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試乗 アルファ・ロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ 「痛快そのもの」

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試乗 アルファ・ロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ 「痛快そのもの」

もくじ

どんなクルマ?
ー ジュリアに続く新世代アルファ

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どんな感じ?
ー ターボらしからぬサウンドと暴力的な加速
ー クラス随一のハンドリング性能
ー ノイズは多いが洗練されたキャビン

「買い」か?
ー 刺激的な走りと実用性を両立

スペック
ー アルファ・ロメオ・ステルヴィオのスペック

どんなクルマ?

ジュリアに続く新世代アルファ

ステルヴィオ・クアドリフォリオは皆が憧れるクローバーのバッジをつけた初めてのSUVだが、立派にアルファ・ロメオの一員に仕上がっていた。アルファ・ロメオはジュリア・クアドリフォリオで原点復帰を果たし、赤い血の流れる真のパフォーマンスカーを生み出す能力を再び世に知らしめた。ステルヴィオはこれに続くモデルとして作られたのだ。

ステルヴィオ・クアドリフォリオはジュリア・クアドリフォリオと2.9ℓツインターボV6エンジンや8速ATを共有しているが、ギア比は変更されている。また、ジュリアは510psのパワーで後輪のみを駆動していたが、ステルヴィオはQ4システムを搭載し、四輪駆動となっている。

最大トルクの半分である30.6kg-mまで前輪に送られるが、これはリアタイヤがスリップし始めた場合に限られる。それ以外は後輪駆動で、リアディファレンシャルによってトルクが左右に配分される。これらを組み合わせることで、ステルヴィオは驚愕のパフォーマンスを実現している。

われわれAUTOCAR英国編集部はすでに2度、フェラーリから供給されたエンジンとクラス随一のハンドリングのポテンシャルを体験している。1度目はUAEにあるジュベル・ジェの滑らかな舗装路で、もう1度は英国で左ハンドル仕様を試乗した時である。今回は、英国で右ハンドル仕様を試す初めての機会だったのだ。

どんな感じ?

ターボらしからぬサウンドと暴力的な加速

ステルヴィオは拡大されたホイールアーチやボンネットの吸気口、刺激的なサウンドを発する4本出しのマフラーからもわかる通り、アグレッシブかつ爆発的なパワフルに仕上がっている。

ステルヴィオ・クアドリフォリオはダイナミックモードでも十分魅力的なサウンドを発するが、レースモードに設定した途端容赦がなくなる。シフトアップ時には銃声のようなサウンドが鳴り響き、エンジンはターボエンジンとは思えない唸り声をあげる。

スペックシートに並ぶ数値も立派だ。0-100km/h加速はわずか3.8秒で、時には暴力的に感じるほど。ターボラグが驚くほど存在しないため、いつでもパワーを引き出せる。

ステルヴィオ・クアドリフォリオに感心する点は加速力だけではない。まるでもっと車高が低いかのような平静さとボディコントロールを見せるのだ。コーナーでは非常に安定しており、スコットランドのB級路だろうとこの印象は変わらない。そのため、どこでもハイスピードで駆け抜けることができる。

クラス随一のハンドリング性能

ステアリングは軽くギアレシオが小さいため、操作には即座に正確な反応を返す。これはレースモードで特に重要だ。というのも、このクルマはトルク配分が後輪寄りで、すべてのトラクションコントロール機能がオフになることでカウンターステアを当てる場面も出てくるからだ。

英国の道路を走ると、硬くはあるもののまずまずの乗り心地を見せた。ノーマルモードでは荒れた路面でもほとんどの衝撃を吸収できていた。さらにダイナミックモードですら、かなり真剣に追い込まないとダンピングの限界を見せることはなかったのだ。

ギアチェンジは、コラムにマウントされた大きなパドルシフターを用いて行うこともでき、変速スピードはレースモードで最も速くなる。クルマに任せきりでも総じてスムーズに走るものの、ノーマルモードやダウンシフト時には遅く感じられることもある。

以前ウィンタータイヤを履いたステルヴィオに試乗した時には、標準の鉄製ブレーキディスクが装着されており、ペダルの踏み込みに対して食いつきが少々過敏に感じることもあった。

今回はピレリ・ゼロを履いており、より応答性に優れた印象を受けた。オプションのカーボンセラミックブレーキは暖まるまでは効きの予想がつかず、特にスタート発進停止を繰り返すような場面では怖い思いをしそうだ。

ノイズは多いが洗練されたキャビン

今回の試乗車はオプション満載で、フロントシートは標準のレザーシートではなく、カーボンフレームのスパルコ製バケットシートが装着されていた。ホールディング性能に優れるのはもちろん、インテリアのスポーティな雰囲気を作りだすのに一役買っていた。

ロードノイズやウィンドノイズはキャビンに驚くほど侵入してくる。光沢が大げさなカーボントリムや傷つきやすいプラスティックは少々興ざめしてしまう部分だ。

そのほかについては、キャビンの洗練性はクラス標準を超えている。加えて、クアドリフォリオは標準装備も充実している。

8.0インチインフォテインメントシステムはアップルカープレイやアンドロイドオートを使用できるほか、フロント・リアパーキングセンサー、リアビューカメラ、電動サンルーフ、ハーマンカードン製14chサウンドシステムを搭載している。

「買い」か?

刺激的な走りと実用性を両立

このモデルを買うかどうかは頭でなく心で決める問題だが、買えるだけの金さえあれば最も魅力的なパフォーマンスを持つSUVなのは間違いない。

確かにジュリア・クアドリフォリオの方が刺激的かもしれないが、高いドライビングポジションや実用的なトランクルームは日常使いで大きな魅力を持つだろう。

インテリアに使用されているプラスティックの質感は、特にドイツ勢と比べると価格相応とは言えない。だが、ステルヴィオの走りは痛快そのものだ。

アルファ・ロメオ・ステルヴィオのスペック

■価格 6万9500ポンド(997万円)
■全長×全幅×全高 4461×1854×1410mm
■最高速度 283km/h
■0-100km/h加速 3.8秒
■燃費 13.3km/ℓ
■CO2排出量 210g/km
■乾燥重量 1830kg
■パワートレイン V型6気筒2891ccツインターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 510ps/6500rpm
■最大トルク 61.3kg-m/2500rpm
■ギアボックス 8速オートマティック

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