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アーティスト・俳優 佐藤友祐(lol)の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.11 ヤマハRZ250

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アーティスト・俳優 佐藤友祐(lol)の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.11 ヤマハRZ250

1970年~80年代に発売された国産旧車が、“絶版車”と呼ばれ人気だ。当時憧れていた世代はもちろんのこと、今どきのヤングライダーたちも“カッコいい!” と、注目する絶版旧車の魅力を、ダンス&ヴォーカルグループlol(エルオーエル)メンバーの佐藤友祐と元バイク雑誌編集長・カワニシが語り合う。今回は80年代バイクブームの立役者となった2スト・スポーツ、ヤマハ「RZ250」を紹介!

最後の2ストローク・スポーツへの思い

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河西啓介(以下、カワニシ):佐藤友祐くんと70~80年代絶版旧車の魅力を探るというこの企画、初回は71年に登場したカワサキSS350「マッハII」、2台目は74年登場のホンダドリーム「CB400FOUR」ときて、今回はいよいよ80年代に入ります。80年に登場した2ストローク・スポーツの名車、ヤマハRZ250です。

佐藤友祐(以下、佐藤):アールゼット! 有名ですね、もちろん知っています。いかにも“王道”という感じのスタイルがカッコいいですよね。それにしてもこのRZ250、すごくキレイで状態がいいなぁ。

カワニシ:これは極上ですね。マフラーはチャンバーに換えている個体も多いんですが、これはノーマル。カラーは初期モデルで人気のあった白/赤、通称“日の丸”カラーです。

佐藤:カワサキSS350「マッハII」はかなりジャジャ馬でしたけど、同じ2ストロークでも10年ほど新しいRZは、違うんでしょうか?

カワニシ:マッハが出た70年代初頭からRZが登場した80年までの間って、バイクを取り巻く状況が大きく変わった時期なんです。大気汚染が深刻な社会問題になって、北米を中心に自動車排出ガス規制が強化された。それで構造的に排ガスの浄化が難しい2スト・エンジンは生き残りが難しくなり、ヤマハとしては“最後の2ストローク・スポーツバイクをつくる”というつもりでRZを開発した、と言われているんです。

佐藤:2ストロークの総決算、みたいなモデルだったんですね。確かに当時を知らない僕たちでもRZといえば「すごいバイク!」というイメージがあるし、こうして見てもオーラがありますよね。

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佐藤:当時、バイクに乗るのは常に“戦い”だったんですね。時代が変わっていてよかった(笑)。で、実際に乗るとどんな感じなんですか。

カワニシ:車体がコンパクトで、走り出すと「軽い!」って驚きます。車両重量は139kgだったから、当時のバイクとしても軽いほう。エンジンは当時のヤマハの市販レーサー「TZ250」と同じボア・ストロークで、さすがにレーシングマシンほどでピーキーはなかったけど、低回転ではモワーっとしていて、パワーバンドに入るとカッキーン!と加速する。速く走らせるにはテクニックが必要という感じだったかな。

佐藤:車体全体もそれまでの70年代のバイクに比べるとすっきりしているというか、世代が変わった感じがしますよね。

カワニシ:見た目の印象で大きいのは、リヤサスペンションがそれまでの2本サスからモノサス(1本サス)になったことですね。これは市販ロードスポーツモデルとしては初で、キャストホイールのデザインもかなり斬新だったと思います。

佐藤:RZだったら、今でもわりと普通に乗ることができそうです。中古車価格も旧車・絶版バイク専門店「ウエマツ」のホームページを見ると相場は200万円前後ぐらいだから、頑張れば手が届くかな……と思ったりして。

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俳優・押田岳の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.7 ホンダ ドリームCB750 FOUR1970年~1980年代に発売された国産旧車が、“絶版旧車”と呼ばれ人気だ。当時憧れていた世代はもちろんのこと、今どきのヤングライダーたちも“カッコいい!”と、注目する絶版旧車の魅力を、バイク好きの俳優・押田岳と元バイク雑誌編集長・カワニシが語り合う。今回は絶版旧車界の“横綱”とも言えるホンダCB750が登場!俳優・押田岳の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.6 スズキGT3801970年~1980年代に発売された国産旧車が、“絶版旧車”と呼ばれ人気だ。当時憧れていた世代はもちろんのこと、今どきのヤングライダーたちも“カッコいい!”と、注目する絶版旧車の魅力を、バイク好きの俳優・押田岳と元バイク雑誌編集長・カワニシが語り合う。今回は“ジーティー・サンパチ”の愛称で呼ばれるスズキの名車と対面!俳優・押田岳の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.5 ヤマハ RD400デイトナ・スペシャル1970年~1980年代に発売された国産旧車が、“絶版旧車”と呼ばれ人気だ。当時憧れていた世代はもちろんのこと、今どきのヤングライダーたちも“カッコいい!”と、注目する絶版旧車の魅力を、バイク好きの俳優・押田岳と元バイク雑誌編集長・カワニシが語り合う。今回は希少なヤマハ空冷2ストロークモデルの最終型「RD400デイトナ・スペシャル」に試乗!フォロワーを生み、2ストマシンを延命させたカワニシ:RZには、排気量違いの兄弟車「RZ350」があって、こちらも絶版車市場では一定の人気があるんです。100ccの違いですが、パワーはRZ250より10ps大きい45psだった。その結果、パワーウェイトレシオは3.17kg/psと当時の750ccクラスと同等だったので、“ナナハンキラー”と、言われたんです。

佐藤:“キラー”って(笑)。当時のライダーはよっぽどバトル好きだったんですね。

カワニシ:排気量が大きいぶん、低速トルクがあってパワー特性もおおらかだったので、こちらのほうが乗りやすかったけど、350ccは車検があるので、日本国内での販売台数はあまり伸びなかったんです。そのぶん希少性は高くて、いま日本で流通している個体の多くは海外から輸入されたモノですね。

佐藤:そう言われると、RZ350にも乗ってみたくなるなあ。僕の愛車ホンダGB350は最高出力20psだから、同じ排気量なのにパワーが倍以上違うなんて!

カワニシ:RZはヤマハが“最後の2ストローク・スポーツ”というつもりで開発した、と言いましたが、このバイクが大ヒットしたことで、他のメーカーも250ccのスポーツバイクを続々と投入していくんです。82年にホンダが4ストロークで同じ35psを発揮するVT250Fを発売し、83年にスズキが45psのRGBΓ(ガンマ)250を投入し、いわゆるレーサーレプリカ・ブームが巻き起こっていくという。

佐藤:RZ250はまさに市場の流れを変えた、エポックメイキングなモデルなんだ。

カワニシ:ヤマハ自身もRZの後継として、85年にフルカウルを纏った「TZR」シリーズを投入します。90年代に入るとレーサーレプリカは衰退していき、90年代末には2ストロークのスポーツバイクはほぼ消滅するですが、結果としてRZ250の登場が、2スト・スポーツを20年延命させたと思うと、やはりすごいモデルだなと。

佐藤:そういう背景やストーリーが、絶版旧車の魅力なんですよね。だからそういうことをちゃんと知って乗りたいなあ。やばい、これはハマりそうな気がする……。

佐藤友祐(さとうゆうすけ)96年6月11日生まれ、北海道札幌市出身。男女混成ダンス&ヴォーカルグループ「lol(エルオーエル)」所属。「avex audition MAX 2013」でアクター部門グランプリを受賞。lol加入後は、アーティスト活動だけでなく、俳優やモデルとしてもマルチに活躍中。

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俳優・大野拓朗の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.4 カワサキ650-RS W31970年~1980年代に発売された国産旧車が、“絶版旧車”と呼ばれ人気だ。当時憧れていた世代はもちろんのこと、今どきのヤングライダーたちも“カッコいい!”と、注目する絶版旧車の魅力を、バイク好きの俳優・大野拓朗と元バイク雑誌編集長・カワニシが語り合う。今回は小説『彼のオートバイ、彼女の島』(片岡義男)に描かれたことでも知られるカワサキ“ダブサン”こと「650-RS」に試乗!俳優・大野拓朗の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.3 カワサキ500SSマッハIII1970年~1980年代に発売された国産旧車が、“絶版旧車”と呼ばれ人気だ。当時憧れていた世代はもちろんのこと、今どきのヤングライダーたちも“カッコいい!”と、注目する絶版旧車の魅力を、バイク好きの俳優・大野拓朗と元バイク雑誌編集長・カワニシが語り合う。今回は“ジャジャ馬”と呼ばれるキャラクターで人気を誇ったカワサキ「マッハIII」に試乗!俳優・大野拓朗の「あの“絶版旧車”に乗りたい!」──Vol.2 カワサキ900スーパー4(Z1)1970年~1980年代に発売された国産旧車が、“絶版旧車”と呼ばれ人気だ。当時憧れていた世代はもちろんのこと、今どきのヤングライダーたちも“カッコいい!”と、注目する絶版旧車の魅力を、バイク好きの俳優・大野拓朗と元バイク雑誌編集長・カワニシが語り合う。今回は1972年にデビューしたカワサキ「900スーパー4」に試乗!【過去連載】
Vol.1 ホンダCBX400F
Vol.2 カワサキ900スーパー4(Z1)
Vol.3 カワサキ500SSマッハIII
Vol.4 カワサキ650-RS W3
Vol.5 ヤマハ RD400デイトナ・スペシャル
Vol.6 スズキGT380
Vol.7 ホンダ ドリームCB750 FOUR
Vol.8 カワサキ900 スーパー4 Z1ウエマツ30周年モデル
Vol.9 カワサキSS350マッハII
Vol.10 ホンダドリームCB400フォア

文・河西啓介 写真・安井宏充(Weekend.) スタイリスト・堀直樹 ヘア&メイク・山田佳苗 編集・稲垣邦康(GQ) 取材協力・UEMATSU

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