■もっとも盗まれる自動車パーツの1位はナンバープレート!?
警察庁の発表によると、自動車本体の盗難認知件数は2000年以降減少しており、2010年の2万3970件から2019年は7143件と、この10年間で1/3以下にまで減少しました。
クルマの部品が盗難される「部品ねらい」の認知件数も同様に減少していますが、一方で増えているのが部品ねらいに占めるナンバープレートの割合です。
なぜ、ナンバープレートの盗難が増えているのでしょうか。
近年は部品狙いの約半数がナンバープレート盗難とされ、ナンバープレートは「もっとも盗まれる自動車パーツ」になっています。ドライバー1本で簡単に、短時間に盗めてしまうという手軽さもあるのでしょう。
近年は自動車用品販売店やディーラーなどで「ナンバープレート盗難防止」の部品が販売されており、盗難防止効果はもちろん、ドレスアップ効果もあるため、取り付ける人も増えているようです。
ところで、盗まれたナンバープレートはどのような目的に使われるのでしょうか。
警察庁では「犯罪のために使われることが多い」という分析をしています。確かに、逃走車両のナンバーを付け替えたり、盗難したクルマのナンバーを付け替えたり、という犯罪用途に使われることが多いようです。
しかし、実は「犯罪目的」以外にも、日本製のナンバープレートが人気となっている実情があるようです。
今回、取材を進めるなかで、日本から盗まれたナンバープレートが海外で販売されているという現状がわかりました。
上記の黄色いナンバーと白いナンバーが整然と並べられている写真、これらのナンバーは(現在は販売をおこなっていませんが)、アメリカの日本車専門店で販売されていたものです。
日本で盗まれた車両がバラバラに解体・販売されていたアメリカ・ヴァージニア州の日本車専門店の販売サイトにて、1枚40ドル、2枚で50ドルという価格で販売されていました。
ナンバーの地名を見ると福島、いわき、宮城などほとんどが東北のナンバーであることがわかります。
2ケタナンバーもちらほらありますが、福島300、福島501など分類番号が若いものが多いことから、おそらく2011年の東日本大震災で被害を受けたクルマについていたナンバーであると推測されます。
どのようなルートを経由してアメリカで販売されるようになったのかは定かではありません。
盗難されたのか、廃車手続き(抹消登録)によって外されたものなのか、いずれにしても、日本のナンバープレートが海外に持ち出されることはもちろん違法です。
ちなみに、こちらの販売店では、軽自動車のナンバーを付けたホンダ「インテグラ」がお店の前に展示されている写真も掲載されていました。
■アジアから日本のナンバーを発送?なぜ日本のナンバーは人気が高い?
タイ・バンコクにも日本のナンバープレートを販売している業者がいます。Facebookで日本車パーツを売買している業者が仕入れたナンバーです。
どこでどのように仕入れたのか聞いてみたところ、仕入先については答えてくれませんでしたが、「10年以上前に仕入れた」という回答でした。確かに2ケタナンバーの比率が高いので少し古いナンバーのようです。
ちなみにこちらの業者は、バンコクから世界中に発送しており、送料込みで1枚40ドルから50ドル、2枚(前後)70ドルから80ドルで販売をしていました。
大変人気が高いようで、世界各国から注文が入っており発売から数日で100枚以上が全部売り切れてしまったこともあったそうです。
「字光式」の光るナンバープレートや赤い斜め線や赤枠が入った「仮ナンバー」(自動車臨時運行許可票)はとくに人気が高く、出品したら瞬時に売り切れることもあるといいます。
なお、仮ナンバーも本来は使用期間内(5日間)に返却しなくてはならないものですが、なぜか海外で販売されています。
また、台湾で作られたFacebookグループには「日本車牌 日規牌照 資訊交流站」(日本のナンバープレートコレクターのための交流グループ)なるものが存在しており、トップページには100枚以上のナンバープレートの写真が掲載されています。
なかには仮ナンバーや大使館車両が付ける「外ナンバー」そして、日本でもあまり見かけない「代(代表団)ナンバー」まであります。日本のナンバーではない、アメリカ・テキサス州、同ハワイ州、香港&マカオのナンバーまで写真に写っています。
日本のナンバープレートが海外で販売されていることは果たして合法なのでしょうか。
交付代行者及び頒布業者58者並びに自動車標板製作者30者で構成される、一般社団法人 全国自動車標板協議会に聞いてみました。
「通常、廃車にする車両は税金などのこともあり、抹消登録されナンバープレートを返納しますのでそのままの状態で出回ることは一般的にはありません。(記念保存の制度により、不要となったプレートを受け取る場合も破壊処理を施すこととして直径4cmの穴があけられます)
しかしながら、盗難車や災害などで処理された車両は通常どおりとはならないようです。
並べられた写真のプレートは災害などで大量に処理された車両のようでもありますし、盗難車であればなおさらです」
※ ※ ※
盗難車や災害処理に乗じて廃棄業者が横流しした可能性もあるこれらのナンバープレート。
世界的なJDM(1980年代から1990年代の日本製スポーツカーや日本独自仕様パーツを指す)人気の高まりに伴って、「JAPANESE LICENSE PLATE」として漢字やひらがなが入った日本製ナンバープレートの人気も高まっていると考えられます。
万が一、ナンバープレートを盗まれてしまったら管轄の運輸支局で再交付を受けることになりますが、その際ナンバーがない状態で公道を走ることはできません。
自走して運輸支局に向かう場合は区役所や市役所などで仮ナンバーの貸与を受けることになります。
なお、JAFのロードサービスを利用する場合、ナンバーがない状態のクルマは運べないため注意が必要です。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
510万円から! トヨタが新「アルファード」発売! 一部改良で何が変わった? シンプルだけど十分豪華な“最安グレード”「X」新設定!
レクサスと同価格のアルファード最上級グレード!! 新グレード投入の意味
期待の国産原付ミニカー「Lean3」に試乗! コスパと実用性に優れた次世代3輪モビリティの実力とは?【試乗レビュー】
本州~九州に悲願の「新ルート」誕生へ!? 「下関北九州道路」いよいよ着手目前 大渋滞“関門トンネル”に代わって「小倉直結」のスゴさとは
東名~上信越道「最短ルート」誕生へ!? 「中部横断道 北部延伸」計画に反響多数「早く作って」「峠越えの坂やばすぎ」まさかの“圏央道第二ルート”にも!? どこまで進んだのか
トヨタ斬新「クラウンオープン」実車展示! まさかの「屋根なし」ボディ採用! “美しいデザイン”&開放感を追求した特別な「クラウンクロスオーバー」とは?
マジで危険…。 信号待ちで「バイクのすり抜け」違反じゃない? 「マジで危ない」「クルマの後ろで待て」との声も 何がダメな行為なのか
国民ブチギレ! 政府「ガソリン価格“10円”あがります」 12月と1月の2段階で家計の負担増! 「ガソリンの暫定税率」廃止も実現は先… 政府のイジメに国民はウンザリか
決まりでは「赤」「黄」「緑」の3色……でも青信号なのはなぜ? 信号機の「色」のトリビア
ホンダ新型「フリード」なぜ“普通のシフトレバー”採用された? ハイブリッド車に備わる最新「ボタン式シフト」非搭載となった理由とは?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
要は何故人気なのかは一言で表現できるでしょう。
ナンバープレートが人気があり高く売れるからでしょう、これに尽きませんか。