ホンダ新型ミニバン「オデッセイ」発売！ 初の“中国生産”で品質どう保つ？ 「輸入車化」もクオリティを担保する取り組みとは

■初の「中国生産車」 品質はどう保つ？

　ホンダは2023年12月8日、新型「オデッセイ」（改良モデル）を発売しました。
　
　新たに国外生産の輸入車となりましたが、2021年末まで国内で生産されていたモデルと同等以上の品質を保てるよう、さまざまな取り組みが行われています。

　1994年に登場したオデッセイは、当時のミニバンが商用キャブオーバーバンをベースにしたモデルが多かった中で、セダンのような快適性能や走行性能、全高を抑えたスタイリッシュなデザインが人気となりました。

　以後、背の低いスタイリッシュなミニバンの市場を開拓するとともに、ミニバンブームの先駆者として支持され続けてきました。

　2013年には5代目モデルが登場。日本向けオデッセイとしては歴代初となる両側スライドドアを採用し、全長・全高ともに拡大するなど、車格がアップしました。

　エクステリアも大きなメッキグリルを装着し、オットマンやシートバック上部のみを調整できるプレミアムな2列目シートを装備するなど、上級ミニバンへと刷新を図っています。

　2020年の大規模改良では、押し出しの強いフロントフェイスを採用。先進運転支援「ホンダ センシング」の機能も向上させました。

　この改良から1年後の2021年末、埼玉県にあった製造担当工場の閉鎖を理由に生産終了することが決まり、国内での販売を終了。ミニバンは「ステップワゴン」「フリード」の2車種のみとなっていました。

　そうしたなか、現在も中大型クラスのミニバンのニーズがあることや、販売現場やユーザーからオデッセイの復活を求める声があったことから、ホンダは2023年4月に再販売を決定しました。

　すでに国内の工場が閉鎖しているため、新型では国内販売終了後も中国で継続生産されていた改良型を輸入することとなり、ホンダの国内販売モデルとしては初の中国生産車となります。

　再投入が待ち望まれていた一方で輸入車となったことから、一部ユーザーの間では品質の低下を懸念する声もあります。

　では、中国からの輸入車という点で、品質の保証に関してはどのような点を注意しているのでしょうか。ホンダの担当者は以下のように説明します。

「ホンダはグローバル全ての工場で、国内生産機種と同等の品質レベルで生産しております。

　他モデルの海外供給モデルと同様、日本着後に最終検査工程を設けることで、長距離輸送における万が一のリスクへも万全な体制を整えております」

　また、以前の取材で「オデッセイが生産される中国の拠点では、25年もの長い生産実績を持っており、高いクオリティが担保できる」と説明されています。

　工場の違いによる品質のバラツキといったことはないようで、デリバリー過程では海を超えて輸入されることから、船舶などでの輸送時のトラブルについても対策をとっているといいます。

　さらに、通常は工場出荷時に新車の検査が実施されますが、オデッセイでは日本へ到着した際に最終の検査タイミングを設けています。

　こうした取り組みを行い、輸入車となっても国内生産車とは変わらない品質を保証しているようです。

※　※　※

　新型オデッセイは基本的には国内生産モデルと同等ですが、再販売に際して一部改良も加えられています。

　パワートレインは2リッターエンジンに2モーターハイブリッドを組み合わせる「e：HEV」モデルのみで、駆動方式はFFのみとなっています。

　エクステリアは、新デザインのフロントグリルを採用。水平基調の5本バーに突起状のデザインを組み合わせることで、さらに存在感を強めたものとなりました。

　インテリアは従来とほぼ同様ですが、背もたれ上部が前方に向かって倒れる中折れ機能や、オットマンを装備する2列目シートは電動化され、オットマンやリクライニングのきめ細かい調節が可能となっています。

　さらに、2列目用に新たにシートヒーターを装備したほか、折りたたみ式センターテーブル、USB充電ソケットも装備されるなど、快適性を向上しています。

　コクピットではアクセルオフ時の減速の調整が可能な「減速セレクター」を装備し、スイッチ式シフト「エレクトリックギアセレクター」を初採用するなど、先進感が高められています。

　先進運転支援機能では、ホンダ センシングを刷新。フロントカメラを広角化することで、衝突被害軽減ブレーキの検知対象が拡大し、交差点右折時の対向車や横断自転車、夜間の歩行者検知が可能になりました。

　加えて、近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビーム、急アクセル抑制機能（オプション）が追加されています。

　さらに、オデッセイでは初となるコネクテッド機能「ホンダ コネクト」を採用し、エアコンやドアロックなどの操作のほか、緊急通報やロードサービスなどを利用することができます。

　ラインナップは「e：HEV ABSOLUTE（アブソルート）」「e：HEV ABSOLUTE・EX」「e：HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITION（ブラックエディション）」の3タイプを用意し、価格は480万400円から516万4500円です。

Comments

[********]

中華製を除いても
10年も前の設計じゃ既に新古車で売ってる感じ。

[xwa********]

日本製で売れなかったモンを、中華製で出して売れるハズがない。