2021年9月10日(米国現地時間)、スバルは新型「WRX」の米国仕様車を米国で初公開した。日本仕様については、まだアナウンスされていない。
パワーユニットは2.4Lの水平対向4気筒 直噴ターボエンジン
WRXは、高出力パワーユニットを核とするシンメトリカルAWDシステムを搭載した、スバルのAWDスポーツパフォーマンスを象徴するモデルだ。WRXの源流は1992年に誕生した初代「インプレッサ WRX」で、2014年に発表された現行型の3代目から車名を「WRX」として、インプレッサから独立したモデルとなった。ちなみに「WRX」とは「World Rally eXperimental」を意味している。
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今回発表された4代目となるWRXは、初代から引き継がれてきたWRXらしさを継承しつつ、さらなる高みを目指し、パフォーマンスカーとしての価値、そして実用的なセダンとしての価値を革新的に進化させた、新世代のスバルAWDパフォーマンスカーだという。
パワーユニットには、2.4Lの水平対向4気筒直噴ターボエンジンを搭載。スポーツ走行時の優れた加速性能はもちろん、日常的な使用においても気持の良い加速フィーリングを実現している。トランスミッションは6速MTとスバル パフォーマンス トランスミッション(SPT)を設定。SPT搭載車には走りの楽しさを際立たせるスポーツ変速制御を採用し、Dレンジ走行中でもドライバーの加減速に応じてレスポンス良く変速する。
ちなみにトランスミッションの「SPT」については今回発表のニュースリリースで語られていないものの、スポーツ制御の組み込まれたCVTではないかと思われる。
駆動方式はもちろんフルタイムAWDだが、6速MT車はビスカスLSD付きセンターディファレンシャル方式、SPT車はVTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)となる。グレードによってはドライブモードセレクト機能も備える。
また、WRXとして初めてスバル グローバル プラットフォーム(SGP)を採用し、ボディやシャシの高剛性化やハンドル操作に対する応答性を高めている。電動パワーステアリングには2ピニオン方式を採用し、滑らかで応答遅れのないスポーティなステアリングフィールを実現している。
前述のドライブモーセレクト機能は、パワーユニットだけでなくステアリングやダンパー、エアコンにいたるまで、さまざまなユニットの制御を細かく調整できる。また、電子制御ダンパーも合わせて採用している。
新型WRXのエクステリアは、ヘキサゴングリルを起点とした立体的で彫りの深い造形、ワイド&ローを強調するフロントバンパーや力強く張り出したフェンダーなど、パフォーマンスカーにふさわしいアグレッシブでスポーティなスタイリングだ。
前後フェンダーのスポーツサイドガーニッシュやサイドシルスポイラーなどに、空気を整流するヘキサゴンパターンの空力テクスチャーを採用。フロントフェンダー後部とリアバンパー後部にはエアアウトレットも設け、パフォーマンスカーならではのデザインとコーナリング時や高速走行時の操縦安定性を両立させている。
インテリアは黒を基調とし、レッドステッチを配して、WRXらしいアグレッシブでスポーティなパフォーマンスを表現している。ほかの最新スバル車同様、インパネ中央には大型のセンターインフォメーションディスプレイが備わり、さまざまな機能を集約している。一部グレードには新設計・新デザインのRECAROシートも採用している。
パフォーマンスカーとはいえ、実用性も重視している。前後席ともショルダールームを拡大し、従来型よりもホイールベースを拡大したため、リアシートのスペースは大幅に広がっている。トランクスペースも従来型同様にベビーカーやゴルフバッグが入る容量を確保している。
運転支援システムでは、SPT車にはステレオカメラを広角化した新世代アイサイトを標準装備。電動ブレーキブースターを組み合わせて、プリクラッシュブレーキの作動領域を拡大している。スバルがこだわり続けている視界の良さも継承されている。
なお、米国仕様の新型WRXは、2022年に米国で販売を開始する予定。気になる日本仕様だが、2022年の春ごろには発売されるのではと噂されている。
■スバル 新型WRX 主要諸元(編集部換算値)
●全長×全幅×全高:4670×1826×1468mm
●ホイールベース:2672mm
●エンジン種類:水平対向4気筒 直噴ターボ
●排気量:2.4L
●最高出力(ネット):271hp
●最大トルク(ネット):350Nm
●トランスミッション:6速MT/スバル パフォーマンス トランスミッション(SPT)
●駆動方式:AWD
●サスペンション 前/後:ストラット/ダブルウイッシュボーン
●ホイール:18インチ アルミ
●タイヤサイズ:245/40R18
※18インチ アルミホイール装着車の開発目標値
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