現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スペシャルティカーの上を行く高級スペシャルティカーって何だ? 誰もが羨望の眼差しを向けた4台の懐かし国産車

ここから本文です

スペシャルティカーの上を行く高級スペシャルティカーって何だ? 誰もが羨望の眼差しを向けた4台の懐かし国産車

掲載 5
スペシャルティカーの上を行く高級スペシャルティカーって何だ? 誰もが羨望の眼差しを向けた4台の懐かし国産車

他車種とは差別化を図ったモデルが多かった

 まだスペシャルティカーという言葉が生きていたころ、その上をいく注目を集めたのが“高級スペシャルティカー”だった。

マスタングに倣った日本のスペシャリティカー! フルオーダーシステムが圧巻の初代セリカとは

 登場順に車種を挙げると、マツダ・コスモAP(1975年)、三菱ギャラン・ラムダ(1976年)、トヨタ・セリカXX(1978年)、そして日産レパード(1980年)などがその顔ぶれ。あとになりトヨタからソアラが登場したことで、“ハイソカー”と呼ばれる高級車群にもスポットが当たったり、あるいはBMWやメルセデス・ベンツ、アウディといったドイツ車を中心とした輸入車勢が日本でも広く定着し始める。そうした流れの直前、1970年のセリカ以降の1970年代後半から1980年代にさしかかったころに、この高級スペシャルティカーの静かなブームがあった。

 特徴は、贅を尽くしたクルマだったということ。あるいは大人のクルマということ。折りしも筆者は運転免許とりたての若造だったが、友人と誘いあっては自動車ディーラー巡りをし、展示車を見てきたり、カタログを貰ってきたりしては、ああだこうだと論評していたもの。新型車が登場するとショールームに実車を見に行くのは心ときめく行為だったし、ちょうどそんな思いで見に行ったのが、今回取り上げる高級スペシャルティカーだった。

マツダ・コスモAP

 ロータリーエンジン専用車だったコスモスポーツの生産終了から3年、コスモの名を受け継ぎ、じつに華麗なラグジュアリーカーに生まれ変わったのがこのモデルだった。

 AP(アンチ・ポリューション=公害対策)と車名に謳いながら搭載されたのは13B、および12Aの2機種のロータリーエンジンと、2L、1.8Lという2機種のレシプロエンジン。当時のカタログの諸元表を見ると、13B(135ps/19.0kg−m)搭載のリミテッドでは、5速MT車で0→400m加速(2名乗車)は15.9秒、燃料消費率は60km/h定地走行値で13.0km/Lなどと記載されている。

 また“ラグジュアリースポーツ”と自ら名乗りながら、リミテッドではフル装備もアピール。ただし“オーディオ装置”と紹介されているのは、フロント10cm/リヤ13cmの4スピーカーにAM/FMステレオレシーバー+カセットと、今の時代とは隔世の感ありの素朴さだ。

 スタイリングはガラスが昇降し、有効視界範囲336.4度を実現したセンターピラーウインドウ付きのクーペと、あとから加わったノッチバックのリーフ後半をレザーであしらったL(ランドゥトップ)の2タイプ。1979年のファイスリフトでヘッドライトが角型2灯に変わった。

三菱ギャラン・ラムダ

 シリーズ名こそセダンのシグマと同じギャランの名が与えられ、メカニカル・コンポーネンツのベースは共用していたものの、エクステリア、インテリアはまったく別物に仕立てられたのがこのギャラン・ラムダだった。

 ギリシャ文字が充てられた車名からして独創的だったが、とにかく目を惹いたのはこのクルマのスタイリング。

 日本車で初めて角型4灯ヘッドライトを採用したシャープなフロントマスク、太いリヤピラーと大きくラウンドしたリヤウインドウなど、大胆なデザインは見応えがあった。

 インテリアもシトロエン張りの1本スポークのステアリングホイールがユニークで、チェック柄またはギャザー入りのシート、取り外し可能な木製エンクロージャーのオーディオスピーカーなど、装備面でのトピックも事欠かなかった。 

トヨタ・セリカXX

 2代目“風のセリカ”登場時に、その6気筒、ロングホイールベース版として登場したのが初代セリカXXだった。

 “そして、ドラマが始まった”のフレーズは当時のCMでも使われていたはず。カタログの外観写真の側に女性のパンプスが脱ぎ捨てて(?)ある演出など、なかなかの大人の世界観といったところ。

 表面を着色強化ガラスで仕上げたエアロピラーはベンチレーション機能を内蔵。

 インテリアはフェイクながらステッチの入ったインパネやステアリングホイール、手動式だったがスライディングルーフを全車に設定するなど、4気筒のセリカとはひと味違うラグジュアリーテイストで差別化を図ったモデルだった。 

日産レパード

 6気筒/ロングノーズ版の北米向けマキシマをベースに開発されたモデル。登場時はブルーバード/チェリーの各販売店向けに、レパードとレパードTR-Xの兄弟車が設定された。

 全長4630mmのゆったりと大柄なボディサイズで4ドアと2ドアの2タイプのボディ形状を用意。

 いずれもリヤクォーターからリヤにかけて、ウインドウを連続的に大きくまわしたデザインを特徴とした。オートレベライザーを始めとした先進メカニズムの投入、ワイパー付きフェンダーミラー、ドライブコンピューター、日本初のオートボリュームコントロール、メタル対応ドルビー付きカセットデッキ、16cmウーファーを含む8スピーカーなど、贅を尽くした装備内容も自慢だった。

こんな記事も読まれています

「外環道へのランプ渋滞ズラーーッ」に終止符? 東北道「川口JCT」で渋滞対策やります! 圏央道「久喜白岡JCT」でも 夜間通行止めで実施
「外環道へのランプ渋滞ズラーーッ」に終止符? 東北道「川口JCT」で渋滞対策やります! 圏央道「久喜白岡JCT」でも 夜間通行止めで実施
乗りものニュース
日産「“超豪華”4人乗りオープンカー」登場! 世界初の「“斬新”SUV」!? 700万円超え”最上級仕様“の「ムラーノ クロスカブリオレ」米で高額落札
日産「“超豪華”4人乗りオープンカー」登場! 世界初の「“斬新”SUV」!? 700万円超え”最上級仕様“の「ムラーノ クロスカブリオレ」米で高額落札
くるまのニュース
カッコよくて軽快! スウェーデン生まれのハスクバーナ「スヴァルトピレン250」に乗ってみました! ~夜道雪のちょっと寄り道~
カッコよくて軽快! スウェーデン生まれのハスクバーナ「スヴァルトピレン250」に乗ってみました! ~夜道雪のちょっと寄り道~
バイクのニュース
フェラーリ、高速コーナーのバウンドに苦戦。サインツJr.「それが原因でタイヤが死んでしまう」
フェラーリ、高速コーナーのバウンドに苦戦。サインツJr.「それが原因でタイヤが死んでしまう」
motorsport.com 日本版
まるで[飛行機]のコックピット!! 個性的なデザイン[シトロエンDS5]は格安なオシャレ車だった!
まるで[飛行機]のコックピット!! 個性的なデザイン[シトロエンDS5]は格安なオシャレ車だった!
ベストカーWeb
【KNOX】「トーア」は伸び縮みするのに摩耗や切り裂きに強い!防護性が高い快適ジャケットなのだ  
【KNOX】「トーア」は伸び縮みするのに摩耗や切り裂きに強い!防護性が高い快適ジャケットなのだ  
モーサイ
【写真蔵】「シンガー」がレストア&カスタマイズして再構築した、2台のポルシェ911
【写真蔵】「シンガー」がレストア&カスタマイズして再構築した、2台のポルシェ911
Webモーターマガジン
慶洋エンジニアリング、BMW対応の新型APPCAST発売
慶洋エンジニアリング、BMW対応の新型APPCAST発売
レスポンス
PP獲得のノリス、優勝争いは”8人”で大混戦の可能性を予想「ミスを最小限にして良いレースにしないと」|F1スペインGP
PP獲得のノリス、優勝争いは”8人”で大混戦の可能性を予想「ミスを最小限にして良いレースにしないと」|F1スペインGP
motorsport.com 日本版
角田裕毅、冷却系の問題で走行時間をロス、新型ウイングは使用中止に「ペースも不足。原因を突き止めたい」F1第10戦金曜
角田裕毅、冷却系の問題で走行時間をロス、新型ウイングは使用中止に「ペースも不足。原因を突き止めたい」F1第10戦金曜
AUTOSPORT web
日産「小さな高級SUV」実車登場! 約3年ぶり「顔面刷新」で“大胆デザイン“に進化! 豪華内装もイイ「ノート オーテッククロスオーバー」が展示中
日産「小さな高級SUV」実車登場! 約3年ぶり「顔面刷新」で“大胆デザイン“に進化! 豪華内装もイイ「ノート オーテッククロスオーバー」が展示中
くるまのニュース
【MotoGPライダーの足跡】中上貴晶選手、9歳の転機。「カートは危ないから、2輪がいい」
【MotoGPライダーの足跡】中上貴晶選手、9歳の転機。「カートは危ないから、2輪がいい」
バイクのニュース
日本限定、レンジローバーに特別仕様車…日本文化と英国とのつながりを表現
日本限定、レンジローバーに特別仕様車…日本文化と英国とのつながりを表現
レスポンス
駐車場では「タイヤ止め」から離して止めるべし!! 愛車の寿命を伸ばす習慣3選
駐車場では「タイヤ止め」から離して止めるべし!! 愛車の寿命を伸ばす習慣3選
ベストカーWeb
「P10プリメーラ」を「ブルーバード」から乗り換えて増車! 日産マニアが歴代愛車に装備したのは「グラフィックイコライザー付きオーディオ」
「P10プリメーラ」を「ブルーバード」から乗り換えて増車! 日産マニアが歴代愛車に装備したのは「グラフィックイコライザー付きオーディオ」
Auto Messe Web
けっこう使う言葉だけど説明できない「バイパス」! 一体どんな道路を指す?
けっこう使う言葉だけど説明できない「バイパス」! 一体どんな道路を指す?
WEB CARTOP
スーパーフォーミュラ第3戦決勝日はウエットコンディションに。日曜フリー走行は岩佐歩夢がホームストレートでスピンし赤旗終了
スーパーフォーミュラ第3戦決勝日はウエットコンディションに。日曜フリー走行は岩佐歩夢がホームストレートでスピンし赤旗終了
motorsport.com 日本版
BMW、2025年は新チームでスーパーバイク世界選手権に挑戦
BMW、2025年は新チームでスーパーバイク世界選手権に挑戦
レスポンス

みんなのコメント

5件
  • 初代セリカXXは超絶不人気だった。
    今ほとんど現存してないんじゃない?
    重い車体に非力な汎用SOHC。
    あのままモデルチェンジしないまま廃番かと思ってた
  • マツダコスモは、排ガス規制でパワーダウンした他メーカーのクルマをしり目にハイパワーなモデルで高級ゾーンに殴り込みをかけて当初スマッシュヒットしたという。追加モデルのコスモLは、ランドウトップという後にも先にもこのモデルだけの形だけ見れば2ドアセダンでしたね。当時のアメ車の雰囲気が一番あるモデルでした。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村