ワゴンながらデザインはもはやスポーツカー
アウディは3月17日にワゴンボディの新型EV「A6アバント e-tronコンセプト」を初披露した。コンセプト段階ではあるものの、市販化を前提としたモデルで、最大700kmという長い航続距離を実現。長距離走行が苦手というEVのイメージを払拭する。またアウディらしい前衛的なデザインに仕上げられている点も注目だ。
これまでにもラグジュアリーGTやSUVのe-tron(EV)をリリースしてきたアウディだが、いよいよボリュームゾーンのA6シリーズもEV化され、特にA6アバント(ワゴン)はアウディ初のEVワゴンということで注目が集まる。
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Cd値は0.20、従来のアバントよりさらにスタイリッシュに
その注目ポイントのひとつは、デザイン。これまでもアウディのアバントは実用性だけでなく、スタイリッシュなスタイリングを特徴としてきたが、A6アバント e-tronコンセプトはデザインをさらに一歩前に進めてきた印象。低く構えたプロポーションやスポーツカーのようなエアロフォルム、凝ったディテールの造形など、全体に整ったデザインがEVである以前にクルマそのものの魅力を高めている。
このスタイリッシュなフォルムを実現させているのがPPE(プレミアム プラットフォーム エレクトリック)と呼ばれるEV専用アーキテクチャーだ。前後アクスル間に約100kWhの大容量バッテリーを搭載し、低重心化を実現。空力性能の目安となるCd値は0.20を実現し、空力が極限まで煮詰められていることをうかがわせる。これに大径ホイール(コンセプトカーは22インチを装着)を組み合わせ、スポーティなスタイリングを完成させている。
わずか10分の充電で300km走行可能
ボディサイズは全長4.96m×全幅1.96m×全高1.44mと低いながらも大柄なボディを持つA6アバント e-tronコンセプトだが、航続距離は最大700kmを実現する。なお市販モデルではいくつかのバリエーションが存在し、エントリーモデルでも0-100km/h加速を7秒未満、ハイパフォーマンスモデルでは4秒未満という俊足を実現する模様だ。
気になる充電時間について全貌は明らかにされていないものの、急速充電ステーションでわずか10分間充電するだけで300kmの走行が可能という。また25分以内でバッテリー容量を5%から80%まで充電できるとのこと。モーターは2基搭載し、システム出力は350kW、最大トルクは800Nmと公表される。この内容ならダイナミック性能でエンジン搭載車を上回るという謳い文句も納得だ。
ヘッドライトで動画を投影してゲームを楽しめる??
また技術面では、デジタルマトリクスLEDフロントヘッドライトという先端技術を搭載する。これは動画投影機能を持ち、駐車スペースで前方が壁の場所であれば、駐車中にビデオゲームなどを楽しむことができるという。これなら充電中もドライバーや乗員が退屈することはなさそうだ。
パワートレインが電動となることのほかにも、これまでになかった様々な機能や付加価値を盛り込み登場したA6アバント e-tronコンセプト。市販モデルの登場が今から楽しみだ。
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