽く感じられ、右肩上がりにスムーズな加速を見せてくれる。

車両重量的にも40kgほど軽くなっているが、その主な内容はエンジンなどの仕様変更によるのだとか。2Lモデルが路面からの振動をズシリと正直に伝えてくるのに対し、1.8Lは入力が優しくしかも収まりが早い。車両重量のバランスも良いことから姿勢変化が少なく、落ち着いた乗り味となっている。コーナーでもスイッとノーズが入り、思いのほか素直な動きだ。エンジンの吹け上がりに加えて、クルマ全体まで軽くなった印象だ。

ハイブリッドのようなモーターのアシストがなくても経済性を高めた上、軽さによって、素直な走りも実現したことが大きなポイントだ。素のエンジンの進化も重要だということが良くわかった。次は、バルブマチックで走りをさらに追求したエンジンと、より軽量化されたモデルの登場に期待したいところだ。

■トヨタ アリオン A18 主要諸元
●全長×全幅×全高:4565×1695×1475mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1230kg
●エンジン種類:直4 DOHC
●排気量:1797cc
●最高出力:106kW<144ps>/6400rpm
●最大トルク:176Nm<17.9kgm>/4400rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:18.6km/L
●タイヤ:185/65R15
●当時の価格(税込み):187万5000円

[ アルバム : トヨタ アリオン はオリジナルサイトでご覧ください ]

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