現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 運転するより誰かに運転してもらいたい憧れのミニバン、レクサス「LM500h EXECUTIVE」の扱い方

ここから本文です

運転するより誰かに運転してもらいたい憧れのミニバン、レクサス「LM500h EXECUTIVE」の扱い方

掲載 19
運転するより誰かに運転してもらいたい憧れのミニバン、レクサス「LM500h EXECUTIVE」の扱い方

 トヨタの超高級車戦略の拡大が止まらない。「センチュリー」のSUVやレクサス「LM」など、2000万円オーバーのハイエンドモデルを次々と企画し、販売している。レクサス「LM」は2023年10月に発表され、2024年に入ってからデリバリーが始まっているミニバンだ。「アルファード/ヴェルファイア」をさらにラグジュアリーにしたスーパーミニバンは、車両本体価格が2000万円~という高額なクルマだ。

 今回、試乗したのは「LM500h EXECUTIVE」。定員4名のショーファードリブンカー(運転手付き乗用車)だ。それは、フロントでもリアでもドアを開けてみればひと目でわかる。前席と後席の間には、パーティションと呼ばれる間仕切りが備わっている。間仕切りには小窓があり、これを閉めると前後席での会話もできない。前席と後席を見比べながら、どちらから座ろうか迷うほど、ゴージャスだ。

ジェントルな動力性能、加速性能にうっとり!トヨタの新型「アルファード」試乗レポート

「LM500h」のパワーユニットは直4だが「アルファード/ヴェルファイア」の2487ccではなく、2393ccのガソリンターボを搭載している。出力も275PS(※アルファード/ヴェルファイア190PS)で、トルクは460Nm(※236Nm)となっている。しかも最大トルクの発生エンジン回転数は「アルファード/ヴェルファイア」が4300~4800回転に対し、「LM」は2000~3000回転と低い。トルクを出すのにもエンジン回転を上げずに済むわけだ。前後輪用のモーター出力もフロントが「アルファード/ベルファイア」が182PS、270Nmに対し、「LM」は87PS、290Nm、後輪用は54PS、121Nmに対して、108PS、169Nmとなっている。



 車両重量は「アルファード/ヴェルファイア」より100kg以上重いが、これだけのパワーとトルクがあれば十分だ。ちなみに、ボディーの外板サイズは全長5125mm(※4995mm)、全幅1890mm(※1850mm)、1955mm(1935mm)と「LM500h」のほうが大きい。ホイールベースは3000mmで同じだ。



Dレンジにシフトしてスタート。ドライブモードは「NORMAL」を選択。この他に「SPORT」「ECO」「REAR COMFORT」「CUSTOM」が選べる。スタートからの動きは軽めで、エンジン音もわずかに室内に入ってくるが、騒音ではない。「アルファード/ヴェルファイア」のハイブリッド、2.5Lエンジンと比べてもトルクも音も異次元のレベル差がある。

6速ATはマニュアルモードも備えている。100km/hは4速1700回転。て各ギアで5000回転まで回すと、1速45km/h、2速85km/h、3速で135km/hに達してしまう。高速道路での巡航は6速1600回転なので、静かなクルージングが楽しめる。

 4輪駆動のハンドリングだが、「NORMAL」モードでは、直進時は低速から高速まで重め、直進性の強い動きだ。コーナーでは切りこみは軽めだが、抵抗感があり、戻す力が強い。タイトなコーナーではゆり戻しもある。乗り心地は路面のザラつきや細かい上下動が低中速では発生、高速では路面のうねりでやや大きめの上下動が発生する。このクルマの動きは、やや酔いやすい感覚と言える。

 途中で「SPORT」モードに切り替えると、乗り心地は硬めになり、ゴツゴツ感も増すが、上下動は抑えられ、不快な共振もなく、キビキビ感のある走りになった。ハンドルはやや重めだが、全体にスポーティーな動きだ。ちなみに0→100km/h加速だが、「アルファード/ヴェルファイア」は8秒台だったが、「LM」は6秒台で走り切る俊足ミニバンでもあるのだ。スタートからもたつくようなことはなく、パワーユニットからの音も気にならない。「アルファード/ヴェルファイア」とは、次元の違うスーパーミニバンということをここでも確認。



 同乗者に運転を託し、後席に移った。そこで、ハイエンドミニバンとしていくつか気になることを体験することができた。まず、乗降時のステップから。ここの剛性が不足しているように感じた。体重をかけると曲がるのだ。樹脂製のようなので、ここはもっと硬い素材を採用してほしかった。

 室内は完全にファーストクラス。広さも十分だし、座席はフルフラットに近くまでリクライニングする。オットマンも完備している。パーティションの下部にはワインクーラーやシューズボックスもある。パーティションの小窓を閉めると、くもりガラスが上昇し、後席は独立した空間になる。



 この時、前席と会話をしようとしたが、前後間のマイクがない。仕方がないので、パーティションを開けて、会話する。これは、ちょっと残念。見た目はいいが、本当にこういったジャンルのクルマの使い方をわかっていないとこういう造りになってしまうのか。もうひとつ、残念だったのが、スライドドアのウインドウが全開せず、1/3ほど残ってしまうこと。これでは沿道の人に挨拶ができない!という人は少ないかもしれないが、この大きさのスライドドアなら、ウインドウは全開できるようにしてほしかった。



 スタイリングは「LBX」と同じ台形のグリルを採用している。レクサスのスピンドルグリルは変形してしまったのは、以前からのレクサスファンにはちょっと寂しいかもしれない。乗り心地などいくつかの改良点はあるが、真面目な開発陣は、すでに真のショーファーカーを目指して改善に着手しているはずだ。気が早いかもしれないが、次の「LM500h」の存在感に期待したい。

■関連情報
https://lexus.jp/models/lm/

文/石川真禧照  撮影/萩原文博

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【特集】レッドブルの非情なドライバー育成……しかし彼ら以上にドライバー育成に注力してきた存在はゼロ
【特集】レッドブルの非情なドライバー育成……しかし彼ら以上にドライバー育成に注力してきた存在はゼロ
motorsport.com 日本版
前の車との「車間距離」めちゃ大事! でも運転中「どうやって」測る!? 「高速」や「一般道」で適切な車間を取る方法とは
前の車との「車間距離」めちゃ大事! でも運転中「どうやって」測る!? 「高速」や「一般道」で適切な車間を取る方法とは
くるまのニュース
まるでリアルRPG!? 目指せ鈴鹿8耐優勝! レーシングライダー石塚健が新チーム立ち上げを発表
まるでリアルRPG!? 目指せ鈴鹿8耐優勝! レーシングライダー石塚健が新チーム立ち上げを発表
バイクのニュース
デジタル装備が進化、走行性能もアップ!フリークも納得した新型「ゴルフ8.5 GTI」の高い実力
デジタル装備が進化、走行性能もアップ!フリークも納得した新型「ゴルフ8.5 GTI」の高い実力
@DIME
【MotoGP】ホンダは思ったより大丈夫? アプリリアから加入のアルベシアーノ「革命は必要ない」
【MotoGP】ホンダは思ったより大丈夫? アプリリアから加入のアルベシアーノ「革命は必要ない」
motorsport.com 日本版
「これが普段使い!?」メルセデスAMG A35が“異次元”サウンドマシンに進化 Pro Shop インストール・レビュー by レジェーラ 後編
「これが普段使い!?」メルセデスAMG A35が“異次元”サウンドマシンに進化 Pro Shop インストール・レビュー by レジェーラ 後編
レスポンス
スーパーフォーミュラの改革は話題づくりだけじゃない。さらなる発展に不可欠な“制度整備”……ハンドボールリーグ元事務局長が荒地を耕す
スーパーフォーミュラの改革は話題づくりだけじゃない。さらなる発展に不可欠な“制度整備”……ハンドボールリーグ元事務局長が荒地を耕す
motorsport.com 日本版
スバル新型「S210」登場! 計算された“300馬力”の意図は? めちゃ速いのに室内が超快適なワケとは? 「“スゴい”スポーツセダン」についてSTI本部長に聞いてみた!
スバル新型「S210」登場! 計算された“300馬力”の意図は? めちゃ速いのに室内が超快適なワケとは? 「“スゴい”スポーツセダン」についてSTI本部長に聞いてみた!
くるまのニュース
 今や“シールドあり”が主流!? 「オフロードヘルメット」とは?
今や“シールドあり”が主流!? 「オフロードヘルメット」とは?
バイクのニュース
タナク、2.5秒差の3番手から虎視眈々「明日を楽しみにしている」/WRCスウェーデン デイ2コメント
タナク、2.5秒差の3番手から虎視眈々「明日を楽しみにしている」/WRCスウェーデン デイ2コメント
AUTOSPORT web
ランチア「ストラトス」やアウディ「クワトロ」など貴重なラリーカーが富士を逆走!「トヨタ7」のエンジンにも火が入りました
ランチア「ストラトス」やアウディ「クワトロ」など貴重なラリーカーが富士を逆走!「トヨタ7」のエンジンにも火が入りました
Auto Messe Web
Genbの『ハイエース』用ブレーキパッドが進化、同乗者や積載物にも優しい自然なフィーリング実現
Genbの『ハイエース』用ブレーキパッドが進化、同乗者や積載物にも優しい自然なフィーリング実現
レスポンス
神童アントネッリ……実は普通の18歳。好物は和牛!? 「鈴鹿を走るのは楽しみだけど、東京とか日本の色々な所に行ってみたい!」
神童アントネッリ……実は普通の18歳。好物は和牛!? 「鈴鹿を走るのは楽しみだけど、東京とか日本の色々な所に行ってみたい!」
motorsport.com 日本版
インテグラなのにおっさんセダン! マークXなのにFF!! 名前は「名車」中身は「迷車」なクルマ4選 
インテグラなのにおっさんセダン! マークXなのにFF!! 名前は「名車」中身は「迷車」なクルマ4選 
WEB CARTOP
路面電車にも「スピード違反」はあるのか 最高速度制限の法律と運用どうなっている?
路面電車にも「スピード違反」はあるのか 最高速度制限の法律と運用どうなっている?
乗りものニュース
わずか全長4m! マツダ「ベリーサ」に反響多数!「まさに小さな高級車」「エンジンが良く回って楽しい!」 コンパクトカーに“豪華内装”実現した「プレミアムハッチ」は今注目の1台!
わずか全長4m! マツダ「ベリーサ」に反響多数!「まさに小さな高級車」「エンジンが良く回って楽しい!」 コンパクトカーに“豪華内装”実現した「プレミアムハッチ」は今注目の1台!
くるまのニュース
死亡リスク大!! 楽しいバイクライフに潜む事故の原因とは?
死亡リスク大!! 楽しいバイクライフに潜む事故の原因とは?
バイクのニュース
F1日本GPアンバサダー、市川團十郎親子が鈴鹿サーキットに見参! レースの世界を満喫……スポーツ走行のエンジン音にも興奮「すごい緊張感」
F1日本GPアンバサダー、市川團十郎親子が鈴鹿サーキットに見参! レースの世界を満喫……スポーツ走行のエンジン音にも興奮「すごい緊張感」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

19件
  • コンバット越前
    >醜い嫉みコメントがいっぱいだな。。

    お前らトヨタ気狂いが買えばいい
    批判コメントしてる人は妬みじゃなくて
    本当にただ嫌いなだですよ
  • sasa
    こんな鈍足買うのならポルシェ911を買う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1500.02000.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1529.02450.0万円

中古車を検索
LMの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1500.02000.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1529.02450.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村