■トヨタ「ハイラックス」はなぜ群馬で人気なのか?
2022年現在、国内では唯一のピックアップトラックとして、トヨタが販売する「ハイラックス」。
さまざまなユーザーから支持されているといいますが、群馬県ではとくにハイラックスの人気が高いといいます。それは何故なのでしょうか。
【画像】これがハイラックス? アメ車デザインがカッコいい! カスタム「ハイラックス」を実車で見る!
2022年7月上旬に、群馬県で開催された「群馬パーツショー2022」の会場は、カスタムされたハイラックス一色。
これまでは、トヨタ「ランドクルーザープラド」がメインだった同イベントですが、ガラリと様変わりしています。
ハイラックスカスタムを出展していた販売店スタッフに聞いたところ、「群馬県は、ハイラックスの販売がとっても好調だから」という答えが返ってきました。
たしかに、群馬県は乗用車の1人あたりの保有台数ナンバー1の地域として知られています。
群馬経済研究所の調査結果では、2019年3月末現在で総保有台数では全国14位ですが、県内総人口1人当たりの保有台数は0.696台で1位に。
1世帯あたりでは2.1台ものクルマを保有するほど、群馬県は自動車社会なのです。
その理由となっているのが、公共交通インフラ。
県内には主要な鉄道や高速道路が整備されていますが、ドア・トゥ・ドアで出かけるとなると、まず駅までのアクセスが悪いようです。
とくに県北部はバス・鉄道のつなぎが悪く、クルマなしでは生活がままならないといいます。
そのため、北部の高校生は80%が20歳までに免許を取りたいという意向を持っており(群馬県調べ)、卒業と同時に免許取得をするのが恒例となっています。
群馬県民の自動車依存率は非常に高く、公共交通を使う人はわずか2.8%。うちバスを利用する人はわずか0.3%に留まっています。
そのため、わずか100m未満の移動でもクルマを使う人が、4人に1人という状態(群馬県調べ)。乗用車保有率が1位になるのも納得です。
加えてソニー生命保険の調査によれば、群馬の自動車ユーザーが愛車にかけるお金の額も、全国1位という結果が出ています。
データによれば、乗用車保有率と自動車にお金をかけたいという欲求は必ずしも比例しないことから、群馬県民にとってクルマは生活の足というだけでなく、ライフスタイルそのものであることが分かります。
■クルマ社会の群馬…なぜハイラックス人気?
そんな群馬県民に、なぜハイラックスが受けているのでしょうか。
群馬県内で調査しているうちに、いろいろなことが見えてきました。
まず理由のひとつになっているのが、自宅の敷地の広さ。あるクルマユーザーは、群馬県独特の敷地の広さを指摘します。
「高崎、前橋市街は都市部ですのでクルマを駐めるスペースにそれほど余裕がないというイメージですが、東京などと比べると1台あたりのスペースが広めなんです。
さらに、それ以外の地域は家の敷地が広く、大きなクルマを何台も持っている人が多いんですよ」(群馬県在住のA氏)
群馬県庁にも聞いてみましたが「家族の人数プラス1台を所有している」ことがスタンダードだといいます。
ハイラックスは5320mmという長い全長ゆえに、購入に二の足を踏む人が少なくないと聞きますが、群馬県のクルマを取り巻く環境から考えれば、ハイラックスを所有しやすいわけです。
今回、群馬パーツショーを主催した群馬トヨタやRVパークのスタッフは、県内でのハイラックス人気についてこのように語っています。
「そもそも群馬県は、四輪駆動車の保有台数も高い傾向にあります。
東部や北部に行けば、キャンプやラフティング、ウインタースポーツ、登山といったアクティブを楽しむことができる環境が整っています。
こうした趣味を楽しむユーザーにとっては、汚れたアイテムを気兼ねなく積めるハイラックスの利便性は非常に高いと思います」
同スタッフによれば、これまではそういった層にはランドクルーザープラドが人気でしたが、モデル末期ということもあって2022年あたりからハイラックスに取って代わった感じがあるといいます。
また、ハイラックスはカスタムパーツが非常に豊富なため、クルマにお金をかけたい群馬県民にとっては非常に魅力的に見えるというのも要因ではないかといいます。
※ ※ ※
ピックアップトラックであれば、人と違ったスタイルのクルマに乗れますし、農業従事者が多い群馬県では、同モデルは仕事にも実用的に使えるというメリットもあります。
ちなみに愛知県もハイラックスの需要が高い地域ですが、同県では「タコマ」や「タンドラ」といったハイラックスよりさらに大きなトヨタ製逆輸入ピックアップトラックの人気も高まっているようですので、また違った地域性があるのかもしれません。
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みんなのコメント
オンロード、オフロードともに快適ですがファミリーカーとしては大変かなって
でも工夫してファミリーで使用してる方もいますが
まだまだハイラックスライフを楽しみます
つまり9割がガタガタの泥道だから、軽トラかハイラックスじゃないと走れないからね。