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日本人なら平仮名&漢字のみで書いてみよう! どうなる 禁断の「カタカナと英字禁止」試乗記

掲載 更新 10
日本人なら平仮名&漢字のみで書いてみよう! どうなる 禁断の「カタカナと英字禁止」試乗記

 使っていいのは漢字と平仮名のみ!!

 過去に書かれたあのクルマのインプレッション。それを著者自らがカタカナ&英語禁止の条件のもと再執筆するとどうなる?

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 そもそもメーカーやモデルの名前はどうする? とか考えなかったのか。前代未聞の企画が始まる!!!

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※本稿は2020年3月のものです
文:鈴木直也、岡本幸一郎、松田秀士/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年4月26日号

■鈴木直也のカタカナ禁止原稿

※2019年12/26号「ヤリス衝撃初試乗」より(一部抜粋)

●元はこんなです

 まず、新しい3気筒1.5Lエンジンが予想以上にいい。このエンジンは“ダイナミックフォース”というシリーズ名からわかるように、2L 4気筒とディメンションを共有するモジュラーエンジン。

 吸気側バルブシートをレーザー溶接加工で成形し、燃焼室内に強い縦渦を発生させるポート形状を実現するなど、トヨタの最新トレンドをすべて盛り込んだ力作だ。

(中略)

 さて、この新型1.5L 3気筒だが、まったく電動化の助けを借りないコンベンショナル仕様のドライバビリティが凄くいい。3気筒ということで懸念されるアイドル振動はバランサーシャフトによって効果的に抑えられているし、低中速のトルク感は特筆すべき力強さ。さすがに40000rpmを超えるとゴーッというノイズが聞こえてくるが、パワーそのものは6400rpmのレッドゾーンまでまったく勢いが衰えない。

 組み合わされるミッションは、初期加速のダイレクトな立ち上がりがウリの発進ギア付きCVTがメイン。CVTというと「あのラバーバンドフィールが嫌……」と言われがちだが、少なくとも日常使用領域ではその評価は過去のもの。ほとんどステップATとの差を感じられないくらい、自然なドライバビリティを提供してくれる。

とにかく評価の高いヤリス。バカ売れするんだろうなぁ

●カタカナ禁止版

 まず、排気量六分の五升の新型三気筒発動機が予想以上にいい。この発動機は“躍動する力”という系列名からわかるように、排気量一升一合の四気筒と各種寸法を共有する、いわゆる同一構成単位型発動機。吸気側弁座を光線増幅式溶接加工で成形し、燃焼室内に強い縦渦を発生させる吸気口形状を実現するなど、豊田の最新技術傾向をすべてを盛り込んだ力作だ。

(中略)

 さて、この新型六分の五升三気筒発動機だが、まったく電動化の助けを借りない在来仕様の動力特性が極めて良好だ。三気筒ということで懸念される休眠回転域の振動は、釣り合い均衡軸によって効果的に抑制されているし、低中速域の駆動力特性も特筆すべき力強さ。さすがに毎分四千回転を超えると轟々という雑音が聞こえてくるが、馬力そのものは毎時六千四百回転の危険領域まで、まったく勢いが衰えない。

 組み合わされる変速機は、鋭い初期加速が自慢の発進歯車付き連続可変式が主力。連続可変式変速機というと「あの護謨のように伸縮する加速感が嫌……」と言われがちだが、少なくとも日常使用領域ではその評価は過去のもの。ほとんど有段式自動変速機との差を感じられないくらい、自然な運転感覚を提供してくれる。

●どのへんに苦労しました?

 基本的に語呂合わせみたいなもんだから面白い組み合わせを見つけるのに時間がかかったね。やっぱり物書きとしてはそこにこだわりたいじゃん?

1.5Lハイブリッドはモーター出力が30%向上。伝達損失は30%低減。…日本語オンリーでそのスゴさ、伝わった?

■岡本幸一郎のカタカナ禁止原稿

※2020年2/10号「マツダの四駆は意外と凄い!」より(一部抜粋)

●元はこんなです

 実は日本で最初にフルタイム4WDの乗用車を市販したのはマツダだ。そして現在も「i-ACTIV AWD」と呼ぶシステムをロードスターを除くすべての車種に手頃な価格で設定している。

 そこにこのほどSUVのAWD車に新たに「オフロード・トラクション・アシスト(以降、OTA)」というデバイスが追加されたので、その実力を試してきた。

 OTAは、スタックした際にONにすると空転が抑えられて接地輪に駆動がかかり脱出できるようになる。4輪速度やエンジントルク、前後GなどからTCSとAWDを協調制御し、ブレーキ、エンジントルク、カップリングに指示し、タイヤがスリップする前からAWDトルクを最大化しながらスリップを止める高いブレーキ圧をかけ、路面に駆動力を確実に伝達できるようにするというもの。

 米カリフォルニア州立公園をはじめ厳しい環境下でテストを繰り返し走破性を鍛えあげてきたという。

(中略)

 少し前までのi-ACTIV AWDはふとした時にアンダーステアが顔を出すように感じていたが、GVCをはじめ諸々の進化もあって、それが気にならなくなっていた。

 また、全車共通してレスポンスのよいエンジンとロックアップ率が高くダイレクト感のあるATのおかげで、アクセル操作で駆動力をコントロールしやすかったことも好印象だった。

●カタカナ禁止版

 実は日本で最初に常時四輪駆動の乗用車を市販したのは「馬自達」と中国で呼ばれている自動車製造会社だ。そして現在も「賢く─積極的に全輪を駆動」と呼ぶ仕組みを幌馬車のような車を除くすべての車種に手頃な価格で設定している。

 そこにこのほど運動用多目的車の全輪駆動車に新たに「未舗装路で駆動力を補助(以降「未駆補」)」という装置が追加されたので、その実力を試してきた。

 未駆補は、立ち往生した際に作動させると空転が抑えられて接地した車輪に駆動がかかり脱出できるようになる。四輪の速度や原動機の力、前後の加速度などから駆動力の制御機構と全輪を駆動する機構を協調制御し、制動装置、原動機の力、駆動系の連結部分に指示し、車輪が空転する前から全輪の駆動力を最大化しながら滑りを止めるために高い制動の圧力をかけ、路面に駆動力を確実に伝達できるようにするというもの。

 米国の西海岸で最も主要な州の州立公園をはじめ厳しい環境下で試験を繰り返し走破性を鍛えあげたという。

(中略)

 少し前までの「賢く─積極的に全輪を駆動」はふとした時に実際に操舵した量よりも車体が外側に膨らみやすいように感じていたが、加速度で左右輪に駆動力を最適配分する機構をはじめ諸々の進化もあって、それが気にならなくなっていた。

 また、全車共通して原動機の応答性がよく、自動変速機の中の継手装置が滑らず直結する比率が高く、直接的な感覚があるおかげで、加速させるための踏み板の操作で駆動力を調整しやすかったことも好印象だった。

●どのへんに苦労しました?

 横文字だとヒトコトですむのに、もの凄く無駄な労力を要した感じ。しかもどうがんばってもわかりにくいし、できた原稿も読む気になれない……(苦笑)。

カタカナ禁止でわかりやすくなったのかどうかは不明だが、とりあえず岡本氏はゴキゲンだ

■松田秀士のカタカナ禁止原稿

※2020年1/10号「ポルシェタイカン 緊急試乗レポート」より(一部抜粋)

●元はこんなです

 ポルシェがEVを作るとこうなる、ということを思い知ることになった試乗だった。まずなんといっても0~100km/h加速。試乗モデルはTurboだったので最速のTurboS(2.8秒)には及ばないものの、それでも3.2秒の馬鹿っ速!

 左足でブレーキを踏みこんで右足アクセル全開にするとローンチコントロールの文字が右メーター内に点灯。左足を離した瞬間4WDでありながらもリアタイヤが若干空転して、しかももの凄い加速G!

 瞬間的に移動する感じで頭がヘッドレストに叩かれます。

 でも驚くのはそれだけではない。とにかく路面に吸い付いているかのよう。だからコーナリングはもの凄い横Gを出しても狙ったとおりのラインをトレース。まさにオンザレールです。

 高速道路の荒れた路面でも乗り心地がよく、しかも室内が静か。EVだから普通は逆にロードノイズが耳につくものだが、それも静かなのだ。

●カタカナ禁止版

 峰琉志慧が爆発的電気自動車を作るとこうなる、ということを思い知ることになった試乗だった。まずなんといっても停止状態から壱時間に廿十伍点四六参里移動するのに要する加速時間。試乗した峰琉志慧は爆発的電気自動車なのに名前だけ排気利用圧縮空気充填燃焼仕様だったので、名前だけ超排気利用圧縮空気充填燃焼仕様(弐点八秒)には及ばないものの、それでも参点弐秒の馬鹿っ速!

 左足で慣性速度熱変換装置を起動させる足踏板を踏み込み、右足で加速のための電気による回転動力装置を操る足踏板を全開にすると超急激全力発進可能の文字が右計器盤内に点灯。左足を離した瞬間、前後四本車輪各々駆動可能型式でありながらも後弐本車輪が若干空転して、しかももの凄い加速度を感じさせる強烈後ろ向き圧迫感!

 瞬間的に移動する感じで頭が外傷性頸部症候群予防頭止めに叩かれます。

 でも驚くのはそれだけではない。とにかく路面に吸い付いているかのよう。だから継続移動旋回はもの凄い強烈横向き圧迫感を意図的に作り出しても狙ったとおりの旋回円弧をなぞる。まさに鉄道線路上自動進行的疑似走行です。

 高速道路の荒れた路面でも乗り心地がよく、しかも室内が静か。爆発的電気自動車だから普通は逆に車輪転がり時摩擦騒音が室内振動共振音進入によって耳につくものだが、それも静かなのだ。

●どのへんに苦労しました?

 文字を見れば頭のなかにイメージが膨らむような文言を考えるのが、とにかく大変。特に「ヘッドレスト」には苦労したけど、上手くいったでしょ?

カタカナ禁止にしたら、凄さの理解が難しくなったタイカン。つかポルシェの当て字、訴えられないか心配

*   *   *

■まとめ

「日本人なんだから漢字&平仮名のみのほうがわかりやすいだろ?」と思ったが、実際はかなり難解になってしまった。やっぱりクルマの評論にはカタカナも英語も必要なことがよくわかった。何事もわかりやすいのが一番だよねー。

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みんなのコメント

10件
  • 政治家などの偉い人やマスメディアは、
    何かとカタカナや外来語を使いたがるけど、

    日本人ならばできうる限り、
    日本語を使ってもらいたいね。
  • こうしてみると、幕末から明治にかけて翻訳するにあたって存在しない日本語を、作った人たちのセンスすげーな!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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