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スズキ「アルト」が累計506万台! インドで日本より短い40年4カ月で3000万台の生産を成し遂げた理由とは

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スズキ「アルト」が累計506万台! インドで日本より短い40年4カ月で3000万台の生産を成し遂げた理由とは

人口14億のインドはスズキがシェア4割以上を握るドル箱市場

スズキはインドにおいて、2024年3月末までに累計自動車生産台数3000万台を達成したと発表しました。これはスズキにとっては日本に次いで2カ国目の快挙で、1983年12月の生産開始以来、わずか40年4カ月で3000万台を達成したことになり、日本での55年2カ月という記録を更新しました。その背景を解説します。

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2023年に世界累計生産台数8000万台を達成したスズキにとって重要な生産拠点

スズキがインドに進出したのは1980年代初頭のこと。インド政府が国民車構想のもと設立した国営企業「マルチ・ウドヨグ(Maruti Udyog)」(2007年からマルチ・スズキへ社名変更)との合弁にスズキが応じたのが始まりだった。

1983年12月にインド初のスズキ車「マルチ800」の生産がスタート。これは5代目「フロンテ」をベースにした現地仕様で、1台20万ルピー(現在の為替相場で邦貨換算約37万円)という激安価格で大ヒットし、文字どおりインドの国民車の地位を確立した。

以来40年と4カ月、2024年3月末までにスズキはインドでの累計自動車生産台数3000万台を達成した。ちなみに、ちょうど昨年秋、2023年9月にスズキが4輪車のグローバル累計販売台数8000万台を達成したとアナウンスしたばかりで、その時点での日本国内の累計販売台数が2890万台だった。

2023年1年間でのスズキの4輪車生産台数では、グローバル合算で約322万5000台のうち、日本国内生産が約99万6000台、かたやインド生産は193万4000台。そしてスズキ車のインド国内と輸出を合わせた年間総販売台数は2023年に約206万6000台を記録し、初めて200万台を突破している。

かつてはインド国内シェア50%以上を誇っていたスズキも、ヒョンデやキアといった韓国メーカーの攻勢を受けて2022年度の実績ではシェア41.3%まで低下しているものの、依然として南アジアという巨大マーケットの覇権を握っていることに変わりはない。

現在ではスズキのインドでの生産拠点は、グルガオン工場とマネサール工場(ともにハリヤナ州)、そして2016年から稼働しているグジャラート工場の3カ所で、「ワゴンR」、「スイフト」、「バレーノ」などのコンパクトカーや、「ブレッツァ」、「フロンクス」といったSUVなど、16車種を生産している。

現在スズキのインドでの年産能力は225万台だが、今後のインド自動車市場の拡大に備え、2030年度までに約400万台の生産能力を確保するため、2025年度にカルホダ(ハリヤナ州)の新工場、そして6600億円を投資して2028年度にグジャラート州の新工場の稼動を計画しているという。

アルトもワゴンRも日本とは違う! 大胆なローカライゼーションがスズキの強み

ところで今回のスズキのプレスリリースに添えられた資料として、インドでの累計生産台数モデル別ランキングがあったので抜粋して紹介しよう。

第5位がスイフトのセダン版「ディザイア」で286万台、第4位が1980年代のスズキ大躍進の立役者であるマルチ800で291万台、第3位の「ワゴンR」で318万台、第2位のスイフトが319万台。そして1位は、「アルト」で506万台となっていた。

日本でもなじみ深い「ワゴンR」や「アルト」だが、じつは現在インドで販売しているのはもはや日本の軽自動車とは関係ない、インド独自のモデルだ。

インド版ワゴンRは1999年デビューの初代や2010年導入の2代目まではプラットフォームを軽自動車のワゴンRと共有していたものの、2019年からの現行3代目では「イグニス」のプラットフォームを採用し、全長3655mm×全幅1620mm×全高1675mmと、軽規格に比べるとずいぶん大きなサイズとなっている。

インド版アルトは、元祖インド国民車のマルチ800からの系譜を継ぐコンパクトカーだが、かの地で「アルト」の名を冠したモデルが登場したのは2000年から。その初代インド版アルトは日本の5代目アルト(HA12型)に800ccまたは1000ccのエンジンを積んだ成り立ちで、ハイパワーな1000cc仕様は「アルトK10」の名を与えられた。2012年からの2代目は先代のプラットフォームを流用した進化版で、800cc仕様が「アルト800」、1000cc仕様が「アルトK10」の名で販売された。

そして2022年にフルモデルチェンジした現行の3代目では、小型SUV「エスプレッソ」と共有のHEARTECTプラットフォームで一新され、名前も再び、800ccが「アルト」、1000ccが「アルトK10」とシンプル化されている。

これらの変遷を経ながら、2000年から2024年3月までの「アルト」シリーズが累計506万台。ちなみに日本では1979年から同名の軽自動車が累計生産台数500万台を達成したのが2016年12月のことで、足かけ47年だ。

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日本では2023年の軽自動車販売台数でダイハツを抜いて18年ぶりに首位に返り咲いたスズキ。その一方でインド市場では日本とは全く異なる独自のラインアップを展開して、今はふたたびシェア50%以上を狙って大規模な投資に取りかかっている。これほど大胆なローカリゼーション戦略がとれるのも、いち早く参入したインドが世界有数のマーケットに成長し、まだまだポテンシャルを残しているがゆえ。40数年前にインド政府の手を握った鈴木 修氏の慧眼が今の隆盛をもたらしたといえるだろう。

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みんなのコメント

8件
  • ika********
    漢字四文字馬鹿野郎
  • wfy********
    このエクステリアで買いたい
    日常の足だから見た目にクセが無くていい
    ヘッドライトの形で遊んで欲しくないんだよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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