新車試乗レポート [2024.08.30 UP]
着実にアップデートされた7人乗り電気SUV【メルセデス・ベンツ EQB】【九島辰也】
文●九島辰也 写真●メルセデス・ベンツ
電気自動車として着実に進化している【メルセデス・ベンツ EQA】【九島辰也】
今年6月に早くもメルセデス・ベンツEQBが新しくなった。“早くも”としたのは従来型の登場から間もないからだ。その発表は2022年7月。メルセデスの電気自動車第三弾としてお披露目された。その時のグレードはEQB250とEQB350 4MATIC。それぞれ190os/385Nm、292ps/520Nmを発揮する。駆動方式は名前からも分かるように、前者がFWDの二駆、後者がAWDの四駆だ。
進化のポイントは557kmになった航続距離
EQB 250+
新型のグレードはそれをバージョンアップしたEQB250+とEQB350 4MATICとなる。ただ、出力やトルクに関しては変わらない。このサイズにしては十分すぎるドライバビリティを発揮する。それじゃ何が進化したのか。その答えはリチウムイオン電池にある。これまでのバッテリー容量は66.5kWhで、EQB250の航続距離は520kmだったが、それを70.5kWhに変更し、WLTCモード一充電走行距離を557kmとした。もちろん、充電はこれまで同様普通充電と急速充電に対応する。
その意味では小変更にとどまるが、エクステリアデザインもまたアップデートされる。フロントグリルが立体的なスターパターンをあしらっているのがそう。最新のEQシリーズに採用されるデザインがEQBにも取り入れられた。ただ標準車以外のグレードは呼び名が変わる。従来のAMGライン仕様はAMGラインパッケージ仕様となった。標準車のホイールデザインも変わったのも注目だ。
優れた静粛性で3列目との会話もスムーズ
EQB 250+
そんなEQBだが、このクルマの最大の魅力はこのサイズにして3列シート7名乗車を可能としている点だ。ミニバンからSUVに移行する傾向は強いが、こうしたモデルがなければミニバンの受け皿にはならない。EQBはそれを見事に具現化している。
気になるサイズは全長4685×全幅1835×全高1705mmとなる。ホイールベースは2830mm。この中に7名分のシートを収めたのだからありがたい。日本の道路環境では取り回しがよく、ストレスなく走れるのが想像できる。しかも、電気自動車なのだからキャビンは静かに保たれる。よって一列目と三列目の会話もそれほど大きな声を出さずにすむだろう。この辺はBEVの特権と言ってもおかしくない。
3リッターV6エンジン級のパワフルさ
EQB 250+
では走らせた印象だが、試乗車は今回バッテリーに手が入った売れ筋モデルのEQB 250+であった。
まずこのサイズにしては力強い走りを感じる。BEVの特性であるトルク重視の走りがそれで、イメージ的には3リッターV6クラスのガソリンエンジンを動かしているようだ。出だしはもちろん、高速道路での中間加速でそんな顔を覗かせた。すごいのは、それだけ大胆な加速を持ちながらアクセルの精度は高く、細かいスピードコントロールができるところ。アクセルがオンオフのスイッチではなく、何段階にも分かれているのを感じる。この辺の味付けはクルマ好きも納得だろう。メルセデス開発陣の技術力の高さを感じる。
EQB 250+
ただ、試乗はドライバーひとりの状態なので、実際に7人乗ってどの程度力強く走るかは不明。リアルな生活で7人乗ることは少ないかもしれないが、そこは試してみたくなるポイントだ。次回はメディアの企画でそんなことをしてもいいだろう。もしかしたら、その時こそBEVの優位性が発揮されるのかもしれない。
EQB 250+
電気自動車でキャンプを楽しむ。そんな生活も楽しめるのがGLB
EQB 250+
以上が新型EQBのインプレッションだが、このクルマの魅力は7名乗車と共に、スタイリングだと思う。EQAがSUVクーペならこいつはオーセンティックな四駆モデルだからだ。つまり、アウトドア感いっぱい。BEVをどこまでカスタムできるかはわからないが、キャンプ場にも似合いそうだ。最近は充電施設が近くにあるキャンプ場も出来ているしね。キャンプ道具を組み込んでそんな使い方もいいかもしれない。
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みんなのコメント
こんなのがメルセデス?!
情けない時代になったものです。。。
つまりめるつぇですにEQいらねってかんじ。