世界的なSUV人気が継続するなか、フェラーリもついにSUVモデルの「プロサングエ」を発表するに至った(ただし、フェラーリ自体は「4ドアスポーツカー」と呼び、SUVという括りには当てはめていない模様)。ここではプロサングエを中心に、高級輸入車メーカーが世に送り出した500psオーバーの注目スーパーSUV8台を一挙ご紹介したい!
※本稿は2022年10月のものです
文/永田恵一、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年11月10日号
ついにフェラーリも参入!!! 平均価格3000万円超でわりと笑うしかない超高級スポーツメーカーのSUV8選
■フェラーリ プロサングエ(最高出力725ps・価格5500万円)
個性的なプロサングエのスタイリング。リアフェンダーはグラマラスな造形で、リアオーバーハングが極端に短い
フェラーリが送り出したSUV(SUVではなくFUV、フェラーリ・ユーティリティビークルだと言い張っているが……)。イタリア語で“サラブレッド”を意味する「プロサングエ」と名付けられたモデルは、初の4ドアGTでありながら、マラネッロの純血種として生み出された。
ルーフはカーボンファイバー製。フェラーリのこだわりを感じさせる、グラマラスなリアフェンダーが特徴的だ
ボディサイズは全長4973×全幅2028×全高1589mm、ホイールベース3018mm。ロングノーズ、ショートデッキのFRクーペスタイルを踏襲し、ルッソに似た造形となっている。
パワーユニットは伝統の12気筒自然吸気エンジンを搭載。812シリーズ用と同じ6.5LのV12ながら、主要パーツをほとんど新設計としたF140IA型だ。
より進化した4WDシステム「4RM-S evo」と組み合わせて、さらに8速DCTをリア軸に置くトランスアクスル方式を採用したことで、重量配分は49:51と理想的なものとなっている。
実用領域におけるトルク性能を大幅に引き上げた新設計のF140IA型V12気筒エンジンを搭載。725ps/73.0kgmを発揮する
日本での販売価格は未定だが、イタリアではベースモデルで39万ユーロ(約5500万円 ※1ユーロ141円換算)となっている。
■アストンマーティン DBX707(最高出力707ps・価格は3119万円)
専用プラットフォームを使い、パワートレーンはメルセデス製4LV8ツインターボ+9速ATを搭載するアストンマーティン初となるSUV。
アストンマーティン DBX707。最高出力707ps、価格は3119万円
車名の由来となった707psもエンジン自体は基準車と同じだが、タービンの変更などにより動力性能は別物と言えるほどに向上。車体もサスペンションはもちろん、ブレーキも超大径カーボンローターを採用するなど抜かりなく強化され、0-100km/h加速3.1秒、最高速310km/hという性能に余裕を持って対応する。
また、シートの変更などによりインテリアもスポーティな雰囲気を持つ。全長5039×全幅1998×全高1680mm、車重2245kg、最高出力707ps、最大トルク91.8kgm、価格3119万円。
■ランボルギーニ ウルス ペルフォルマンテ(最高出力675ps・価格不明)
ランボルギーニ初のSUVで、プラットフォームはカイエンなどと共通となるフォルクスワーゲングループのものを使うが、実質的には別物だ。
ランボルギーニ ウルス ペルフォルマンテ。最高出力675ps、価格は不明
搭載する4LV8ツインターボは基準車の650psから675psにパワーアップされ、タイヤはSUVながらセミスリックタイヤを履き、走行モードにはグラベルをより速く楽しく走れるラリーモードを追加。
スーパーSUVのスペシャルモデルらしく、ボンネットや前後バンパーにはカーボンパーツを使う。全長5137×全幅2026×全高1618mm、車重2150kg、最高出力675ps、最大トルク86.7kgm、価格不明(日本未導入)。
■ロールスロイス カリナン ブラックバッジ(最高出力600ps・価格4951万円)
ロールスロイス初となるSUVで、プラットフォームは同社のフラッグシップとなるファントムなどと同じものを使う。
ロールスロイス カリナン ブラックバッジ。最高出力600ps、価格は4951万円
ブラックバッジはロールスロイスにおけるスペシャル&スポーツモデルで、カリナンでは搭載されるBMW製6.7LV12ツインターボを571psから600psにパワーアップし、サスペンションやブレーキも強化。
内外装もブラックバッジ専用のシグネチャーブラックのカラーが設定されるなど、ロールスロイスのスペシャルモデルに相応しい仕上がりとなっている。
全長5340×全幅2000×全高1835mm、車重2750kg、最高出力600ps、最大トルク91.8kgm、価格4951万円。
■ベントレー ベンテイガ スピード(最高出力635ps・価格3410万円)
ベントレー初のSUVとなるベンテイガも、プラットフォームはカイエンなどと同じフォルクスワーゲングループのものを使う。
ベントレー ベンテイガ スピード。最高出力635ps、価格3410万円
ベンテイガスピードはエンジンを基準車の4LV8ツインターボから6LW12ツインターボに替え、アルカンターラを使ったインテリアなど、内外装もスポーティなものとなっている。
全長5145×全幅1995×全高1755mm、車重2520kg、最高出力635ps、最大トルク91.8kgm、価格3410万円。
■マセラティ グレカーレ トロフェオ(最高出力537ps・価格1395万円)
マセラティとしてはレバンテに続くSUVとなるグレカーレは、アルファロメオステルビオなどと同じプラットフォームを使う。
マセラティ グレカーレ トロフェオ。最高出力537ps、価格は1395万円
トロフェオは2L4気筒ターボを搭載する基準車に対し、3LV6ツインターボを搭載。サスペンションも基準車ではオプションとなるエアサスを設定し、日常の使用での高い快適性とスポーツ性を両立する。
全長4859×全幅1979×全高1659mm、車重2027kg、最高出力537ps、最大トルク63.2kgm、価格1395万円。
■ポルシェ カイエン ターボ S E-Hybrid(最高出力680ps・価格2534万円)
スーパーSUVの元祖となったカイエンは現行型で3代目モデルとなり、トゥアレグなどとプラットフォームを共有することも不変だ。
ポルシェ カイエン ターボ S E-Hybrid。最高出力680ps、価格は2534万円
ターボS E-Hybridは4LV8ツインターボ+8速ATを介する1モータープラグインハイブリッドを搭載。スーパーカー級の動力性能と、ポルシェらしい高い運動性能に加え、プラグインハイブリッドという利便性も備える。
全長4925×全幅1985×全高1675mm、車重2540kg、システム出力680ps、システムトルク91.8kgm、価格2534万円。
■マセラティ レバンテ トロフェオ(最高出力598ps・価格2192万円)
マセラティ初のSUVとなったレバンテは、メルセデスEクラス級のスポーツセダンとなるギブリのSUV版的なモデルだ。
マセラティ レバンテ トロフェオ。最高出力598ps、価格は2192万円
トロフェオは基準車の2L直4ターボ、3LV6ツインターボに対し3.8LV8ツインターボを搭載。走行モードにはローンチコントロールも付くコルサも追加され、マセラティらしい高いスポーツ性を備える。
全長5020×全幅1985×全高1700mm、車重2340kg、最高出力598ps、最大トルク74.4kgm、価格2192万円。
【番外コラム】スーパーカーメーカー以外にもまだあるぞ! 続々登場する500psオーバーのSUVたち
スポーツカー専門メーカーであるロータスは、2026年までに4車種のEVを投入することを発表しており、その第1弾が同社初のSUVとなる「エレトレ」だ。
ロータス初のSUV「エレトレ」は最高出力600psを誇るEVだ。価格は約1500万円
ウルスに近いボディサイズが見込まれるエレトレは、4WDとなる600psのモーター、100kWh超となるバッテリー(航続距離の目標値は600km)を搭載し、0-100km/h加速3秒未満というスーパーカー級の動力性能を持ち、ロータスらしい高い運動性能にも期待できる。また、充実したADASも備えるという。
そのほかの欧州メーカーも、以下のような500psオーバーのSUVをラインナップしている。
●ジャガー FペイスSVR(5LV8スーパーチャージャー・550ps/71.4kgm)
●ランドローバー レンジローバースポーツSVR(5LV8スーパーチャージャー・575ps/71.4kgm)
●メルセデスAMG GクラスAMG(4LV8ツインターボ・585ps/86.7kgm)
●BMW X3&X4 Mコンペティション(3L直6ツインターボ・510ps/63.2kgm)
●BMW X5 Mコンペティション(4.4LV8ツインターボ・625ps/76.5kgm)
●BMW X6 Mコンペティション(4.4LV8ツインターボ・625ps/76.5kgm)
●アウディ RS Q8(4LV8ターボ・600ps/81.6kgm)
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みんなのコメント
下々の皆さんは、成功体験が皆無であろうから、責めて車選びくらいは成功して欲しいと思い、この私がアドバイスしておくことにしました。
先ずは、欧州車の中から選ぶことで車選びは確実に成功します。
しかし、皆さんは、どうせ貧乏人なのでしょうから、まともな欧州車の購入は困難でしょう。
そのような俗世間の者は、国産車を購入せざるを得ないと思います。
残念ながら、国産車というのは欧州車に追い付いたことがありませんが、その中でもまだまともな国産車を3台紹介しておきます。
(続く)