■7年ぶりフルモデルチェンジでカローラはどう進化したのか
トヨタは、「カローラ」(セダン)と「カローラツーリング」(ワゴン)をフルモデルチェンジして2019年9月17日に発売しました。
どっちがイケメン? トヨタ「カローラ」セダンとワゴンで顔が違う理由
セダンとワゴンでは、2012年以来7年ぶりのフルモデルチェンジとなりますが、新型カローラシリーズはいったいどんなクルマに生まれ変わったのでしょうか。
カローラは、1966年に初代モデルが発売されて以降、世界150以上の国と地域で販売され、累計販売台数は4750万台を超えるロングセラーカーへと成長しました。
今回発表された新型カローラシリーズは、2018年6月に先行して投入されたハッチバックタイプの「カローラスポーツ」と同様に、TNGAプラットフォームを採用。これにより、スポーティなスタイリングや走る楽しさ、さらに国内専用設計を採り入れたことで取り回しの良さを両立しています。
外観デザインは、TNGAプラットフォームの恩恵を生かした低重心なシルエットを強調。車体のワイド感も表現されたデザインが採用されています。
ボディの全長・全幅は従来モデルから拡大され、ワゴンモデルでは全長4495mm(従来比+95mm)×全幅1745mm(従来比+50mm)×全高1460mm(従来比-50mm)となりましたが、車体の一部に専用開発の部位が設けられたことで、グローバルモデルと比べると全長は-155mm、全幅は-45mmスリム化されているといいます。
内装は、インストルメントパネルの設計を薄型・ワイド化することで開放感を演出。Aピラーの細形化により、視界の良さにも配慮されています。
搭載されるパワートレインは、1.2リッター直噴ターボエンジンと1.8リッターエンジン、そして1.8リッターエンジン+ハイブリッドシステムの3種類です。このうち、1.2リッター仕様には「iMT」と呼ばれる6速MTのみ用意されます。駆動方式は2WDと4WD(ハイブリッド仕様にのみ設定)です。
WLTCモード燃費は、1.2リッター仕様が15.8km/L、1.8リッター仕様が14.6km/L、そしてハイブリッド仕様が29.0km/L(2WD仕様)となっています。
TNGAプラットフォームの採用やサスペンションの最適化によってもたらされた、運転のしやすさも、特徴のひとつです。
安全装備の面では、予防安全機能「Toyota Safety Sense」を標準装備し、さらに低速時に壁や車両を検知することで衝突被害の軽減に寄与する「インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]」を設定することで、ペダルの踏み間違え事故にも配慮されています。
また、「初代コネクティッドカー」として誕生したカローラスポーツと同じく、コネクティッド機能を強化。国内トヨタブランドのクルマとして初めてディスプレイオーディオを全車に標準装備し、スマートフォンとの連携が可能となりました。
新型カローラシリーズの開発を担当したチーフエンジニアの上田泰史氏は、次のようにコメントしています。
「カローラは、常にその時代のお客様のニーズ、地域のニーズに合わせ、変えることをいとわず開発してきたクルマです。そんなカローラだからこそ、世界で、日本で、多くのお客様に永く愛されてきました。
今回の新型カローラシリーズは、『TNGAプラットフォームを採用し、スポーティなデザインと気持ちの良い走り』でお客様の期待を超え、『先進の安全装備、コネクティッド』で、豊かで安全・安心なお客様のカーライフをサポートします」
新型カローラシリーズの月販目標台数は、カローラ(セダン)が1700台、カローラツーリング(ワゴン)が5400台です。
なお、先代モデルの「カローラアクシオ」(セダン)と「カローラフィールダー」(ワゴン)は、設定グレードや一部の装備を見直したうえで、継続販売されます。
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