全モデルにツインターボ搭載 悪路も余裕で走行する力強さ
ランドクルーザーは日本の最長寿車種だ。初代は1951年にトヨタジープの車名で発売され、54年にランドクルーザーに改名された。初代クラウンはその翌年に登場している。
カローラツーリングよりゆったり乗れて積めるシリーズ初のSUV「トヨタ・カローラクロス」【最新SUV 車種別解説】
エクステリア
ラダーフレームを採用した堅牢なボディ構造や悪路走破性を高める対地障害角を継承。「ZX」はエアロタイプバンパーと20インチホイールを標準装備する。最小回転半径は5.9m。現行型は国産SUVの中で最大級のボディを備える。全長は約5m、全幅も約2mだ。全高は1.9mを上まわり、角張ったデザインと相まって外観の存在感は強い。フロントマスクはグリルを強調したから、ボディが一層大きく見える。
インストルメントパネル
オプションの 12.3 インチT-ConnectナビゲーションはAVS装着車のサスペンション制御にも対応するなど、先進のインターフェースを実現。フルオートエアコンは「GX」を除き前後左右の独立温度調整が可能となっている。内装は上質だ。床が高く、後席に座ると膝がもち上がりやすいが、Lサイズのボディだから窮屈には感じない。GX以外のガソリンエンジン車には、荷室に3列目の補助シートも備わり多人数乗車も可能だ。
居住性
3列目2列目1列目「ZX」は本革シートを標準装備。シートベンチレーションや運転席のパワーイージーアクセスなどの快適機能も多数備わる。2列目席と3列目席は相変わらずヒール段差が浅いが、 広さは十二分。エンジンはV型6気筒の3.5lガソリンと3.3lクリーンディーゼルで、両方ともツインターボを装着する。車両重量が2.5t前後に達する悪路向けのSUVだから、ガソリンエンジンも低回転域から高い駆動力を発揮。3500rpmを超えると、吹け上がりも活発になる。ディーゼルは低回転域の駆動力がさらに高く、1100rpm付近からターボの過給効果を感じる。悪路を走るときにも優れた効果を発揮する。
うれしい装備
7人乗り仕様の3列目シートには電動格納機能を採用(「AX」のみ手動)。荷室左側のスイッチでシートバックの展開格納を操作できる。「GX」以外はエンジンのスタートスイッチに指紋認証システムを採用。 登録した指紋と一致しないと始動できないので、防犯性は高まる。死角になる車両下の状況を確認できるアンダーフロアビューを採用。直前の路面画像を合成しており、見落とした障害物の確認などに有効。月間登録台数 328台(21年10月~22年3月平均値)現行型発表 21年6月WLTCモード燃費 9.7 km/l ※ディーゼル車
ラゲッジルーム
通常時2列目+3列目格納時3 列目シート使用時の奥行きは狭いが、幅は約1300mm確保されている。3列目格納時と5人乗りの通常時奥行きは1120mm。右の写真はさらに2列目シートをタンブルアップした状態で、6対4の比率で分割して格納することができる。ボディの重い悪路向けのSUVだから、操舵感はハリアーなどに比べて鈍めの設定だ。それでも従来型に比べると正確性を高めた。乗り心地は重厚感が伴うが、ZXの20インチタイヤは、車外騒音を低減させる日本向けの設計だから少し粗さを感じる。18インチが自然な印象だ。乗り比べて判断したい。
※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。
http://motorfan-newmodel.com/integration/141
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