マセラティがフェラーリ製3.8L・V8ツインターボエンジンを搭載するハイパーフォマンスグレードの「トロフェオ」を、従来の「レヴァンテ」に加えて「ギブリ」と「クアトロポルテ」に新設定
伊マセラティは8月10日(現地時間)、高性能グレードの「トロフェオ(Trofeo)」を、従来の「レヴァンテ」に加えて「ギブリ」と「クアトロポルテ」にも新たに設定してオンライン発表した。なお、ギブリがV8エンジンを搭載するのは初。クアトロポルテではGTSが530ps/710Nmを発生する3.8L・V8ツインターボエンジンを採用している。
マセラティ初の電動化モデル「ギブリ ハイブリッド」がオンラインで初公開
ギブリ/クアトロポルテ「トロフェオ」に搭載するパワーユニットは、マセラティ専用に伊マラネロのフェラーリ工場で製造した3799cc・V型8気筒DOHC直噴ツインターボエンジンで、最高出力は580ps/6750rpm、最大トルクは730Nm/2250~5250rpmを発生。トランスミッションには専用セッティングのZF製電子制御8速ATを組み合わせ、駆動システムはギブリが後輪機械式リミテッドスリップ・セルフロッキング・デフ付き後輪駆動、クアトロポルテがセルフロッキング・デフ付き後輪駆動で構成する。また、2モデルともに特別なセットアップを施した統合車両制御(IVC)システムを搭載し、ドライビングダイナミクスを強化。さらに、ローンチ・コントロール機能も組み込む。0→100km/h加速はギブリが4.3秒、クアトロポルテが4.5秒、最高速度は2モデルともに326km/hの俊足ぶりを発揮。また、WLTCサイクルによる燃費消費率はギブリが12.3~12.6リットル/100km、クアトロポルテが12.2~12.5リットル/100kmという優秀な数値を達成した。
マセラティのチェントロ・スティーレ(デザインセンター)が手がけたエクステリアは、ハイパフォーマンスモデルであることを誇示する意匠を随所に採用したことが特徴だ。フロント部はブラックピアノ仕上げデュアルバーのグリルやカーボンファイバー仕上げのエアダクトトリムなどを組み込んで精悍なマスクを演出。また、ギブリには冷却性を高める2つのエアダクトを備えたエンジンフードをセットする。サイドビューはエアベントフレームとCピラーのサエッタ・ロゴにレッドのアクセントを施したことがトピック。リアセクションは3200GTやアルフィエーリのコンセプトカーにインスパイアされたブーメラン形状のライトおよびカーボンファイバー仕上げのエクストラクターなどを配して、印象的な後ろ姿を創出した。また、足もとには存在感をより引き立てる21インチのオリオーネホイールを装着する。ボディサイズは、ギブリ・トロフェオが全長4971×全幅1945×全高1461mm/ホイールベース2998mm、クアトロポルテ・トロフェオが全長5262×全幅1948×全高1481mm/ホイールベース3171mmに設定した。
インテリアに関しては、イグニッションをオンにすると専用のインターフェースが表示される新しいオンボードパネルを採用したほか、シートのヘッドレストに“Trofeo”のステッチを刺繍。また、内装材には最高級レザーであるフルグレインのピエノ・フィオーレ・ナチュラルレザーを導入した。
機能装備では、新世代マルチメディアシステムのMIA(マセラティ インテリジェント アシスタント)に解像度を高めた10.1インチマルチメディアスクリーンを装備。また、ADAS(先進運転支援システム)も進化し、アクティブ・ドライビング・アシストなどの新機能を追加した。
なお、拡大展開されたトロフィオのローンチ・エディションとして、クアトロポルテにはグリーン、レヴァンテにはホワイト、ギブリにはレッドのボディカラーを設定し、イタリア国旗のトリコローレによってマセラティのメイド・イン・イタリアのアイデンティティを改めて強調。また、それぞれにつや消しクロームと光沢のあるレッドのトリムを採用してアグレッシブさとエレガントさを付加する。日本への導入時期は、現時点で未定だ。
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