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捲土重来なるか? 帰って来たオデッセイの本当の実力と期待

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捲土重来なるか? 帰って来たオデッセイの本当の実力と期待

 ホンダの名門ミニバン「オデッセイ」が帰ってきた。2021年末をもって、販売を終了していたオデッセイだが、およそ2年後となる2023年12月8日より再販売となり、国内ホンダのラインアップに復活となった。

 フルモデルチェンジではなく、販売終了時とほぼ同じ仕様。しかも生産は、国内から中国に変更となるなど懸念も多いが、はたしてオデッセイは、今回の復活で捲土重来となるのか!?? 帰って来たオデッセイの本当の実力と期待について考えてみよう。

捲土重来なるか? 帰って来たオデッセイの本当の実力と期待

文:吉川賢一
写真:HONDA

生産終了前も、そこそこ売れていたオデッセイ

 冒頭で触れたように、2023年12月8日より再販売となったオデッセイ。再販開始後の国内登録車数は、2023年12月がおよそ1790台、2024年1月はおよそ1020台。月販目標は1000台なので、まずまずの再発進といえそうだ。

 ホンダのオデッセイといえば、低く構えたスタイリングとスポーティな走りに、ミニバンの実用性も備えたことなどで、一時期は、年間登録台数で10万台を超えていたほど、人気のあったモデルだ(1995年12万台、1996年11万台、2000年10万台、2004年9.7万台など)。2013年10月に登場した5代目となる現行オデッセイも、2.0Lガソリン+2モーターハイブリッドのe:HEVと、2.4LガソリンエンジンにFFもしくは4WD(2.4リッターのみ)を組み合わせた7/8人乗りの3列シートミニバンで、デビューから7年後の2020年11月のマイナーチェンジでは、大々的なブラッシュアップを実施。マイチェン前は月販1000台だったのを、マイチェン直後には月販2000台にまでは上昇させることに成功するなど、大ヒットはないものの、そこそこ売れていたモデルだった。

 にもかかわらず、2020年のマイチェンからわずか13か月後には国内販売終了を発表。この発表には、「え、マイチェンまでしたのに!??」と当時かなり驚かされた。

2023年12月8日より再販売となったオデッセイ。再販後の販売台数は、2023年12月がおよそ1790台、2024年1月はおよそ1020台と、まずまずの再発進といえそう

広々としたオデッセイのインテリア。だがライバル車と比べると、1世代ほど昔のデザインに見える部分もちらほらある

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e:HEVの静粛性の高さが、オデッセイ最大の魅力

 オデッセイのいいところといえば、運転のしやすさ、ドラポジの取りやすさ、前/後席シートの座り心地、走りの気持ちよさ、そしてホンダセンシングの質の高さなど様々あるが、なかでも、e:HEVの高い静粛性の貢献が大きいと筆者は考える。車内に入り込んでくるノイズが実に少なく、車内は極めて静かな空間。滑らかかつ過不足ない動力性能のパワートレインは、ホンダのミニバン技術の集大成のような出来のよさだと思う。

 後席スライドドアは、ジェスチャー操作で開閉が可能な「ジェスチャーコントロール・パワースライドドア」が標準装備。スライドドアのウィンドウガラス下側に付いたセンサー部のブルーLED手を近づけ、ライトの流れに沿って手をスライドすると、ドアが開閉できる。開閉途中でタッチすればストップも可能だ。こうしたミニバンとしての使い勝手も一切抜かりはない。ライバル車であるアルファードのような派手さはないものの、非常に優秀なミニバンに仕上がっていると思う。

オデッセイの長所は、運転のしやすさ、ドラポジの取りやすさ、前・後席シートの座り心地、走りの気持ちよさ、そしてホンダセンシングの質の高さなど様々あるが、なかでもe:HEVによる静粛性の貢献が高い

2列目シートは左右独立の本革キャプテンシートタイプとなる

アルファードが高額車となったことで、チャンスが巡ってきた!??

 乗ればいいミニバンであることは伝わってくるのだが、ライバルの爆売れぶりの前では、どうしても存在感が霞んでしまう。ホンダ関係者によると、オデッセイはもともとアルファード対抗馬として登場したミニバンではないというが(想定ライバルはエスティマ)、大き目のミニバンを買うとなれば、アルファードを無視するなんてできるはずがない。

 ただアルファードは、新型に切り替わり、もっとも安いガソリン車でも税込540万円という高額車へと上昇した。税込480万円~というオデッセイのほうが若干リーズナブルになったことは、再販となったオデッセイにとってラッキーなことだ。

 しかしながら、オデッセイに新型が出ないことには、そのアドバンテージを活かすことも難しい。もちろん今回の再販の先には、そうしたシナリオも用意されているのであろうが、だとしたら、復活はそのタイミングでもよかったはずであり(むしろそのほうがいいような気がする)、なんだかしっくりこない面もあるが、今後には期待ができるはずだ。活躍を期待したい!!

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みんなのコメント

17件
  • kan********
    ホンダの迷走ぶりを象徴する一台と言っても過言ではない。
    マイチェン後も堅調に売れていたのに、突然の販売中止。そして中国産のモデルを再導入のうえ、価格も大幅上昇。あまりにも日本の顧客を馬鹿にしてないか?
  • sat********
    今回販売されたオデッセイにはジェスチャーコントロール付いてないんだけどな。まるで付いているかのような書き方だね。
    記事を書く側もしっかり取材しないし、載せる側も原稿をしっかりチェックしなくていいという程度の車なんだなと思いました。
    なんかオデッセイがかわいそうに思えてきたよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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