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まるでバケモノ シボレー史上最大の10.3L V8エンジンはどのようにして作られたのか

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まるでバケモノ シボレー史上最大の10.3L V8エンジンはどのようにして作られたのか

排気量もパワーも圧倒的 ビッグブロックV8

「もっと大きく、もっと大胆に、もっと素晴らしく」……そう声高に謳うのは、シボレーの最新クレートエンジンの見出しだ。最近は先進的な技術革新や電動化が主流だが、このコラムでは、ガソリンマニアの鼓動を高鳴らせるようなテクノロジーを紹介する余地が残っている。

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クレートエンジンとは米国発のもので、主にレース用・交換用として購入したエンジンが木箱(クレート)に入れて配送されることからこのように呼ばれるようになった。エンジン廻りの部品が多く付属し、箱から出してそのまま装着できるのが特徴だ。

シボレーの広告の見出しは、真実でなければ自慢にもならないだろう。新開発の「ZZ 632/1000」エンジンは、スモールブロックではなく“ビッグブロック”のV8で、文字通り大きなシリンダーブロックを持っている。

ビッグブロックというのは1950年代に作られた言葉で、一般的にはパワーがあるけれども、重量やサイズも増すという意味だ。このトレンドはシボレーが始めたが、すぐにフォードが追随し、両社から多くの素晴らしいクラシック・パワーユニットが誕生した。

今回の新型V8には中途半端なところがなく、その数値はすべて驚異的なものである。632立方インチ(10348cc)の排気量を持ち、自然吸気ながら1018ps/6600rpm(および120kg-m/5600rpmのトルク)を発生することから冒頭の見出しが付けられた。圧縮比は比較的高いものの、オクタン価93の燃料で走行できるように設計されている。

CNC加工された合金製シリンダーヘッドには、1時間に最大39kgの燃料を供給できる8つの燃料噴射装置が取り付けられている。このペースで稼働した場合、1分間に7L以上の燃料を消費することになる。

ビッグブロック・エンジンとしては珍しく、8つの吸気および排気ポートはサイズやレイアウトがすべて同じであり、この対称性によって各シリンダーが同じパワーを生み出すことができる。オーバーヘッドカムはなく、バルブはブロック内の1本のカムシャフトからプッシュロッドとロッカーアームで操作される。

ボアストロークが116.84mm×120.65mmというロングストロークエンジンながら、7000rpmまで回転させることができる。これまでのビッグブロックV8は5500rpm程度だった。

吸気バルブは直径2.4インチ(60.96mm)のディナープレートタイプで、排気バルブと同様にチタン製。4本ベアリングのクランクシャフトは鍛造鋼で製造され、非常に高い強度を持っている。コンロッドも鍛鋼製で、ピストンは鍛造アルミニウム製である。

ZZ 632/1000は、確かにタフだ。耐久性テストでは、ダイナモメーターでドラッグストリップ200回分に相当する稼働を行った。

シボレーは、このエンジンはサーキット走行専用に設計されたもので、公道での使用は米国やカナダの排ガス規制に抵触する可能性があると注意を促している。燃料消費量を考えても、トレーラーで運ぶのが望ましいだろう。

2021年11月のSEMAショーで発表されたこのZZ 632/1000は、現在販売中である。

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みんなのコメント

20件
  • あくまでも”V8”にこだわる・・・・いいねえ。
  • どこが電動化が主流になっているんだよ
    全世界約200ヵ国の過半数以上が電動化を望んでいると思っているのか
    アスファルトも舗装されていなければ電気も碌に通っていない国はどうするんだよ
    いい加減な事を言うな
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