■BYD国内1号店で納車式を実施!
中国EV(電気自動車)メーカー「BYD」のショールームを備えた日本1号店舗であるBYD AUTO 東名横浜(神奈川県横浜市緑区)で2023年4月4日、SUVタイプの新型EV「ATTO 3」の納車式がおこなわれました。
BYD JAPANによると、国内ではすでにATTO 3のデリバリーが始まっているため、今回の車両が日本国内での納車第一号ではないとのこと。それでも、BYD AUTO東名横浜は、同ブランドの日本国内1号店ですので、初めての納車式はBYDにとって意味深いものだといえるでしょう。
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BYD AUTO東名横浜で、初のATTO 3オーナーとなった方にお話をうかがいました。
居住地は千葉県で戸建て住宅にお住まい。以前からEVに興味があったとのことですが、EVを所有するのは今回が初めてです。
EV購入を考えているなかで、BYDが赤レンガ倉庫でおこなった実車展示会および試乗会「RED BRICK BEACH 2022 presented by BYD AUTO」(2022年7月30日から8月28日)に参加したといいます。
そこではATTO 3のほか、今後日本発売を予定しているコンパクトモデルの「DOLPHIN」とセダンモデルの「SEAL」が展示され、またATTO 3の公道試乗も実施されました。
現地のBYD JAPAN関係者によると、朝の時点で1日の試乗枠がすべて埋まり、開催全日の全枠が埋まってしまったというほどの人気ぶりだったそうです。
今回話を聞いたATTO 3オーナーは試乗の時から購入を考えていたのでしょうか。
「BYDに興味がありましたが、初めて中国から(一般販売する量産車として)日本上陸するので、(クルマとして)粗があるのではないかと(少し心配していた)」と本音を漏らしました。
ところが試乗してみたところ「第一印象は乗り心地が良い。運転もしやすい。当時乗っていたコンパクトカーと比べて実際のボディサイズは大きくても、運転の感覚はコンパクトカーと変わらない」とATTO 3は好印象だったとのこと。
最終的な購入の決め手は「妻と共有するので、あまり“尖ったイメージのクルマ”ではなくファミリーカーとして使える(ナチュラルな)カッコ良さがあるスタイリングが気に入った」といいます。
そして、他ブランドのEVに対してリーズナブルな440万円からという価格も後押しとなったようです。
EVへの乗り換えについては「以前からEVは気になっていたので、今回も自然と選択肢のひとつとなりました。さらに、(エネルギー料金として)維持費が安く、環境にも良いので、いいことづくめ」とEVを惚れ込んでいる様子。
また充電についても、お住まいの戸建て住宅にもともと交流出力の普通充電器が備え付けられているので心配はないといいます。
ATTO 3で何をしたいか、という問いに対しては「オートキャンプ場で、(ATTO 3を大きな電池として考えて)コーヒーを沸かすなど、非日常を体験したい」と、これからの楽しみを想像して笑顔を見せていました。
■クオリティの高さと即納車可能がBYDの強み
2023年1月31日にATTO 3を発売して以来、BYD AUTO 東名横浜で総数48台を受注したといいます。
同店を運営する株式会社アクセルの代表取締役社長・岡本二久氏は「当初計画では、BYD全モデルで月間販売目標を30台としていたので、1モデルで48台という数字にBYDの(企業および商品としての)凄さを実感している」と心の内を明かします。
店舗への来場者数は約200人(組)なので、成約率は約25%。日本初上陸ブランドとしては、事業の立ち上がり期での新車効果があるにせよ、かなり高い数値になったという印象があります。
ATTO 3の購入者については、「年齢別では20代から40代が全体のほぼ5割で、残り5割が50代以上。80代の方もいらっしゃいます」と、幅広い層から支持を得ていることが分かります。また、下取り車の6割弱が日本車、EVからの乗り換えは約2割とのことです。
来場者の声としては「クオリティの高さが魅力」と「即納車可能」という点が好評価につながっていると、BYD AUTO東名横浜では分析しています。
即納車とは、実際のところ「1か月半程度」とのこと。近年は、国産車、輸入車、またEVかどうかを問わず、世界的な半導体不足の影響などから納期が数年単位に及ぶといった長納期が珍しくありません。
即納車という充実したデリバリー体制を実施していることからもわかるように、BYDとしては世界的に見て成熟した市場であり、かつ今後一気にEV市場が拡大する可能性を秘めた日本市場を重視しているということなのでしょう。
アクセル社としては、ATTO 3の販売が堅調なことから、今後のモデル拡充を控えて二号店開業に向けた準備を進めているとのことです。
※ ※ ※
日本のユーザーにとって未知の領域だった中国車ですが、中国政府による積極的なNEV(新エネルギー車)政策の後押しで、開発が急ピッチで進みクオリティも一気に上がっており、そんな中国EVを高く評価しているユーザーが日本で着実に増えています。
日本での走り出しは、まずは順調といったところでしょう。
岡本社長は、当初「お客さまにまず実車を見ていただいて、触っていただいて、乗って頂いただければ、(BYDを日本でも上手く)販売できるだろう」という感覚で事業を始めたといいます。
それが「できるだろうが、できる(という自信に)変わってきている」と事業の現状を表現しました。
日本上陸第二弾のDOLPHINと第三弾のSEALを加えて、BYDが今後、日本でどのような輸入車ブランドに育っていくのか、その動向をしっかりとウォッチしていきたいと思います。
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みんなのコメント
メディア大絶賛のBYDなのに、ジャーナリスト様は誰も自腹で購入していないの?