■シリーズ中唯一の「日本画家」が手掛けた、貴重な作品
BMW日本法人は2024年11月8日から12日間、ブランドストア「FREUDE by BMW」で「BMWアート・カー」を展示します。
このBMWアート・カーは当時の「5シリーズ」をベースに、1990年に制作された特別なモデルとなっています。
【画像】超カッコイイ! これが「匠の手仕上げセダン」です!(34枚)
BMWアート・カーのベースとなったのは1988年に登場したBMWのミディアムモデル「5シリーズ」の3代目(E34型)です。
中核モデルとして高い居住性や高級感のあるインテリアに、先に登場したフラッグシップセダン「7シリーズ」(E32型)に共通する最新デザインや機構などを採用し、質感の大幅な向上と高い走行性能を確保しました。
エクステリアはBMWらしい逆スラントノーズや丸目4灯といったアイコンを受け継ぎつつも、大幅に近代化され、低いCd値(空気抵抗値)を達成。ボンネットは逆ヒンジ型を採用。逆スラントノーズや丸目4灯は、このE34型が最後となりました。
ボディ剛性は飛躍的にアップしたほか、走行性能面では直列6気筒エンジンにボッシュ製電子制御「DME」や電子制御ATを採用し、出力の向上と燃費性能のアップを実現。
同様に、各部に電子制御を多数取り入れており、ライト類の球切れや車両の異常を知らせる「アクティブチェックコントロール」や、横滑りを検知してエンジン出力を抑制する「ASC」、燃費や目的地までの到着時間を予想する機能などを盛り込んだ「オンボード・コンピュータ」などを搭載しています。
ボディサイズは全長4720mm×全幅1720mm×全高1415mm、ホイールベース2765mmです。
このうち535iは登場当初の最上級モデルです。1960年代から続き「絹のような6気筒=シルキー・シックス」として称される、歴史の長い直列6気筒SOHC「M30」型の3.5リッターユニットを搭載。最高出力211馬力・最大トルク305Nmを発揮します。
日本仕様では4速AT・左ハンドルのみの設定となっています。当時の販売価格は798万円。1993年に新開発のV型8気筒を搭載する「540i」へと置き換えられ、販売を終了しました。
今回展示されるBMWアート・カーはこの535iをベースに1990年、京都府出身の日本画家 加山 又造氏によって制作されました。アート・カーシリーズでは9番目の作品です。
シルバーのボディに、エアブラシを使ってブルー、グリーンなどの複数のカラーを用いながら繊細なデザインを施したほか、同時に箔を貼り付ける特殊な技法を採用。非常に趣深い、流れのある景色を描いています。
なお制作当時、加山氏は「雪の結晶の印象を与えたかった」としており、ボディ上部は吹雪のような白いペイントが無数にあしらわれています。
1975年から展開されるアート・カーシリーズは2024年、20番目の作品としてエチオピア人アーティスト ジュリー・メレトゥ氏による「M Hybrid V8」が登場しています。
シリーズ中、日本人による作品はこの535iのみで、3代目5シリーズ(E34型)のアート・カーでは翌1991年、12番目の作品としてアフリカの女性アーティスト エスター・マラング氏が手掛けたものが登場しています。
※ ※ ※
加山 又造氏によるBMWアート・カーは、FREUDE by BMW(フロイデ・バイ・ビー・エム・ダブリュー/東京都港区)で11月19日まで一般公開されます。
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みんなのコメント
どの会社もラインアップがミニバン、SUVばかりで飽き飽きしました。今、セダンを出したら爆売れするかもよ。