もくじ
ー 目標は年間2万5000台
ー 生産場所は未発表
ー ライバルはハイラックスやラングラー
ー まずはガソリン/ディーゼルから
ー どんな僻地にも走って行けるクルマに
ー 有名カーデザイナーからの助言も
目標は年間2万5000台
イネオス・オートモーティブは、同社のハードコア四輪駆動車であるプロジェクト・グレナディアに、BMWから供給を受けたガソリンおよびディーゼル・エンジンを搭載すると発表した。プロジェクト・グレナディアは最初のシリーズが近々発表される予定だ。
英国の大富豪ジム・ラトクリフが率いる化学会社のイネオスは、2020年に新型車を発表し、2021年中頃に発売する予定であると、AUTOCARの取材に答えた。
この新型車は、ランドローバーの初代ディフェンダーが生産終了したことによって空いた穴を埋めるもので、ベーシックな四輪駆動車だったディフェンダーの精神的後継車となるという。ディフェンダーと同様に、ボディ・スタイル、ホイールベース長が異なる様々なバリエーションが計画されている。
イネオスによれば、全ての派生モデルを合わせると年間2万5000台という大規模な量産が計画されているという。同社はランドローバーがかつてのディフェンダーで成し得なかった規模のビジネスを展開し、利益を上げることができると確信している。
プロジェクト・グレナディアの宣伝部長を務めるマーク・テナントは、このプロジェクトがラトクリフの虚栄心から生まれたものではなく、イネオスの他の事業と同じく、利益を上げる見込みがあると社内審査で判断されたプロジェクトであると語っている。
生産場所は未発表
BMW製のパワートレインを搭載することは発表されたが、その仕様についてはまだ明らかにされていない。次の発表は、このモデルがどこで生産されるかということについてのものになるだろう。
最も多くの需要が見込める英国内で生産されることになっており、イネオスは既存の生産工場を使う可能性を否定していないが、ホンダのスウィンドン工場では大きすぎるし、フォードのブリジェンド工場は車両を生産する準備が整っていない。
いずれにせよ、販売目標である2万5000台を超える生産能力を有する工場になることは間違いないとテナントは言う。
プロジェクト・グレナディアによる製品の正式な名称は、一般公募によって今年夏に決まる予定だ。このクルマはイネオス自身で設計と生産を行う鉄製ラダーフレームに、アルミニウム製ボディパネルを組み合わせたものになる。
前後にソリッドアクスルを備え、フルタイム四輪駆動によってクラス最高のオフロード走破性を目指す。一方でオンロードのパフォーマンスについても保証するという。
車両の開発は、ドイツのエンジニアリング会社MBテックが請け負っている。同社の150~200名のエンジニアがフルタイムで開発に取り組み、さらに40~50名のイネオスのエンジニアがこのプロジェクトに没頭しているという。昨年6月には最初の試験車両が製作され、オーストリアのアルプスでテストを行っている。
ライバルはハイラックスやラングラー
イネオスはBMWをはじめ、プロジェクトのいくつかの領域において他社の協力を仰ぐが、デザイン、開発、生産などはこのクルマ専用に行われるという。
例えばラダーフレームも既製品ではなく、このプロジェクトの要求に合わせて開発された専用品だ。
イネオスは生産も外部の専門会社に委託するのではなく、自身で設備を整え、車両生産工場を建設することさえ計画している。
このプロジェクトは生産終了したランドローバーを求めることから誕生したが、今やそれ自体が大きな存在へと進化している。現在の目標は米国軍の要請によって誕生したオリジナルのジープのように、タフなオフロード走破性を持ち簡単に修理できるクルマだ。
ライバルはトヨタ・ハイラックスやジープ・ラングラーになるとイネオスは言及している。このことは、ボディスタイルや価格帯を推測するヒントになりそうだ。おそらく400万円台後半から600万円台前半あたりからになるだろう。
商売という技術の優秀なエンジニアであるラトクリフは、このクルマが性能が高く、耐久性があり、優れたデザインで、しかも手に入れやすい価格に抑えなければならないと述べている。
まずはガソリン/ディーゼルから
パワートレインに関しては、最初から電動技術を使うことはないものの、EU7排ガス規制は視野に入れている。重量増を嫌ってプラグイン・ハイブリッド技術は採用しないが、実用的な燃料電池の開発については注意深く見守り続けているという。
ディーゼルは欧州ではこの種のクルマには依然として不可欠と考えられている。オートマチック・トランスミッションが用意される可能性は高いが、まだ決定されたわけではない。
スタイリングについて、テナントは「他の軟弱なクロスオーバーSUVのように流行を追ったものにはならない」と言い、イネオスが「結局は自発的に選ばれることが少ない均質化されたクルマとはかけ離れている」と語っている。
当然ながら、幅が狭く、ホイールベースは短く、車輪は車体の四隅に配置され、平面のガラスを使った、本物のオフロード向けのボクシーな四輪駆動車になるはずだ。
しかし、クルマのフロントフェイスとライティング・シグネチャーに関しては、独自のキャラクター・デザインになるように、イネオスは努力しているという。
どんな僻地にも走って行けるクルマに
「実用性を最優先していないSUVのようなクルマにはならないでしょう」とテナントは言う。彼によれば、全てが機能に基づく、明確な目的のために作られたクルマになるという。
アフリカやオーストラリアのような市場でも本当に信頼できる道具として働き、非政府組織にも使われるようなクルマ。メンテナンスも簡単で、質の低い燃料でも走り、どんな僻地にも走って行ける。そんなクルマになるという。
インテリアも機能性に基づいてデザインされる。床には水抜きのプラグを備え、耐水性の高い素材が使われる。厚手のラバーが張られ、レザーは耐久性が高く機能性が優れた品質のものだけが使われる。キャビンのエルゴノミクスは初代ディフェンダーを大幅に改良したものになる。
様々なカスタマイズが可能なアフターマーケットの用品も検討されている。例えば、取り外し可能なボディパネルなども考えられているようだ。これに関しては、FCAのモパーと似たビジネスモデルになるだろう。
有名カーデザイナーからの助言も
フルサイズのクレイモデルは既に完成しており、現在は承認前の最終段階に向けて、磨きが掛けられているところだ。イネオスはプロジェクト・グレナディアのルックスに関して、シュトゥットガルトにある外部のデザイン会社と共同で作業を行っているが、有名カーデザイナーから助言も得ているようだ。
同社ではこれらのモデルを世界的に拡がる販売網を使って直接販売しようとしている。それぞれの市場で販売される実際の台数はごく少ないだろう。
まずは最初の新型車を欧州で発売し、それからアフリカやオーストラリアなど「残りの地域」に拡げていく計画だ。米国は法的規制が異なるため、さらに遅れる。中国での発売は市場への参入に様々な難問があるため、今のところ予定されていない。
将来的には、イネオスから他の乗用車やバンなどのモデルが出る可能性を、テナントは否定しない。しかし、プロジェクト・グレナディアには長期的に集中し、世界中でその派生モデルを販売することに力を注ぐ。
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