180SXよりも先に誕生したシルビアの兄弟車
TVドラマ「西部警察」で石原裕次郎扮する木暮課長が、オープンモデルに乗って登場していたのがこのガゼールだったのだそう。残念ながら筆者は同じ石原裕次郎でも「太陽にほえろ」の世代なので、路地裏で新型ソアラに乗って犯人を尾行するロッキーにボスがら「ロッキー、気付かれるなよ」と無線が入るシーンなら観て覚えているのだが……。
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「西部警察」といえばほかにスカイライン、フェアレディZなどの日産車が劇中に登場していた……程度の知識しかなく申し訳ないが、そのなかの1台が、何とも渋い、シルビアではなくガゼールだった、とのことだ。
シルビアとはデザインが基本的に共通だった
これまであまり単独で取り扱われていないような気もするが、1979年3月に3代目シルビアが登場した際、その兄弟車として登場したのがガゼールだった。兄弟車の役割分担上、シルビアが当時のサニー店の扱いだったのに対し、このガゼールは当時の日産モーター店の扱い車種。当時の日産モーター店ではほかに、セドリック、ローレル、キャラバン、プレーリーなどが取り扱い車種としてショールームに並んでいた。
ところで初代ガゼールは、同時にフルモデルチェンジを果たした3代目シルビアとは、基本的に同一のスタイリングだった。シルビアの話でいうと、1975年に登場した先代は、70年代の日産車のトレンドで曲線的で斬新なスタイリングだったものの、評判そのものが高まらず、4年弱で世代交代を迫られた経緯があった。
なので3代目シルビアは2代目とは打って変わった直線的な80年代ルックに生まれ変わり、ベースもサニーからバイオレットに変わり車格も上げ、スペシャルティカーとしての存在感を高めた。
また、今思うと「あれ、そうだったかな?」の印象があるが、最初にまずノッチバックのハードトップが登場、5カ月ほど時間差があってからハッチバックが登場した。このハッチバックは国産量産車で初めて1本ワイパーを採用したクルマだった。
そして初代のガゼールで何といっても印象的だったのが、ガゼール(かもしかの一種)を模したボンネットグラフィック。GMのファイアーバード・トランザムや到底似合っているとは思えなかったがいすゞ117クーペXC-Jにも先例があったが、注文装備での用意とし、あとから登場したハッチバックのそれは、当初のハードトップとは別デザインだった。
一方で装備では“わが国で初めて開発された自動車専用のコンピューター”が売りのひとつ。積算/減算トリップ、積算/減算ストップウォッチ、ナビゲーター、電卓と全6通りの機能をもち、“ラリーストばかりでなく、走り好きにはもってこいの装備”(カタログより)だった。ほかにも、プッシュボタン式のリモコンミラーの調節ボタンや、インパネ全体に光が浮かびあがる夜間照明も、いかにもスペシャルティカーらしい特徴のひとつだった。
搭載エンジンは新開発の2プラグ方式の2L、Z20E型(120ps/17.0kg-m)と1.8LのZ18E型(115ps/15.5kg-m)、Z18型(105ps/15.0kg-m)でスタートし、1980年にはターボ仕様のZ18E-T型(135ps/20.0kg-m)を設定。
さらに1982年になると、スカイラインRSにも搭載した2Lの4気筒4バルブDOHC、FJ20E型(150ps/18.5kg-m)搭載の“RS”も登場した。このRSはスカイラインRSのハードトップより35kg車重が軽く、当時、東名高速・東京料金所から5速MTでシフトアップさせて加速を試すと、あの場所のシェルターが終わるころには、とんでもない速度に達し、胸のすく回転フィールとエンジン音に陶酔させられたものだった。グループB用競技ベース車の240RSも登場した。
先代のDNAを受け継ぎながら進化を遂げた2代目
さて、1983年8月になると、ガゼールは2世代目へとモデルチェンジを受けた。ふたつのボディ形状(ノッチバックはハードトップからクーペに呼称変更された)は先代を受け継ぐも、「先代のほうがシャープでキリッ!としたスタイリングだったのでは?」が、当時の個人的な感想だった。
この2代目ガゼールで運命的だったのは、デビュー前年の1982年にあの2代目ホンダ・プレリュードが登場していたことで、人気の点ではプレリュードの後塵を拝する結果に。後継のS13型シルビアとRS13型180SXでリベンジは果たしたが……。
とはいえこの2代目ガゼールも、かなり内容の濃いモデルだったことは確か。搭載エンジンでいえば、当初からFJ20E・T型(190ps/23.0kg-m)およびFJ20型(150ps/18.5kg-m)、1.8LターボのCA18E型(135ps/20.0kg-m)などを設定。サスペンションには910型ブルーバード由来のハイキャスター/ゼロスクラブ設定のフロントサスペンション、セミトレーリングアームの独立式(ターボ、FJ型搭載車)を採用していた。FJ型搭載車には、当時出始めた60タイヤも装着している。
インテリアでは、サイド/サイ/ランバーサポートに電動エアー式の調整機能が備わる凝ったシートを採用。さらに、デジタルメーター、ドアハンドル部で暗証番号を打ち込む方式のキーレスエントリーシステムなども用意された。それと、フルリトラクタブルヘッドライトは“世界初”を謳うワイパー付きだった。
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みんなのコメント
この手のクルマは、動力性能などのパフォーマンスがフィーチャーされがちだが、それも含め消費者は企業イメージや雰囲気も重視していたことがこの時代のクルマを見ていて思ったね。