現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > アダルトな高級車、颯爽と登場!「330型系グロリア前期型」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第28回

ここから本文です

アダルトな高級車、颯爽と登場!「330型系グロリア前期型」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第28回

掲載 8
アダルトな高級車、颯爽と登場!「330型系グロリア前期型」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第28回

十字モチーフのグリルがグロリアの特徴

この連載では第14回ですでに330型系・日産セドリック営業車を採り上げているが、今回は同じ330ながら日産グロリアの初期型カタログをご紹介しよう。

ブリキ玩具のダンプでおなじみ!「トヨタDA型トラック」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第27回

【画像20枚】エグめのスタイリングが懐かしい330グロリアのカタログを見る!

「グロリアの歴史は高級車の歴史」――と言われるほどの存在であるグロリアだが、その五代目モデルとなる330型系は、1975年6月に登場した。なお、兄弟車であるセドリックとしては、330は四代目となる。この330は、ヒット作であった先代230型系のコークボトル・ラインを受け継ぎつつ、よりデコラティブなボディラインとなったのが特徴だった。230ではボンネットの形状に違いを持たせてセドリックとグロリアの差別化を図っていたが、330ではそれもなくなり、前後グリルやエンブレム、バッジ類などに違いがあるのみとなっている。

ボディ形式は先代同様に4ドア・セダン、4ドア・ハードトップ、2ドア・ハードトップ、そしてバンの4種類。当初は2ドア・ハードトップのみが角型2灯ライト、4ドアはセダンもハードトップも丸型4灯ライトであった。グロリアの特徴となるのは、「末永く生き続けるように」と願いを込めた鶴のエンブレム、そしてそれを十字型のバーに変形させたフロントグリルであったが、330では例えば2ドアのグリルを左右2分割にし、その中に十字モチーフをひとつずつ配置する、などの変化が持たされていた。

基本コンポーネンツは先代からのキャリーオーバーでさほどの変更はなく、レイアウトはFR、エンジンはL型6気筒が中心、サスペンションは前ダブルウィッシュボーン/後リーフリジッド。ほぼスキンチェンジと言ってよいが、先代との大きな違いは3ナンバー用のエンジンが2.6Lから2.8Lに拡大されたこと、そして昭和50年排気ガス規制対応のデバイスが装着されたことである。特に排ガス対策では車重の増加が著しく、動力性能の低下という影響が大きかった。

もうすこし具体的に述べると、エンジンは2.8L 6気筒OHCのL28、2L 6気筒OHCのL20、2L 4気筒OHV LPG仕様のH20Pの、合計3種類。2LディーゼルのSD20はセドリックには搭載されたが、グロリアにディーゼル車の設定はなかった。登場4ヶ月後の1976年10月には、排ガス対策による性能低下を補う意味で、L20に電子制御燃料噴射装置(EGI)を組み合わせたL20E搭載モデルを追加している。

登場1年後の1976年6月には、角型2灯ライトを装着しボディ同色のホイールキャップを取り付けた「Fタイプ」を4ドア・ハードトップに設定。これは4ドア・ハードトップの豪華版シリーズで、2800SGLと2000SGL-Eの2グレードに用意された。また、このとき昭和51年排気ガス規制への適合も行われ、型式名が331へと変化している。

1977年6月ではマイナーチェンジを実施し後期型へ移行。細部のデザインが変更され、2.8L車の最高グレード「ブロアム」が追加されている。このブロアムはセダンとハードトップの合計3種のボディにそれぞれ設定されたが、4ドア・ハードトップのそれはFタイプとなる。同時に標準タイプの2800SGLは消滅し、4ドア・ハードトップの2.8L車はFタイプのみということになった。

1978年11月には、ガソリン車の53年排気ガス規制適合(型式名は332に)とともに、ブロアムと同等の内装などを持つ「SGL-Eエクストラ」を2Lモデルの4ドア車に設定。そして1979年6月、モデルチェンジで430型系へと生まれ変わっている。

セドリックに近づいた作りのカタログ
さて、ここでご覧いただいているカタログは、この330型系グロリアの前期型のものである。FタイプはおろかL20E搭載モデルも掲載されていないが、それもそのはず発行は1975年6月、つまりデビューと同時に用意されたカタログということになろう。サイズは302×255mm(縦×横)、ページ数は表紙を含めて全16ページ、いわゆる簡易カタログというものだ。表4にはオマケのようにバンも掲載されているが、営業用のLPG車などは除外されている。

カタログとしては、限られたページ数の中でイメージカットと内容紹介とを両立させた、なかなか巧みに構成されているものだ。230までは、カタログの作りにスカイラインなどと共通したものがあり、同じ日産プリンス系ディーラーでの販売車種として、同一の製作会社が手掛けているのであろうと思わされるものがあったが、330ではグロリアのカタログも大分セドリックに近い印象のものとなっている。ボディパネルの完全共通化と併せ、独自性が失われていく様子に、つい涙を誘われるのであった。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
レスポンス
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
motorsport.com 日本版
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
くるくら
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
くるまのニュース
これはクセスゴ!!  オーナー自作多数のホンダ「CT125・ハンターカブ」カスタム発見!!
これはクセスゴ!! オーナー自作多数のホンダ「CT125・ハンターカブ」カスタム発見!!
バイクのニュース
[15秒でわかる]アキュラ『ADX』新型…内外装はスポーティかつ高級な印象に
[15秒でわかる]アキュラ『ADX』新型…内外装はスポーティかつ高級な印象に
レスポンス
アルピーヌは東京オートサロン2025で3台のA110を披露
アルピーヌは東京オートサロン2025で3台のA110を披露
カー・アンド・ドライバー
WRCラリージャパン2024が開幕、4日間の熱い戦い トヨタ逆転優勝なるか
WRCラリージャパン2024が開幕、4日間の熱い戦い トヨタ逆転優勝なるか
日刊自動車新聞
【スクープ!】AMG製電動スーパーSUVデビュー間近!メルセデスAMGが新型電動SUVを開発中!
【スクープ!】AMG製電動スーパーSUVデビュー間近!メルセデスAMGが新型電動SUVを開発中!
AutoBild Japan
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
VAGUE
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
Webモーターマガジン
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
WEB CARTOP
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
レスポンス
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
くるまのニュース
スクーターのようでスクーターではない!? シリーズ最大排気量イタルジェット「ドラッグスター700ツイン・リミテッドエディション」発表
スクーターのようでスクーターではない!? シリーズ最大排気量イタルジェット「ドラッグスター700ツイン・リミテッドエディション」発表
バイクのニュース
ホンダ 全固体リチウムイオン電池のパイロット生産ラインを公開
ホンダ 全固体リチウムイオン電池のパイロット生産ラインを公開
Auto Prove
MINI コンバーチブル【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
MINI コンバーチブル【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
カー・アンド・ドライバー

みんなのコメント

8件
  • misakizz95
    黒岩軍団と大門軍団の屋台骨を支えた名車。
  • e-power12
    やはり大都会や西部警察で渡哲也さんが、好んで乗ってたGLEがカッコ良かったですね。仙台編で飛んだSGLエクストラも印象深い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

314.9580.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.9358.0万円

中古車を検索
グロリアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

314.9580.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.9358.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村