ACCと車線中央維持システムのあるクルマを選ぼう
若葉マークのドライバーの悩みとして「高速道路を走るのは怖い、難しい」があります。高速道路の速度域はバスや電車でも経験することが少なく、スピードそのものに圧倒される面もあるでしょう。周囲に合わせた速度コントロールや、車線の中央を維持して走るのはとても難しいと思います。
しかし最近では、高速走行をアシストしてくれる機能が日進月歩で進化しています。そこで筆者が最近試乗した中で印象に残った、初心者が高速道路を安心して走ることのできる、おすすめのモデルを紹介します。
まず、高速道路走行のアシスト機能である「ACC(追従クルーズコントロール)」と「車線中央維持システム」を備えているクルマを選びたいところ。もっともおすすめしたいのはホンダのミドル級セダン「アコード」です。
それなりに大きなセダンというボディ形状は、市街地においては初心者向けではない部分もありますが、高速を安心して走るためには長いホイールベースや重心の低さが効いてくるのです。さらにパワーユニットが「e:HEV」と名付けられた2.0Lエンジンの2モーターハイブリッドで、基本的にモーターで駆動するため加速も滑らかで、速度が上がっていくときの恐怖感もほとんどありません。
ADAS機能も十分なもので0~120km/hまでをカバー。ホンダではLKASと呼んでいる車線中央維持アシスト機能は、軽くステアリングを支えているだけでクルマが勝手に白線に合わせてトレースしてくれる感覚があり、安心して任せられる印象です。ACCは先行車に合わせて速度を調整するわけですが、モーター駆動ならではのスムースさも印象的。キャビンも静かで速度感もなく、初めての高速走行での安心感を生み出してくれそうです。
今度のレヴォーグはさらに進んだハンズフリー運転が可能
2020年内に発売開始となるSUBARUの新型レヴォーグも、初心者が高速道路を安心して走れるおすすめモデルです。こちらはADAS機能がさらに進化していて、より高度なシステムである「アイサイトX」搭載グレードを選ぶと、約50km/h以下での渋滞時は手放し運転(ハンズオフ)ができる機能も備わっています。シャシーの安定感も高く、水平対向エンジンを搭載しているスバル車ならではの低重心感も高速道路での安心感につながります。
一方、ターボエンジンとCVT(無段変速機)の組み合わせの場合、加速時にキャビンに入ってくるノイズは、アコードのようなハイブリッドカーと比較するとウィークポイント。燃費性能についても、ハイブリッドカーには届かないのはハイウェイクルーザーとして考えると残念ポイントといえるかもしれません。
プロパイロットを搭載するリーフも高いアシスト機能で安心
最後に紹介するのは日産の電気自動車「リーフ」。日産のADASである「プロパイロット」を搭載しているため、当然ながらACCと車線中央維持は高いレベルですし、電気自動車ですからノイズもほとんどなく、加速も滑らかで、初心者が安心して高速道路を走るには最高の一台といえます。
欠点としては電気自動車の特性として高速巡行ではバッテリーの電力がどんどん減っていくことで、どうしても2時間毎ぐらいに充電する必要があることです。もっとも、初心者が連続して高速走行をするのは集中力的に厳しい面もありますから、車両側の都合で休息をとることを促してくれると割り切るのもありです。
車高の低さやホイールベースの長さによる高速域での走りの安定感、ADAS機能の優秀性、電動など滑らかなパワートレインという3点が、初心者が高速道路を走るのに向いているクルマを見つけるためのポイントです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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みんなのコメント
どの車を選ぼうが、そこまで変わらないと思う。
それより、過度なアシストは不要だと思う。
それが無ければ走れないなんてどうなのか...