SUVラインナップに富んだ日産
text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)
【画像】「タフさ」が売りの日産SUV【どんなモデルがある?】 全136枚
editor:Taro Ueno(上野太朗)
クルマは利用される地域の特徴によって変わるもの。
広大な国では、やはり大きなクルマが愛されている。
そこで今回は、日本では販売されていない日産の大型SUVに注目。どんなモデルがあるのか、どれだけの大きさなのかなどを紹介する。
日産が海外で販売するモデルをチェックすると、日本では販売されていない大型SUVとピックアップトラックが数多く存在することが分かる。
名前を挙げれば「アルマーダ(ARMADA)」、「パトロール(PATROL)」、「パスファインダー(PATHFINDER)」、「タイタン(TITAN)」、「ナバラ(NABARA)」、「フロンティア(FRONTIER)」、「テラ(TERRA)」と7モデルもあるのだ。
ただし、つぶさにチェックしてみると、同モデルの異名や派生モデルがあって、基本となるモデルは、それほど多いわけではない。
まず、フルサイズの「アルマーダ」と「パトロール」の2つのSUVは、名称が異なるけれど、実は同じモデルだ。
さらに同じラダーフレームを使うピックアップトラック版が「タイタン」となる。
「アルマーダ」はアメリカ市場向けの名称で、他地域では主に「パトロール」が使われる。また、「タイタン」はアメリカ市場だけの販売だ。
そしてミッドサイズのピックアップトラックの「ナバラ」と「フロンティア」も基本は同じで仕向けごとに異なる名を名乗るモデル。
そして「テラ」は、それらの派生SUVとなる。
最後の「パスファインダー」は、「テラノ」の海外向けモデルとして誕生するも、途中、「ナバラ」などと同じラダーフレームを採用。
しかし、2012年にデビューした先代から、再びモノコックボディを採用。日本でも販売される「エクストレイル」の上位的SUVとなる。
海外向けならではのフルサイズモデル
「アルマーダ/パトロール」は日産SUVのフラッグシップ的な存在で、価格もアメリカ仕様で5万2900ドル(約637万8000円)~と、日産SUV最高水準となる。
ラダーフレームを使ったボディは全長5306×全幅2029×全高1925mm(アメリカ仕様)と巨大だ。
その中に3列シートを収める最大8名乗車。エンジンは5.2LのV8ガソリン。FRモデルと4WDの両方が用意されているのが特徴だ。
「タイタン」は「アルマーダ/パトロール」と同じラダーフレームを使ったフルサイズのピックアップトラック。上位モデルとして「タイタンXD」が用意されている。
その寸法は、上位モデルの「タイタンXD」で、全長6182×全幅2019×全高1981mm。2列シートの4ドアモデルとはいえ全長6m超えは、日本の小型トラックを遥かに超える数値だ。
搭載するエンジンは5.6L V8エンジン。
価格は、エントリーの「タイタン」で3万6650ドル(約439万8000円)~、上位の「タイタンXD」で4万5130ドル(約541万5600円)~。SUVよりも低価格となっている。
(北米仕様はインチ表示のため1インチ=25.4mmで計算。小数点以下は四捨五入)
日本でも発売してほしい? ミッドサイズモデル
ミッドサイズのピックアップとなるのが「フロンティア/ナバラ」。
このモデルは、アメリカだけでなく世界中で販売されており、日産ピックアップの顔となる存在だ。
また、過去80年以上にわたってピックアップトラックを販売してきた日産の歴史を継承するモデルでもある。
北米市場と中南米市場では「フロンティア」と名乗っており、その他の欧州や中東/アフリカ、そしてアジア/アセアンでは「ナバラ」が名称となる。SUV版の「テラ」はアセアンや中国で販売されている。
その「フロンティア/ナバラ」の最新モデルが、2020年11月に発表された。
まず、タイにおいて2020年12月から「ナバラ」として発売開始となり、その後、順次世界各市場へ導入されるという。
アメリカ市場には「フロンティア」の名称で2021年夏より発売が予定されている。
新世代の「フロンティア/ナバラ」は、これまでどおりの高い信頼性を備えつつも、日産の最新の運転支援技術を数多く採用している。
デザインは「頑丈」をテーマに武骨で堂々としたもの。詳細なスペックは仕向け地ごとに異なる。
いち早く発売開始となったタイ仕様でいえば、寸法は全長5260×全幅1875×全高1840mm。2.3Lディーゼル・エンジンを搭載して、価格は84万9000バーツ(約300万円)~。アメリカ向けには3.8L V6ガソリン・エンジンが搭載されるという。
日産SUV セールスポイントは「タフさ」
「パスファインダー」も欧州を除く、世界各市場で広く販売される日産の重要な大型のSUVだ。その最新モデルが2月に発表され、アメリカ市場において夏から発売開始となる。
新世代の「パスファインダー」は先代と同様にモノコックボディを採用しており、全長5003×全幅1979×全高1778mm(北米仕様)のボディに3列のシートを備える。
エンジンは3.5L V6ガソリン・エンジン(北米仕様)に9速ATを組み合わせる。駆動方式はFFと4WDが選択可能だ。
「アルマーダ/パトロール」や「テラ」などのラダーフレームのモデルと異なり、モノコックボディの「パスファインダー」は最も乗用車的な走りをみせてくれることだろう。
それでも日産は新しい「パスファインダー」について「原点である頑丈さに磨きをかけました」と説明する。
モノコックモディではあるが、タフなSUVというわけだ。
EVなどの先進技術を謳う日産だが、世界市場に目を移せば、実のところ実用的なモデルも得意としていることがわかる。
また、日産の大型SUV/ピックアップトラックの多くが「頑丈である」ことをアピールしているのも面白いところ。
これは世界市場では、日本とは異なる過酷な環境や使われ方があり、そうしたニーズに日産が応えたクルマ作りをしていることを意味する。
大型SUVやピックアップトラックを販売する海外における日産のイメージは、意外と日本におけるものとは違うかもしれない。
世界市場のラインナップには、また違った面白さがあるといえるだろう。
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みんなのコメント
そんな大きい車両がどれだけ国内に需要があると思っているの???記者は!
実態とかけ離れているような内容を記事にするなら、一般国民での需要をキチンと調査した上で内容織り込んだ記事にするべきダネ。
単にメーカーを茶化しているようにしか見えない。
そもそも、日産は5.2L V8エンジンないよ。