公道走行可能なリスター製ノブリー
ノブリーとはゴツゴツしたというような意味で、ボディ形状から来るリスター・ジャガーの愛称。2014年にその復刻版を産み出したとき、リスター・カーズは新たなスタートを切った。
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まずはサーキット専用車として、1958年のシルバーストーンGPXでスターリング・モスが勝利を収めたマシンを再現したが、あっという間に完売。そこでリスターは、公道仕様も計画したのである。
いずれも手造りで、かつてのスペックを忠実に再現したが、ロードカーには安全対策として、クラッシャブルなステアリングコラムや、計器板内のいくつかの警告灯が追加された。
ロードゴーイング仕様の価格は、4.2ℓ直6版が22万5000ポンド(3375万円)、レースユニットの3.8ℓ直6を積むモデルが29万5000ポンド(4425万円)。ちなみに、レース用装備を持つマグネシウムボディのスターリング・モス・バージョンは100万ポンド(1億5000万円)だ。
ミニ製電動クーパー
ミニは2019年に量産EVモデルを発売する予定だが、まだ公開できる実車が用意されていない。そこで、電動化のポテンシャルをデモンストレーションするために、クラシックなクーパーをバッテリー動力へコンバートしてみせた。
ミニは、電化が航続距離やパフォーマンスを満足させるには至らないまでも、クーパーのハンドリングの、カートを思わせるキャラクターを強化することに気づいた。
ただし、これはあくまでも、近く登場する現行ハードトップをベースにしたEVを宣伝するためのワンオフで、クーパーEVの2号車が製作される予定はないという。
オリジナル・ヴェニス・クルー製シェルビーGT350
フォードが現行マスタングにシェルビーGT350と銘打ったグレードを設定したことで、その由来となった写真のオリジナルモデルにも脚光が当たるようになった。
かつてキャロル・シェルビーのもとで働いたピート・ブロックやジム・マリエッタ、テッド・サットンが率いるオリジナル・ヴェニス・クルーは、この期に60年代のモデルを少数ながら再現し、現代のコレクターへ提供した。
復刻版GT350は、厳密に言えば半世紀ほど前のレースカーを完全再現したものではない。ブロックが手を加え、低められたフロントのアンダーバンパーなど、空力面の改良が施されている。とはいえ、元は1965年式マスタングであるから、公道走行に支障はない。
この復刻版GT350、生産台数は36台を予定している。価格は25万ドル(2720万円)とのことだ。
RUF製イエローバード復刻版
RUFは、その名を世に知らしめる立役者となったイエローバードことオリジナルCTRを現代に甦らせ、2017年のジュネーブ・ショーで公開した。ルックスはクラシックな911のようだが、ボディの下は全面的に新設計されている。
この復刻版イエローバード、1987年登場のオリジナルCTRと共通するのはドアミラーだけだという。RUFの自社製カーボンシャシーには、720psを叩き出す3.6ℓフラット6ツインターボを搭載。75万ユーロ(9500万円)という高額な価格にも関わらず、30台あまりが販売されたという。
ジャガー製Eタイプ・ゼロEV
ジャガーの電化戦略は、新車に限ったものではない。2017年にロンドンで開催されたイベントに持ち込んだのは、Eタイプ・ゼロと銘打ったバッテリー動力のモデル。
一見すると1968年式Eタイプだが、そのノーズに直6エンジンは収められず、40kWhのリチウムイオン電池と300psのモーターで走行する。
おそらく驚くべきは、単にEVへコンバートされたことではなく、その車重がエンジンを積んだものより軽いということで、0-97km/h加速はEV版の方がまるまる1秒速い。今のところ、ジャガーは1台を製作したのみだが、これは需要の有無を見極めるためのもので、追加製作もやぶさかではないとのこと。
EV化にかかるコストは30万ポンド(4500万円)だが、少数でも量産されるとなれば下がる可能性もある。
また、このクルマはヘンリー王子とメーガン・マークルが婚礼後に乗ったことでも話題になった。
シェルビー・アメリカン製デイトナ・コブラ・クーペ
レースカー製作で成功を収めたキャロル・シェルビーは、1964年のル・マンに向け壮大な計画を練っていた。それはコブラのシャシーを延長し、フォードV8に代えて当時のNASCARマシンのパワーユニットを搭載したクルマ。
シェルビーの秘密兵器と期待された、ビッグブロックを積むそのコブラ・デイトナはしかし、サルテ・サーキットで本領を発揮できなかった。
その理由が、運搬中のトラックが事故に遭ってダメージを負ったためだというのは、不運としか言いようがない。
2017年、シェルビー・アメリカンはその1964年仕様のデイトナ・クーペを6台のみ再生産するプランを発表。いずれもボディはアルミで、550psオーバーの7.0ℓV8で4段MTを介して後輪を駆動する。まさに、シェルビーが造りたかったクルマを現代に甦らせる計画だ。
価格は発表されなかったが、安いクルマでないことは明らかだった。彼らはこれ以前、50周年にあたり、グラスファイバーボディのデイトナ・コブラ・クーペを50台製造しているが、その価格が17万9995ドル(1960万円)で、アルミボディに仕様変更した場合は34万9995ドル(3800万円)に跳ね上がったのだから。
シェルビー・アメリカン製マスタングGT500スーパースネーク
グッドイヤーのテストカーとして製作されたシェルビーGT500スーパースネークは、すぐにもパフォーマンスカーの世界で一目置かれる存在になったはずだが、少なくとも今のところは市販化されていない。復刻モデル人気が高まる中にあって、シェルビー・アメリカンはこのテストカーを10台限定で蘇らせるという。
それらは、シェルビーが1967年に、グッドイヤーの高速テストのために製作したプロトタイプの内容をほぼ踏襲している。搭載する7.0ℓV8は、オリジナルより20psほど強力な558psを発生。
リアにデトロイトロッカーと呼ばれるロッキングデフを備え、フロントブレーキは強化したほか、パフォーマンス重視のモディファイが施される。
全てが手作業であり、1967年モデルをベースにチューニングされた2018年版スーパースネークの価格は25万ドル(2700万円)にものぼる。とはいえ、ワンオフだったオリジナルが、最近になって130万ドル(1億4000万円)で取引されたことを考えれば安いものだ。
シンガー製ポルシェ911
ミシンのメーカーみたいな名前だが、ここで取り上げるのは古いポルシェ911を21世紀水準に仕上げる会社だ。空冷モデルに特化し、外観はそのままに、機能面はほぼ全面的に改良する。
ア・ラ・カルトと銘打ったサービスでは、ラグジュアリーにも、スポーティにも、はたまたシンプルにも、お望み通りに仕上げてくれる。
そんなシンガーが、ビジネスを次の段階に進めた。ウィリアムズ・アドヴァンスト・エンジニアリングと組んで、500ps級の4.0ℓフラット6を開発したのだ。9000rpmまで回るこのエンジンは空冷の自然吸気なので、シンガーの911にフィットする。
この生まれ変わった空冷911、手に入れるには少なくとも35万ドル(3800万円)用意しなければならない。
スーパフォーマンス製フォードGT40
V6を積むフォードGTは、間違いなくル・マンを制したGT40の現代版だと言える。だけどやっぱりオリジナルGT40が欲しい、とはいえ億単位の資金は用意できない……。
そんなあなたにオススメなのが、価格とクオリティの両面を満たしてくれるスーパフォーマンスのレプリカだ。レプリカとはいえ、これはGT40の名を使うことを正式に許可されており、パーツ全体の3分の2はオリジナルGT40との互換性があるという。
価格はおよそ12万5000ドル(1350万円)から。60年代のレースカーを買おうと思ったら、これに100万ドルは追い金が必要だ。
デイヴィッド・ブラウン製ミニ・リマスタード
クラシック・ミニは、この世で最もカスタマイズしやすい部類のクラシックカーだ。真っ白なキャンヴァスだといってもいい。英国のコーチビルダー、デイヴィッド・ブラウン・オートモーティブは、このシティカーの象徴を、新車時よりもラグジュアリーに仕上げる。そのぶん、9万9000ポンド(1485万円)からと値が張るのだが。
ミニの価格としては法外だが、70年代後半から80年代初頭のモデルから選び抜いたベース車を、1000時間も費やして全面的に改修したカスタマイズカーと考えれば納得できる。ボディはシームが消され、フレアしたフェンダーや最新の灯火類を装備。キーレスエントリーで乗り込んだ室内は、LEDを用いた計器類やタッチパネル、英国製レザーを奢った内装で彩られる。標準搭載のエンジンは72psの1275ccだが、有償オプションで81psの1330ccも用意されている。
デイヴィッド・ブラウン製ミニ・リマスタード
この生まれ変わったクラシック・ミニを、われわれは2017年に体験している。
ミニ・リマスタードは、合理的な買い物ではない。想定する顧客は、裕福でファッションコンシャスな都市生活者であり、おそらく若い頃に乗ったオリジナル・ミニが忘れられないひとびとだ。
実際、デイヴィッド・ブラウン・オートモーティブには世界中からオーダーが舞い込んでいる。
このクルマがきわめて高価だという事実は否定できない。それでも、非常に好ましく個性的な小さいクルマであり、フィニッシュのレベルは高い。これならば、製作時間がかさむのも理解できる。
次なる復刻は?
復刻モデルの需要は衰えを知らない。フェラーリはここにきて、ジャガーやアストン マーティンに倣って現代版250GTOをリリースする可能性を示唆している。世界で最も高価なクルマのひとつが、21世紀に蘇るかもしれないのだ。
おそらく、VINコードのギャップをいくつか埋めようということだろう。いまはただ、このプロジェクトが承認されることを祈るばかりだ。
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