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ハンドリングに感動! BMW新型X2をポルトガルで体験

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ハンドリングに感動! BMW新型X2をポルトガルで体験

輸入車 [2024.03.02 UP]


ハンドリングに感動! BMW新型X2をポルトガルで体験
文●九島辰也 写真●BMW

ベントレーが日本のために仕立てた特別な1台【九島辰也】

 2月中旬、ポルトガルのリスボン郊外で新型BMW X2/iX2をテストドライブしました。メディア向けの国際試乗会です。この時期雪の降る心配のないポルトガルは試乗会に適していると言うことで、ここ数年よく使われています。特に大西洋に面した海岸エリア。温暖な気候はリゾートとしてもヨーロッパ人に愛されています。たぶんドイツ人の憧れは強いかもしれませんね。

 新型BMW X2/iX2はX1/iX1をベースにします。プラットフォームやパワーソースを共有しながら異なるマーケットへ訴求するクルマです。それはスタイリングが意味していて、ご存じのようにX1、X3、X5、X7といった奇数チームがオーセンティックなSUVとなり、その間を埋める偶数チームがスポーティなSUVクーペとなります。BMW流に言えば、SAVとSACですけどね。プレゼンテーションでも彼らはそこを意識して語っていました。 “オンリーワン”を目指しています。


iX2 xDrive30、X2 M35i xDrive
 デザインはX1/iX1の流れを汲むと言うよりも、新しさを感じます。それは前日にアンベールされた“ノイエクラッセX(エックス)”に近いという印象でした。“ノイエクラッセX”はセダンのデザインスタディ“ノイエクラッセ”のSUV版です。

 元ネタは1962年に発表されたミッドサイズセダンにあります。その後5シリーズになったモデルです。“ノイエクラッセ”は“ニュークラス”をドイツ語で表記したものですからそのままですね。新たな提案というわけです。


2025年以降のBMWを予告するコンセプトモデル「ビジョン ノイエクラッセ」
 で、新型BMW X2/iX2試乗の前日に彼らはそれを我々メディアにお披露目しました。それを鑑みると、フロントバンパーの形状が似ているような。“ノイエクラッセX”のキドニーグリルは縦長だったので別物ですが、各所に類似点が見受けられます。今後こんなデザインのモデルが増えることでしょう。ちなみに、“ノイエクラッセX”は撮影禁止なのでお見せできませんが、簡単なスケッチはワタクシのメモ帳に残っています。

 ステアリングを握ったのは、ガソリンエンジンのX2 M35i xDriveとBEVのiX2 xDrive30でした。日本にはX2 xDrive20i Mスポーツも入る予定ですが、それはありません。スペックは、X2 M35i xDriveは2リッター直4ターボで最高出力317ps/最大トルク400Nm、iX2 xDrive30はシステムトータル最高出力272ps/最大トルク494Nmです。


 iX2 xDrive30
 ハンドリングと乗り心地に関してはめちゃくちゃいい仕上がりです。X1/iX1でも驚かされましたが、それ同等なハンドリングの楽しさと快適な乗り心地が待っていました。ステアリング操作はどこまでもニュートラルで、強い反力などはなく自然。右へ左へ操舵するのが気持ちいいほどです。このところのBMWは彼らの味が前面に出ます。昔を知っている者から言わせれば、「おかえりなさい!」な感じ。一時期迷走していた気がしますが、吹っ切れたような。

 それはBEVもそうで、ガソリンエンジンとほとんど変わらない味付けが完成しました。重いもの(バッテリー)を動かしているフィーリングは全くなく、バネ下にダルさはありません。BEVもついにここまで来たか!というのが正直な感想ですね。お見事です。参考までにタイヤサイズを記載しておくと、X2 M35i xDrive、iX2 xDrive30ともに前後245/40R20でした。ブランドはピレリ Pゼロです。


 iX2 xDrive30
 この他のトピックスはインテリアのデザインとインターフェイスとなります。ダッシュボードにはセンターとメータークラスターが一体となった横長モニターが設置され、ほとんど全ての機能をコントロールします。そのためスイッチが極端に少なくなっているのを確認できます。センターコンソールもそう。ここまで出っ張りを減らせたのはデザイナーの努力によるものだと感じさせます。各社インテリアデザイナーにインタビューすると、そこが目的になっています。

 そしてインターフェイスはBMW最新のOS9が搭載されます。5シリーズがOS8.5ですから、そこからまた進化しました。もはやここは時間との追いかけっこといったところでしょうか。一時期のパソコンみたい。買うタイミングが難しい……。


 iX2 xDrive30
 それはともかく、BMWの底力を感じさせる走りを堪能しました。この味付けが全体的に広がるのは時間の問題でしょう。BMWのハンドリングが再び話題となる日が近い気がします。

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