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中古だと買い得感急上昇!? 隠れた人気薄実力車 5選

掲載 更新 13
中古だと買い得感急上昇!? 隠れた人気薄実力車 5選

 中古車と新車の最大の違いは、“人気”という不確定要素が価格に与える影響が大きいこと。新車の場合、いくら人気があるといっても、新車価格が高くなることはない。しかし、中古車の場合、人気車と人気薄車では、販売価格に差が出ることが多い。これは人気という要素が中古車価格に影響を与えているからだ。

 一方で、人気はそのクルマ本来の性能には全く関係ないことが多い。なかには、高いポテンシャルをもっているクルマでも、人気がないことやそのカテゴリーの人気が低迷していることで、中古車相場が安くなっている隠れた実力車という存在がある。

北米でインフィニティQX60発表! 次期スカイラインセダンはこのSUVになるのか?

 そこで、今回は実力が高いにもかかわらず、中古車相場が割安な、隠れた実力車を5台紹介したい。

文/萩原文博、写真/MAZDA、NISSAN、SUBARU、MITSUBISHI、編集部

【画像ギャラリー】今こそ欲しい!! 中古価格が割安な隠れた実力車たち!!

■日産 スカイラインクーペ

日産 スカイラインクーペ(CV36)/中古車平均価格:約130万円/クーペ人気薄で内容を考えればかなり割安に

 まずは、2007年10月~2016年1月まで販売されたCV36型の日産 スカイラインクーペだ。ミニバンやSUVが人気な時代に、2ドアクーペというカテゴリー自体がややオワコン感もある。だからこそ中古車相場は割安となっているのだ。

 2007年10月登場の最終型スカイラインクーペは、セダン同様に高剛性、低振動を両立した新開発のFR-Lプラットフォームを採用。外観デザインは、力強く、かつ優雅にカーブするフロントフェンダーのライン、流麗なシルエット、グラマラスな前後フェンダーなどで艶やかで躍動感を表現。

 インテリアは、運転席側は心地よい囲まれ感を演出し、助手席側はインストルメントパネルからドアへとスムーズに流れる豊かな面で高品質で快適な空間を表現。

 新開発の3.7L V型6気筒DOHCエンジンは、アクセル開度や回転数などの運転状態に応じて、エンジンの吸気バルブの作動角とリフト量を連続的に変化させる日産独自の新技術「VVEL(バルブ作動角・リフト量連続可変システム)」を採用。

 最高出力333psを発生し、2400回転から7000回転というワイドバンドで最大トルクの90%を発揮している。

 組み合わされるトランスミッションは、通常のDモードに加えて、スムーズな走りを実現するとともに、スポーティな走りを可能にするDSモードを設定する5速ATと、1速から3速のトリプルコーンシンクロの採用やショートストローク設計により、素早いギヤチェンジ操作が可能な6速MTを用意している。

 現在、最終型スカイラインクーペの中古車の流通台数は約117台。平均価格は約130万円で、中古車の価格帯は約40万~約328万円となっている。そのうち約43台は100万円以下のプライスが付いている。

 全117台の中古車のうち6速MT車は約30台。3.7Lという大排気量V6エンジンを6速MTで操れるのは、国産車ではフェアレディZかこのスカイラインクーペぐらい。後席もあり、トランク容量も確保されているので、実用性も高いのが魅力だ。

 6速MT車の中古車相場は約99.9万~約299万円で、100万円台でも充分手が届く。3.7Lという大排気量による税金の高さと、ハイオク指定で、ランニングコストは掛かるが、大排気量自然吸気エンジンをMTで操る絶妙なフィーリングを味わうのは今しかない。

■マツダ 3代目MPV

マツダ MPV(3代目)/中古車平均価格:約38.6万円/流通台数は「2.3S」が多め

 続いては、ファミリーカーの定番となったミニバンでの隠れた実力車を紹介しよう。それは2006年~2016年に販売されたマツダ MPVだ。この3代目MPVは当時トヨタ エスティマのライバルとして登場した。

 低床そして2950mmというロングホイールベースの新設計プラットフォームを採用。サスペンション形式は、フロントにマクファーソンストラット式、リアにマルチリンク式を搭載。ミニバンの常識を超えるハンドリング性能、操縦安定性を実現している。

 広い室内空間の2列目シートには、人間工学に基づいて開発された新発想の「スーパーリラックスシート(オプション)」を設定。オットマン、座面角度調整機構、スイング機構付大型ヘッドレストなどにより筋力負担の低減や血液循環を促進し、ファーストクラスの快適性を実現している。

 また、3列目シートは、6:4分割で前方にワンアクションで倒れる方式とし、シートアレンジに関係なく収納できる大容量のアンダートランクを新設定。実用性と操作性を大幅に向上させている。

 搭載エンジンは最高出力163psを発生する2.3L直列4気筒自然吸気と同245psを発生する2.3L直列4気筒ターボエンジンの2種類。トランスミッションは自然吸気エンジンの2WD車に4速AT、そのほかは6速ATが組み合わされた。

 その後マイナーチェンジで4速ATは5速ATへ変更されている。ミニバンでも人馬一体の高い走行性能を誇ったMPV。走行性能だけでなく、豪華な装備や利便性はエスティマに一歩も引けをとっていなかった。

 現在、3代目MPVの中古車は約336台流通している。平均価格は約38.6万円で、中古車の価格帯は約7.8万~約169万円となっている。そのうち約95.2%の中古車は100万円以下のプライスが付いている。

 3代目MPVの中古車のグレード構成を見てみると、最も多いのが約175台の「2.3S」。この2.3Sは2008年のマイナーチェンジで設定された自然吸気エンジンを搭載した上級グレードで、生産終了まで販売された。

 続いては、「2.3Cスポーティパッケージ」の約62台。そして、ターボエンジンを搭載した「2.3T」の約43台。2.3Cの約30台となっている。

 最高出力245psのターボエンジンは魅力だが、ターボエンジンはメンテナンスの履歴によってコンディションが大きく分かれるので、自然吸気エンジンを搭載した2.3Sを中心に狙うのが得策だろう。

 約23台とかなり台数は少ないが「23S Lパッケージ」ならば、パワーリアゲートなど快適装備が充実しているので、狙い目だ。

■スバル エクシーガ

スバル エクシーガ・クロスオーバー7/中古車平均価格:46.9万円/今は消滅したスバル国内市場向け最後3列シートSUV

 ここからは、現在人気のボディタイプであるSUVから3モデルピックアップ。

 エクシーガはインプレッサをベースとした7人乗りの3列シートモデル。“7シーターパノラマツーリング”というコンセプトで2008年6月に登場。サスペンション形式はフロントがストラット、リアはダブルウィッシュボーンを採用。

 さらに、新開発のクロスメンバー、スタビライザーなどにより、優れたステアリング応答性を実現し、高い走行性能を実現した7シーターワゴンだった。

 当初は2L水平対向4気筒ターボと2L水平対向自然吸気エンジンを搭載していたが、2009年12月に2.5L水平対向4気筒エンジンを追加。

 そして、2012年のマイナーチェンジで2.5Lエンジンを新世代のFB25型に変更。同時にトランスミッションのリニアトロニックと呼ばれるCVTもパーツやレイアウトを最適化して、小型・軽量化されている。

 2015年3月まで販売されたエクシーガだったが、2015年4月にエクシーガクロスーバー7と名称を変更して登場。その名のとおり、クロスオーバーSUVテイストを取り入れ、専用サスペンションにより最低地上高を170mmにアップ。

 搭載エンジンは2.5Lのみで、運転支援システムのアイサイトver.2を装着し、2018年3月まで販売された。

 現在、エクシーガの中古車の流通台数は約380台。平均価格は約46.9万円。中古車の価格帯は約13万~約197.8万円となっている。そのうち100万円以下の中古車は約94.2%を占めている。また全中古車のうち、約22.3%がアイサイト搭載車となっている。

 グレード構成は、「2.0iL」系が最も多く約93台。続いてターボエンジンを搭載した「2.0GT」系が約89台。そして「2.0iS」系が約78台、「2.5i」系が75台となっている。

 ほとんどのクルマが100万円以下となっており、価格差がないので、新エンジンとなった2.5L+CVTのパワートレインを搭載したクルマを狙うのがベターだ。

 一方、エクシーガクロスオーバー7の中古車は約72台流通していて、平均価格は約175.7万円。中古車の価格帯は約86万~約279.9万円とまずまずの水準だ。しかし、直近1カ月で平均価格は10万円ほど下がり割安感が出ている。

 グレード構成はカタログモデルの「25i アイサイト」が約43台。特別仕様車の「モダンスタイル」が約19台、そして「エックスブレイク」が約3台となっている。運転支援システムアイサイトver.2を搭載しており、数少ない国産ステーションワゴンライクのクロスオーバーSUVの実力派モデルだ。

■三菱 アウトランダーPHEV

三菱 アウトランダーPHEV/中古車平均価格:約265.4万円/2015年改良前モデルは特に割安

 続いては、まだ新車も販売されている三菱 アウトランダーPHEVの現行型。2012年12月から販売開始され、すでに約8年半も販売されているロングセラーモデルだ。この長いモデルライフの中で、改良を重ねて進化してきた。

 ターニングポイントとなるのは、2015年のマイナーチェンジ。フロントマスクは三菱のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用し全面刷新された。この後、2018年にPHEVシステムが変更されている。

 狙い目なのが、2015年のマイナーチェンジ前のモデルだ。当時のフロントマスクはアクが少なく、やや押し出し感も少ない。その影響もあり中古車相場は割安だ。現在、アウトランダーPHEVの中古車は約445台流通していて、平均価格は約265.4万円。中古車の価格帯は約83万~約452万円となっている。

 そのうち、2012年~2015年のマイナーチェンジ前の中古車は約98台流通していて、価格帯は約83万~約210万円。約105台が200万円以下で購入可能となっている。走行距離が延びていない中古車も多く、PHEVを手軽に体験できる1台としてオススメだ。

■スズキ イグニス

スズキ イグニス/中古車平均価格:約111万円/新車販売は低調気味ながら高い走行性能と悪路走破性を兼ね備えた実力派

 最後に紹介するのは、コンパクトSUVのスズキ イグニス。このカテゴリーはトヨタ ライズ/ダイハツ ロッキーが圧倒的なシェアを占めており、イグニスはセールス面で苦戦している。しかしイグニスは高い走行性能と悪路走破性を兼ね備えたオールランダーなのだ。

 2016年1月から販売されているイグニスは、全長3.7mという軽自動車並のボディサイズで、高めのアイポイントが生む見晴らしの良いパッケージング、余裕のロードクアランスにより、雪道や荒れた道でも安心して走ることができる走行性能を備えているのが特長。

 特に4WD車には、ヒルディセントコントロールに加えて、雪道やぬかるみなどの滑りやすい路面での発進時に、エンジントルクやブレーキが効果的に作動するように制御させることでスムーズな発進をサポートするグリップコントロールも搭載している。

 パワートレインは、1.2Lエンジンを加速時にモーターがアシストするマイルドハイブリッドを全車に搭載。JC08モード燃費で28.8km/Lという優れた燃費性能を発揮。

 また、ステレオカメラ方式の衝突被害軽減システム『デュアルカメラブレーキサポート』をはじめ、運転支援システムも搭載しており、実力派のコンパクトSUVだ。

 現在、イグニスの中古車は約634台流通していて、平均価格は約111万円。中古車の価格帯は約42万~約195万円となっている。そのうち、約240台が100万円以下のプライスが付いており、50万円以下もすでに約5台流通している。

 グレード構成は「ハイブリッドMZ」、「ハイブリッドMX」、「ハイブリッドMG」と価格の高い順となっていて、装備の充実したハイブリッドMZを狙うのが良いだろう。

*   *   *

 中古車を購入する場合、安くて良いクルマが欲しい! という人は多いはず。そういうときは人気車を外すことが、中古車購入を成功させる第一歩と言える。

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みんなのコメント

13件
  • この型のMPVが出た時に、トヨタの方から「いくらターボ車でパワーがあっても、ファミリーカーに18インチって・・・」と小馬鹿にされた事がある。
    マツダは車重の重さの関係から、大きめのブレーキは必要と判断し採用したと伺った。
    この頃のエスティマは、上位グレードはV6の3.5リッターを積んだ280PS仕様があったが、ホイールは15インチとファミリーカーとして考えれば、少しでも出費を抑える方向で考えたと思う。
    しかし車重を考えると、小さすぎだと思うのだがエスティマオーナーさんだった方の話を聞いてみたい。
  • この5台の中で・・まあまあなのはイグニス。 実際に試乗もした。でも買わなかったw

    その理由は・・後部座席に入ろうとすると、何度やっても頭がぶつかるw それに狭い。
    更に1200ccモーター付きのエンジンは2WⅮでもパワー不足で面白味無し。
    そして何より格好悪い。後ろと側面から見た外観。 フロントは良いが。

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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