この記事をまとめると
■市販車の多くにアルミホイールが採用されている
好みのデザインがないなら作っちゃえ! ホイールのワンオフ製作なんて縁遠い……と思ったらじつは庶民でも現実的な話だった
■軽量化やブレーキの放熱性に優れるほかもともとはレーシングカーに使われていた
■社外品を購入する際は「JWL」「VIA」といった表記に注意したい
アルミホイールがもつメリットとは
いまやクルマのパーツとして常識化しているアルミホイールだが、そのメリットがどこにあるのか考えたことはあるだろうか? それとも、自動車工学的なメリットというより、鉄製ホイールにはないデザインの自由度にその魅力があると捉えているのだろうか?
そもそもなぜアルミホイールが登場したのか、その歴史をたどってみると、やはり性能本位となるモーターレーシングがその背景となっていることがわかる。
世界初のアルミホイール装着車は、1924年のフランスGPに出走したブガッティ・タイプ35である。エットーレ・ブガッティは、極端なまでの保守性と先進性が同居した人物といわれているが、いまから100年も前にアルミホイールを実現させたのは、芸術性に優れたラテン系の血が成せるワザだったかもしれない、と思わせる。
ブガッティ以降、なぜかアルミホイールは注目されることがなく、本格的に脚光を浴びるは1955年のことだった。この年のル・マン24時間にジャガーDタイプが装着して出走。みごとに優勝を果たすことになったわけだが、技術的な原点は、第2次世界大戦中に急テンポで発展した航空機にあった。
その後、ロータスのコーリン・チャップマンがフォーミュラでマグネシウムホイールを採用。アルミホイールも含めた軽合金ホイールという分類になるが、マグネシウムは軽く、適当な弾性があり、疲労に対する抵抗力をもつという長所がある反面、集中応力に弱く、腐食性があり、高額という理由から、レーシングカーで使われることはあっても市販車で採用される例はまれだった。その市販車での採用は、やはりイタリアン・スーパーカーが早く、1966年にはランボルギーニ・ミウラが装着して足もとを飾っていた。
アルミホイール採用による恩恵とは
さて、アルミホイールのメリットだが、現状、最大の特徴はデザインの自由度が高いことにある、といってよいだろう。スポーク、フィン、メッシュ、ディッシュと多様なデザインが可能で、装着する車両のスタイリングに合わせたホイールを組み合われることができる。
性能面から見ると、やはり軽量であることがいちばんのメリットとなっている。バネ下重量の軽減化は、バネ下1kgはバネ上10kgに匹敵する、といわれるように、ロードホールディングなど走行性能の向上に直結。鉄製ホイールでは得られない軽快なフットワークの実現が可能だ。また、放熱性に優れる特徴もあり、鉄製ホイールと比べてブレーキ性能(放熱性能)の向上が得られる利点もあわせもっている。
製法は、大きくわけて鋳造と鍛造の2方式となる。一般的なのは鋳造方式で、溶けたアルミ材を金型に流し込むことで製造する方法だ。重力鋳造法、低圧鋳造法、ダイカスト法、スクイズ製法などがあり、溶けたアルミ材で成型することからデザインの自由度が高く廉価で商品化できる特徴をもっている。
鍛造方式は、熱間鍛造法、溶湯鍛造法、半溶融鍛造法があり、金属素材に高圧プレスをかけて製造することから、鋳造より軽く、強度に優れたホイールの製造が可能となっているが、そのぶんだけコストが製品に反映されるため、鋳造に較べて高額となってしまう。なお、デザインに関しては、溶けたアルミ材を金型に流し込む製法の溶湯鍛造は、鋳造と同等の自由度をもっている。
さて、こうして製品化されたアルミホイールだが、アフター品を選ぶ際のチェック項目はJWLマークの有無である。JWLとは「Japan Light Alloy Wheel」の略で、国土交通省が定めた技術基準をクリアしていることを示すマークである。日本国内で販売する際にはJWLマークの表記が義務付けられ、アルミホイールの品質基準は、旋回時の負荷に対する「回転曲げ疲労試験」、垂直方向の耐久度に対する「半径方向負荷耐久試験」、斜めからの衝撃に対する強度の「13度衝撃試験」に合格したものとなり、これらの基準をクリアしなければ市販が許されないことになっている。
余談だが、さらに信頼性の高い製品を選ぼうとするなら、VIAマーク付きのホイールを選ぶ方法もある。VIAとは、「Vehicle Inspection Association=車輌検査協会」のことで、第三者機関となる自動車用軽合金製ホイール試験協議会が認めた製品のみに表示されるマークのため、品質に対する信頼性の高さが特徴となっている。
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特に大衆車だと、必要な強度をもたせる都合で厚くなって結果的にスチールと大差ない重さになったり、安物の汎用品に至っては造りがいい加減なんてものもある。