岡山国際サーキットで行なわれたスーパーGT第1戦のGT500クラス予選は、予想外の展開となった。公式練習から速さを見せていたホンダNSX-GT勢が苦戦したのを尻目に、トヨタGRスープラ勢がトップ5を独占したのだ。
公式練習でトップタイムをマークしながらもQ1落ちに終わった8号車ARTA NSX-GTの野尻智紀は、公式練習の時点からセットアップの方向性が定まらず、バランスが良くないマシンで予選を戦わざるを得なかったと説明していたが、他のホンダ勢も軒並み同じような状況に陥っていたようだ。辛くもQ2に進みながらも7番手に終わった16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTの笹原右京は次のように話した。
■スーパーGT第1戦岡山:GT500予選はKeePer TOM’Sの阪口が起用に応え初のポールポジション
「本当にガッカリしました。こんな結果になるとは思っていませんでしたし、ポールを争えると思っていました」
「公式練習が始まった時から、何かがおかしいことにすぐに気付きました。そのため厳しい予選になりましたが、幸運にもQ1を通過できたので、Q2では本当にアグレッシブなセットアップを試しました。僕たちはタイヤのウォームアップに苦しんでいたので、出来るだけ多くの周回を重ねようとすぐにコースに出ましたが、やはりセットアップの方向性は間違っていました。マシンがとても跳ねていたんです」
「トラックリミットを超えた時も自分では気付いていませんでした。あのコーナーでもマシンが本当に跳ねていましたし、タイヤのパフォーマンスも完璧ではなかったのでプッシュすることができませんでした。とても難しい予選でした」
笹原はブリヂストンタイヤを履くホンダ勢が3台全てQ1落ちとなったことは予想外だったと語ったが、そのホンダ・ブリヂストン勢のひとり、17号車Astemo NSX-GTのベルトラン・バゲットも、この結果には驚いていると率直な心境を語った。
「正直、こんなに苦労していることに驚いている。僕たちは前の方には行けなくとも、トップ5くらいにはいけるだろうと思っていたけど、このような結果になった」とバゲットは言う。
「プラクティスの時には少しセットアップに関する誤解があったりして、混乱していた。僕たちはそれを元に戻して予選に臨んだけど、Q2をもう少しのところで逃してしまった。Q2にさえ行ければ5番手か6番手には入れただろう。何もかもうまくいかなかったね」
今回のスーパーGT岡山戦では、サクセスウエイト(昨年までのウエイトハンデ)の一種として用いられる燃料流量リストリクターに調整が施されている。本来、開幕戦のようにサクセスウエイトが課されていない状況(厳密にはサクセスウエイト50kg以下)では、燃料流量が95.0kg/hとなるリストリクターを装着するが、スーパーGTを運営するGTアソシエイションの発表によると、今回GT500参加車両は90.2kg/hの燃料流量リストリクターを装着することが義務付けられている。
この燃料流量リストリクターの特別規則が与えた影響に関しては、ホンダ陣営でも意見が分かれているようだ。ホンダの佐伯昌浩ラージ・プロジェクトリーダーは「燃料流量に対するエンジンのパワー感度というのは、多少は変わってくると思いますが、そこでそんなに大きな差はなかったと思います」とコメントしていたが、バゲットは昨年の経験を鑑みると、トヨタ勢が燃料流量リストリクターをうまくマネージメントできているのかもしれないと語った。
「トヨタはとても速そうだ。おそらく燃料流量リストリクターがあるからだと思う、ここ数年、彼らがそれをうまく使っているのを見てきた」とバゲット。
「リストリクターが3段階まで絞られた時、僕たちはスピードを失ってしまったけど、トムスはそれでも良い位置にいた。もちろんそれだけが理由ではないと思うけど、僕はそういう意見だ。とはいえ僕たちはいつもレースで強いので、努力を続けていくよ」
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