「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、マツダ CX-5(ディーゼル)だ。
マツダ CX-5(2012年:ニューモデル)
マツダ初のフル SKYACTIV搭載車「CX-5」が好評だ。以前にガソリン車のインプレッションは紹介したが、今回は一般公道での試乗で、新開発ディーゼルのSKYACTIV-Dを試す機会を得た。まず、試乗したモデルはXDの4WD。ディーゼルの低速トルクと4WDは悪条件でも強みを発揮するので、SUVにとって恰好の組み合わせだ。CX-5ではもっとも注目を集めるグレードだろう。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
過去のディーゼルにはガラガラという大きなノイズがあったが、CX-5では圧縮比が低いこともあり、かなり抑えられている。もちろんアイドリング状態ではガソリンエンジンよりもノイズを発するが、静かな住宅街でも引け目を感じることはないレベル。加速時もディーゼルとは思えないほど静かだ。エンジンの改良と遮音材の配置が効果的に行われた結果である。
また、エンジン振動そのものも低く、低回転でトルクのあるディーゼルエンジンの特性に合わせたギアリングと相まって、エンジン回転を抑えてクルージングできるので逆にガソリンよりも静かに感じる。振動やノイズに関しては、このクルマに弱点はないと言って良いだろう。
この2.2Lディーゼルターボエンジンの最大トルクは420Nm。スペック上では、このトルクを2000rpmという低いところで発生しているが、3000rpmぐらいまで元気が良い。また、ディーゼルはトップエンドまで回らないイメージがあるが、CX-5は175psの最高出力を4500rpmで発生し、エンジンは高回転域でも伸びやかだ。ガソリンエンジンに比べても違和感はない。また、6速のトルコンATはロックアップ領域を広げて燃費改善を図っているが、これに伴う不快感はなく扱いやすい。
4WD、2WD、どちらも甲乙つけがたいが・・・
吟味してジオメトリーが決められたサスペンションは、路面からの入力を巧みにサスペンションで吸収して乗り心地は快適だ。ゴツゴツした小さな路面からの突き上げは感じるものの、大きなショックはピタリと抑えてくれる。バネ上の動きは少なく好印象だ。しかも過敏でないステアリングフィールはリラックスしてハンドルを握っていられる。コーナリング中でも姿勢が安定していて、ギャップを通過しても姿勢の乱れは少ない。ダンピング制御は素晴らしい。
4WDシステムは、軽量、小型、低フリクション化を狙って開発された。2WD(FF)車と比較すると車両重量で約100kg増となっている。このスタンバイ4WDは、路面の状況によって後輪に駆動力を伝えるタイプ。2WDと比べてもネガな部分はなく、スムーズだ。
続いて、2WDのLパッケージに乗ってみた。4WDと比較すると軽いぶん回頭性が上がり、やや軽快だ。ただ大きな違いが感じられないのはベースの完成度が高いためだろう。もっとも重量配分と重量の絶対値から4WDの方が少しドッシリした感じがする。
4WDと2WDのいずれも完成度は高く、甲乙つけがたい。ディーゼルはイニシャルコストが高く、長距離移動する人でなければ燃料代が相殺されない可能性もある。それでも新しいディーゼルの魅力は大きい。個人的には、季節を問わずに長距離を走ることが多いので、路面を選ばないオールマイティ性能を持つ4WDが好み。ディーゼル+4WDの組合せには大きな魅力を感じた。
マツダ CX-5 XD 主要諸元
●全長×全幅×全高:4540×1840×1705mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1530kg
●エンジン:直4 DOHCディーゼル+ターボ
●総排気量:2188cc
●最高出力:129kW(175ps)/4500rpm
●最大トルク:420Nm(42.8kgm)/2000rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:フロント横置き4WD
●燃料・タンク容量:軽油・58L
●JC08モード燃費:19.0km/L
●タイヤサイズ:225/65R17
●当時の車両価格(税込):279万円
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みんなのコメント
煤が詰まって故障したら二束三文で下取りに出し、修行だと思ってまたマツダ車を買ってあげてください。