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ルノー アルカナ エスプリ アルピーヌE-TECHフルハイブリッドが狙い目のCセグメントSUV【試乗記】

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ルノー アルカナ エスプリ アルピーヌE-TECHフルハイブリッドが狙い目のCセグメントSUV【試乗記】

ルノー・アルカナがマイナーチェンジをし、モデルラインアップが変更になった。ルノーオリジナリのフルハイブリッドシステムE-TECHとマイルドハイブリッドの2モデル。そして名前はアルピーヌが付き「ルノー アルカナ エスプリ アルピーヌ」となり、アルピーヌの特徴であるスポーティ、プレミアム、フレンチタッチのエッセンスを取り入れたものが、この「ルノー アルカナ エスプリ アルピーヌ E-TECH フルハイブリッド」だ。

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ルノーではこのエスプリ アルピーヌの要素は「スポーツシック」をイメージしているという。シックという言葉からはしっとり穏やかなイメージを受けるが、どうやらフランス人のシックは、もう少しスポーツのイメージがあるらしいのだ。だからアルカナは登場した時から、ハンドリングの良さや気持ちのいいコーナリングなど、スポーティなモデルだったが、今回インテリア、エクステリアのデザイン変更でシックな要素を取り込んだということだ。

クーペスタイルのCセグメントSUVさて、今回のマイナーチェンジでは、ハード部品の領域での変更はなく、主にデザイン、意匠変更というマイナーチェンジだ。だからアルカナのハンドリングをダイナミックに楽しむこともでき、ハイブリッドによる燃費も期待できるという魅力は変わっていない。

このアルカナは2022年5月から国内販売が始まり、2024年8月までで約2000台を売っている。グローバルでは2020年10月に欧州で発売され、2024年6月までで29万台となっている。CセグメントSUVで、クーペスタイルのSUVはハイブランドではラインアップしているものの、量販ブランドでは唯一と言っていいレベルで、デザインは洗練されている。

アルカナの購入理由をルノージャポンが調査したところ、購入理由の1位がデザインなのだ。そしてE-TECHハイブリッドと運転の楽しさという順番になっているという。アルカナが発売される以前のルノーのラインアップだと、燃費を求めるユーザー層はなく、ハンドリングの良さとデザインの良さの2強だった。そこにE-TECHが登場したことで燃費も求めるユーザーの獲得もできるようになったモデルでもあるのだ。

言ってみればオールマイティな要素をもったアルカナが、今度はデザインのセンスをよりフレンチライクに洗練したものへとアップデートしたのが今回のエスプリアルピーヌだ。じつは、このエスプリアルピーヌは本国では他モデルでの展開も始まっているというので、今後はこのエスプリ アルピーヌの名称がついたルノーモデルが出てくるわけだ。

さて、そのデザインチェンジでは、大きな変更というより、エッセンスを入れ込む変更と捉えたい。まずロゴマークの変更があり、従来の立体的なデザインから平面デザインのロゴマークに変わっている。これはルノーに限らず世界的な傾向があり、マクドナルドも立体的なものから平面になり、アップルはモノトーンへ変更している。さらにMINIのロゴも平面に変更されており、ひとつの流行りとなっているようだ。

グリルセンターのルノーマークが立体的なものから平面になったことで、インパクトは弱くなる。そのため、グリルデザインを変更し、グリルを立体的かつ、複雑にすることで表情の乏しさをフォローしているのだ。そしてホイールサイズが18インチから19インチへサイズアップし、専用のホイールデザインのものを装着している。

インテリアではシートバックにロゴマークが入り、ステッチがトリコロールであしらい、フレンチタッチを感じさせる装飾が入っている。そして前モデルのアルカナのシートは本革を採用していたが、昨今の環境への配慮も浸透し、人口皮革へとフルチェンジしている。

おされなシートベルトフレンチカラーのタグがここにもこの人口皮革をルノーは、TEPレザーと呼んでいるが、本革レベルの風合いもあり、またスェード調のファブリックとコンビになっていて、ステッチと合わせてハイセンスなデザインへとアップデートできていると感じる。またディスプレイが7インチから9.3インチへサイズアップもした。

唯一ハード面での変更は、E-SAVEというモードが新規追加になった。これは電池切れを防ぐための機能で、だらだらと登る坂道でバッテリーを使い切ってしまうケースがある。その場合、エンジンだけでの走行に切り替わり、さらにエンジンはバッテリーへの充電もすることから、駆動パワーがガクンと落ちることがある。

それを防ぐために電池切れが起こりそうなバッテリー状態になったら、早めにバッテリーへ充電するように制御システムが変更され、電池切れを起こさなくなるというモードだ。ただし、これは自動設定ではなくドライバーのマニュアル操作でスイッチを入れる必要がある。おおむねバッテリー残量40%程度で充電するようになるのだ。

改めてE-TECHハイブリッドを振り返ると、2モーター式で駆動モーターは36kW/205Nm。そしてHSGというハイボルテージ・スタータ&ジェネレーターが15kW/50Nmの2モーターだ。そしてユニークなのが、トランスミッションでエンジン側に4速、モーター側に2速のギアを持ち、それをドグクラッチで接続するルノー独自の仕組みになっている。燃費は22.8km/Lで、HEVがあたりまえの日本人ユーザーにも納得してもらえる燃費性能を出している。

搭載するエンジンは1.6Lの4気筒NAエンジンで94ps/148Nmのスペック。アルカナの制御はかなりEV寄りの制御になっているため、動き出しはEVで走り、可能な限りEV走行をしようとしている。ただしプラグインではないのでバッテリー容量はハイブリッドの平均的なサイズで1.2kWhだ。

こうしてアルカナのスペックやデザインを再確認すると、デザインは申し分なく、ハイブリッドの燃費も合格レベル。かつ、ハンドリングはルノーらしいダイナミック性能があり、期待を超える気持ちよさもあるのだ。したがって、2000台という販売実績は、じつは狙い目のCセグメント・フルハイブリッドモデルに気づいていないのかもしれないと思った次第だ。

諸元

価格

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みんなのコメント

1件
  • さだ
    日産もこのハイブリッド使えば良いかと。アメリカやヨーロッパなど長い距離高速移動するところは。もしくは三菱のプラグインハイブリッドを。街乗りが多いところはe-powerで。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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