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「これがホンダ版シューティングブレークだ!?」マニアが悦ぶレアグレードのアコードエアロデッキ1.8LX-Sという珍車【ManiaxCars】

掲載 更新 15
「これがホンダ版シューティングブレークだ!?」マニアが悦ぶレアグレードのアコードエアロデッキ1.8LX-Sという珍車【ManiaxCars】

コンセプト、パッケージ、スタイルのどれもが超個性的!

これぞ変態グルマの変態グレードだ!

「キミはRX-7以外のアンフィニを知ってるか?」カペラC2とファミリアにも存在した激レアモデル!【ManiaxCars】

1985年7月、3代目アコードにラインナップされたのが3ドアハッチバックモデルのエアロデッキ。当時のホンダが声を大にして謳ったのは、“FF世界初の4輪ダブルウィッシュボーン式サス採用”だ。まぁ、80年代半ばと言うと、どの国産メーカーも何かにつけて日本初だの世界初だの言っていた時代…そんな記憶がある。

グレード展開は2.0L直4DOHC16バルブ+PGM-FI(グロス160ps)搭載のSi、1.8L直4DOHC16バルブ+ツインキャブ(同130ps)搭載のLXR-S/LX-S、1.8L直4SOHC12バルブ+シングルキャブ(同110ps)搭載のLXR/LXと、エンジンによる明確なヒエラルキーが構築されていた。

今回取材したLX-Sのポジションは、エンジンはDOHC、しかし装備は最廉価グレードLXに準じるというもの。一方で、フロントにベンチレーテッドディスクブレーキとスタビライザーを装備し、タイヤも185/70SR13(LXは165SR13)にサイズアップされることから、走りの性能を追求したスポーティモデルと言っていいだろう。

そんなアコードエアロデッキはカッコ良く言うと、まさに和製シューティングブレーク。シューティングブレークとは2ドアクーペがベースのハッチバック車で、元々ヨーロッパの貴族が猟銃を載セて狩りに行く時に使ったクルマ。かつて、メルセデスベンツやジャガーにもスペシャルモデルが存在したほど伝統と格式がある。

久々に間近で見てまず思ったのは「全高が低い!」ということ。加えてノーズの低さも相まって、全幅は5ナンバー枠に収まっているのにやたらとワイド&ローな印象を受ける。

ヘッドライトは、シューティングブレーク風なスタイリングにミスマッチなリトラクタブルを採用。外装デザインの担当者は、相当ブッ飛んだ人だったと想像される。好き嫌いは分かれるにしても、外装における大きな特徴になっているのは間違いない。

純正オプションの電動ガラスサンルーフ。内側には直射日光を遮るためのシェードも設けられる。ちゃんと作動するのは見事だが、年式を考えると雨漏りが心配だったりするのも事実。

LX-SとLXのアンテナは手動式。それ以外のグレードは、同じ位置にアンテナがありながら電動式になるのが変態だ。

左右リヤクォーターウインドウは開閉可能で車内の換気を積極的に行える。リヤゲートはルーフ後端部分までガラスになってるのが特徴と言える。

狭い場所での乗り降りに苦労しそうなほど大きなドアを開けて乗り込むと、フロアに対して座面が低く、足を前に投げ出すようなポジションで座らされる。必然的に低くなるアイポイントが新鮮。手前にスラントしたダッシュボードのおかげで圧迫感を覚えることもない。

メーターは、スピードを中心として左に6500rpmからレッドゾーンが始まるタコメーター、右に水温&燃料計が配置される。

マニュアルエアコンの操作パネルと、純正カセットデッキ一体型AM/FM電子チューナーラジオが上下に並ぶセンターコンソール。

ステアリングコラム左側には、リトラクタブルヘッドライトの開閉スイッチが確認できる。

サイズ大きめでサポート性も悪くない前席。運転席には座面の高さを調整できるリフター機能も付く。

後席は3ドアハッチバック車とは思えないほど居住性が高く、身長180cmくらいの人でも快適に乗れるのが素晴らしい!

5名乗車時でも容量的には十分なラゲッジルーム。後席背もたれは50:50の分割可倒式で、乗車人数や荷物の量に合わせてアレンジできるなど、使い勝手は非常に良さそう。

また、リヤゲートがルーフにまで回り込んでる点にも注目。が、ダンパーが完全に抜けていて、手で支えてないと落ちてきてしまうのは年式を考えれば仕方ない(笑)。

ホンダの『H』マークが大きく入った純正フロアマット。こういうモノが程度の良い状態で残っているのだから、変態グルマは奥が深いと思う。

LX-S(とLXR-S)に搭載されるのはB18A型。ボア×ストロークはφ81.0×89.0mmで1834ccとなる。一方、同じ1.8LでもLXR/LXはボアφ80.0×ストローク91.0mmで1829ccのA18A型を搭載。トヨタ1ZZ&2ZZ、スバルEJ15&EL15のように、同じ排気量で2種類のエンジンが存在するのは、それだけで相当な変態臭を放つ。

日本の自動車史上、他に類を見ない2.0Lクラスのシューティングブレーク型3ドアハッチバック。今後、この手のクルマがカタログモデルとしてラインナップされることはまず考えられない。それだけ当時のホンダが切れまくっていたという事だ。

■SPECIFICATIONS
車両型式:CA2
全長×全幅×全高:4335×1695×1335mm
ホイールベース:2600mm
トレッド(F/R)1480/1475mm
車両重量:1080kg ※サンルーフ装着車
エンジン型式:B18A
エンジン形式:直4DOHC
ボア×ストローク:φ81.0×89.0mm
排気量:1834cc 圧縮比:9.4:1
最高出力:130ps/6000rpm
最大トルク:16.5kgm/4000rpm
トランスミッション:4速AT
サスペンション形式(F/R):ダブルウィッシュボーン/ダブルウィッシュボーン
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ドラム
タイヤサイズ(F/R):185/70SR13

●TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

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みんなのコメント

15件
  • これ、ホンダのクルマの中でスゴく好き。
    今のクルマの記事だと、すぐシートアレンジとか
    室内寸法とかつまんない比較しかやらないけど、
    このクルマにはそんなの野暮な話。

    それより大事なのは他に無いキャラクターなんだよ。
  • 現実的に実用的でスタイリッシュ。
    1~2人が乗って軽い趣味や買い物のスペース。

    なんで今ないのかな~?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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